尾張湿地巡り〜絶妙な幸運〜 13.8/24

この日は、思いつきだけで、愛知県の湿地巡りをしてきました。
きっかけは、数年連続で殻ぶっていた某花について、ネットで遊んでいたときに
ちょっと気になる情報を拾ったこと。これはもしかしてイケんじゃん?
ということで、はっきりいってそれ以外は完全無計画で突撃してみると、
やっぱり相手は難物、かなり四苦八苦するスタートになりましたが、
なんとも見事にピンポイントな幸運に遭遇して
一発逆転ホームラン、という未だに信じられないラッキーな事態に。
その後も、ちょこまかと予想外のラッキーが続いてくれて
最後まであれこれと楽しめた、そんな不思議な展開の1日だったのでした☆

<1>愛知県各所

  
さて、気合を入れてやってきたるは某湿原。歩き始めるとすぐに
イワタカンアオイ(左)があったり、満開のノリウツギ(右)があったりします。

  
湿地を歩き始めると、ちょうど雲がかかって暑さも和らぎ、実にいい感じ。
咲き残りのミズギボウシ(左)なんか見ていると、交尾中のチャバネセセリ(右)を発見。

  
結構面白いなぁとおもったのは、あちこちでかなりの大群落になっていたコシンジュガヤ。
これも比較的レアモノなんですけど、場所によっては絨毯状態。あるとこにゃあるんだねぇ。

  
ちょっと盛りを過ぎていましたが、ミズギク(左)もパラパラと咲いていました。
サギソウ(右)は何花もまとめて咲いているものがあって、ちょっと嬉しくなったり。

  
トウカイコモウセンゴケ(左)があちこちで咲き誇る中、よくよくみていると
1つだけモウセンゴケ(右)も咲き残っていたりとか。相変わらず可愛い花だ。

  
サワシロギク(左)もパラパラとアチコチに咲いていました。
ミズオトギリ(右)もありましたが、花が開くにはまだまだ時間が早すぎるなぁ。

  
キセルアザミ(左)も早くも数花だけ発見。秋間近かな?
すっかり実になったカキラン(右)なんかも見つかります。

  
なんかおもしろげなコウガイゼキショウ類(左)も発見。アオコウガイゼキショウかな?
面白かったのは、日が差してきた頃、なぜか木片の上で奇妙なポーズをとっていた
ジガバチ類(右)。よじれまくっていたけど、なんか意味あんの?

  
うろうろしていると、ビックリな光景(左)に遭遇。
1つの網の表と裏にクモがいますが、裏はジョウロウグモ、表はなぁに?
ってか1つの網で共存してるわけじゃないでしょうが、どういうシチュエーションだろ(^^;
あたりにはエンマコオロギ(右)もいましたが、ことごとくまだ幼虫で、
先日の鹿児島との季節感の違いというのを実感させられました。

  
さらにうろうろすると、サギソウ(左)はアチコチでポツポツと点在。
偽木の上でのんびりしているカナヘビ(右)にも遭遇したりしました。

  
イワショウブも、花芽(左)をつけ始めている株をいくつかみつけました。そうこうするうちに
一面にミミカキグサ類が大群生しているポイント(右)を発見。これはということで
しゃがみこんでかな〜り念入りにチェックしましたが、やっぱり狙いのものは見つからず。

  
そうこうするうちに、ピンク色の花芽(左)を発見。やった、これだ!と感激しましたが
すぐに近くでピンク色のホザキミミカキグサ(右)を見つけて愕然。こんなんあるのね。
ていうか、2年前にようやく見つけたと感激したのもこれの誤認だったと気付いたり(^^;

  
さらにしつこくうろうろすると、周辺ではオオシオカラトンボ(左)がブンブンと乱舞。
なぜか羽の付け根がえらく茶色がかるハラビロトンボ(右)も見つかりました。
んで、その後もひたすら地面をにらみながら、かなりの長時間粘りましたが、さっぱりダメ。
しょうがネェ、諦めるしかないか、ということでひき返しはじめたのですが
途中で、見るからに玄人、という方を発見。これは、ということで思い切ってご挨拶したあとで
「じつはヒメミミカキが見たくて来たんですけど、今って咲いてますか?」と単刀直入に聞くと、
彼はいぶかしげにこちらを見て、しばらく悩んだ後、ひょいとしゃがんで地面を指差しました。

  
玄人が指差した先(左)には、ヒョロリとしたミミカキグサがあるだけ…
といぶかしんでいたら、不意に気付きました。その根元になにかある!
それが憧れのヒメミミカキグサ(右)だと理解するまでにはたっぷり10秒強を要しました。
だって、そのサイズは、たったの1cm!
絹糸の切れ端の上に、ピンクのゴマ粒をつけたようなその姿は、完全に想定外の極小っぷり。
いや、この場所は何度もじっくり見ていたのに完全に見落としていたんですが、
それが「そらそうだワ」と一瞬で納得できるサイズ。いやはや、ホンキで感嘆です。

  
とりあえず、クローズアップレンズを重ねてバシバシと撮りますが、まぁ小さい。
一度も現物を見ずに探すのは、はっきりいって絶対にムリです。誇張ヌキでそんな感じ。
しかも、その親切な御仁と話していると、今咲いてるのはこの1株だけ。
普段は踏み込めない湿地の中にあるので、こんな近くで咲くのはごくレアケースな上、
「ラッキーだったね、明日雨だからね、雨が降ったら花が落ちちゃうんだよ」
この日・この時間・この場所でこの人に声をかけなかったら、というもののみごとなピンポイントが
いくつも重ならなかったら絶対に見れなかったということ。つまりは宝くじ以上の幸運でしょうか。
いやはや、なんというか、人生というのはこういうことがあるのだから面白いもので(>_<)

  
近くには、まだ花をつけていない株(左)も1つだけありました。これなんかマチ針以下。
ついでに近くに咲いているコケオトギリ(右)なんかも親切に教えてもらったり。

  
さらに「いいものあるよ」と連れて行っていただいた場所では、薄暗い中に
ホンゴウソウが数株、まだいい感じに咲き残っていてくれて大興奮。

  
さらに湿地を歩きながら、すっかり実になったクロウメモドキ(左)やら、
クロミノニシゴリ(右)やらもレクチャーしていただけました。そんな樹木もあるんですね。

  
さらにミカワシンジュガヤ(左)も教えていただいて感激至極。ご当地モノで嬉しいナァ。
樹間にはヒョロヒョロとシムラニンジン(右)も咲いていたりしました。

  
大満足での引き上げ前に、おもいついてミミカキグサ類の花のドアップ比較写真を撮影。
まずは憧れだったヒメミミカキグサ(左)と、かわいいホザキミミカキグサ(右)。

  
ミミカキグサ(左)もよくみると面白い造形をしていますし、ムラサキミミカキグサ(右)も
結構独特な感じ。しかし4種まとめてに見れるなんて、すごい場所ですネェ。


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