ドタンバな週末@〜大雨の崖地で〜 14.6/7
この週末は、かなりわけのわからん動き方をしてきました。
事前計画はいろいろあったものの天気も悪かったので諦める予定が
半端なタイミングで情報が舞い込んだり、
逆に天気に翻弄されたりして出たこと勝負してみたら
なんか結果的に狙ったルートをウロウロ、みたいな展開(^^;
しかも、どちらもこれはいけるか?と期待していたらやっぱり予想以上に
メチャクチャ手ごわく、こりゃ完全に空振りだな、と半ば諦めていたら、
なぜか最後に帳尻が会うというなんとも面白いストーリーに(笑
雨だろうが確率低かろうが、なんでもやっぱり
挑戦しないことには始まらんのだなと再確認した週末でした(^_^)
<1>鈴鹿地方某所 |
というわけで、まず朝から訪れたのは鈴鹿地方の崖地。
実は、昨年も空振りした某大珍品植物について、有力情報というのが
舞い込んできたので、意気込んでの挑戦、という次第だったのですが
予報は曇りだったはずなのに、かなりの雨。意地になって歩きますが、クマノミズキ(左)や
ヤマツツジ(右)が雨の中で艶やかだったのがうれしかった程度。
すんげぇビックリしたのは、あちこちにすんげぇ大群落で野生化していたジキタリス。
こいつらって帰化植物っぽくなることもあるんですね。かなり予想外。
マルミノヤマゴボウ(左)はあちこちにありました。あとはかわいらしいズイナ(右)
なんかもありましたが、しつこく歩けど、もらった地図にマークがつけてある辺りには
どう考えてもあの花の咲きそうな環境がないんです。むむ、どういうこっちゃ?
しょうがないので、そのあたりの沢を登ってみることにしましたが、沢沿いに
実をつけたチャルメルソウ(左)がパラパラあったのが面白いくらいで、全く成果ナシ。
あたりは、苔むした見事な杉林(右)でして、靄もかかってかなり幽玄な雰囲気でしたが
雨の中で沢沿いのケモノ道を遡っていくのは非常に難儀で、
何度も転んで全身ずぶ濡れ&泥まみれ。もう本気でクラクラするぐらいヘバりました。
結局3本ほどさかのぼってみましたが、それっぽい環境は皆無で、面白かったのは
ハコネシダ(左)が群生していたのと、カンアオイ類(右)がパラパラと見つかった程度。
足を引きずるようにして車まで戻り、一息つきながら、ふと気づくと、
シャツやズボンの上を何匹も大きなヒルが這いずり回っていて大絶叫(ToT)
もうイヤになったので諦めて別の谷へ移動することに。
鈴鹿の山中ではよくあることながら、さほど遠い谷ではないはずなのに
うねうねとすごい時間かけながら到着した場所では、コアジサイ(左)が満開に咲いてたり
咲き始めのハナチダケサシ?(右)があったりします。
悔しかったのは、いきなり目の前に止まったツマジロウラジャノメ。
めちゃ久しぶりの出会いにドキドキしながらカメラを向けましたが、そのとたんに
車が通っちまって……なんつータイミングだよもう(ToT)
うろうろすると、なんか変な花を発見。なんかのツル植物?と思ってましたが
これ、タカノツメの若い花なんですね。ちょっと意外。
ウワバミソウ(左)も地味な花を大満開につけていました。
近づけない場所でしたが、大群生していたヤシャゼンマイ(右)がなかなかお見事。
当然ながら花はさっぱり終わっていましたが、サツキ(左)もパラパラとありました。
こちらも花が終わったトコかな?というヤマグルマ(右)にも遭遇。
ふと気づくと、深い淵の中を悠然とアマゴが泳いでいました。
ISO値上げて狙ってみたけど、距離があって仕上がりはいまいち。
少し距離がありましたが、大満開のタカノツメ(左)も発見。
ヤブウツギ(右)もいい感じの株がありましたが、風が強くて撮影は難儀(^^;
これもムロウテンナンショウでいいのかな?大柄なテンナンショウ類(左)は
ありましたが、ここで期待していたレアもののテンナンショウ類はすっぱり空振り。
あたりでは咲きはじめでしたが、お久しぶりのヒヨクソウ(右)にも遭遇しました。
その後もうろつきますが、なんかおもしろげなシデの類と(左)、
ヤブウツギ(右)もなかなかいい感じに花盛りの株に逢えた程度。
その後はもうやることとてないので、早めに翌日の目的地に移動するか、とも
思いましたが、遅い昼メシを食いながら、朝っぱらの空振り地点についての
古い資料を眺めていたところ、「どう考えてもこの写真の環境はあの地点にないゾ」と
気づくと同時に、見ているうちにふとピンと来るものがあったので
思いつくままにふらふらと朝っぱらの谷へ戻ることに。
さて、先ほどの場所とは少し離れた山道をウロウロし始めると、一面に
大群生のヒカゲノカズラ(左)がなかなか見事。大満開のアワブキ(右)もあります。
マルミノヤマゴボウ(左)はあちこちに咲いていましたが、中には
葉をシカに食べられた株(右)もありました。こいつも食うんですね。ちょいと意外。
小さな滝沿いにはアカショウマ?(左)もパラパラと咲いていました。
ズイナ(右)も花盛りの株がいくつも見つかって実にいい感じ。
一面に大満開に咲いていたエゴノキ(左)なんてのもなかなかお見事。
ナツハゼ(右)もいくつかありましたが、まだ咲き始めの雰囲気でした。
ここでビックラこいたのは、2度ほど登場したツマジロウラジャノメ。
大興奮したんですが、ノンストップでどこかに飛び去りやがって…残念!
悔し紛れに崖を見ていくと、スズメバチ類の巣を2つ発見。人家の軒先という安易な
場所が発生する前は、本来はこういう場所に巣をかけるもんなんでしょうね。
と、ここらで資料と現地を再度見比べてみたワタシは、思い切って
崖を無理やり降り、増水した沢を下半身ずぶ濡れになりながらなんとか渡って、
対岸の林に埋もれた小さな滝を目指すことに。ゼェゼェ言いながら薄暗い滝を見上げてみると…
うぉっ!あった!本当にあった!
憧れ続けた大珍品、イイタカムシトリスミレとの感涙の出会いでした。
しかし、実はこの時点で既に18時過ぎ。林に埋もれた滝はほとんど真っ暗といいたくなる状態で
しかも見つけた3株ははるか見上げる場所にあるので超難関状態。
しょうがないのでISO1600にまであげて、フラッシュも強めに炊いて何枚も連写。
降りしきる滝のしずくに閉口しつつ、散々粘ってなんとかそう悪くはないショットもGET♪
ドタンバの成果にかなり感激しましたが、この後再び沢を渡って
崖を登りなおし、登山道を延々と戻って車に到着した頃には当然ながら当たりは真っ暗(笑
ヘロヘロになりながら車を走らせると、道端からいきなりヨタカが飛び出してビックリ仰天、
疲れと眠気が一瞬で吹き飛ぶも2度の幸運は訪れず、というオチ付きでした(^^)
というわけで、ドタンバでギリギリ成果のあった1日でした。
本当に日没直前、ラストチャンスという感じの場所で見れましたから
なかなかドラマチックではありましたが、
肝心の花のほうも時期的には実感遅かったようですし、
最初の“泥まみれ+ヒルまみれ”から、最後の崖の上がり降りと
増水した沢の渡河、真っ暗な中の林道歩き、と
なんだか妙にハードボイルドな展開でヘロヘロくたくた(笑
ま、撮影チャンスはなかったものの、前々から
縁の薄かったツマジロウラジャノメも何度か見れたし
ひそかに期待していたもう1つの蝶も若干期待できそうな
雰囲気のある場所もあるにはあったし、
来年は再びそのあたりとセットで再挑戦しなきゃいけませんな。
次回は天気のいい日に、早めの時間から、超望遠持って、かな(笑