不思議な縁に〜淡路干潟探索〜 13.2/23

この日は、予想もしない不思議な展開となった1日でした。
ここのところ、干潟方面の挑戦にかなりハマりつつあるもので、この週末は
いっそのこと有明近辺の干潟でも回るか、とまたぞろ
無謀な思考回路を働かせ、アレコレと下準備をしていたのですが、
ここのところ妙に長引いているカゼが直前になって悪化し、
金曜の夜にはかなりの高熱にうなされる事態となったのでやむなく断念。
しかし、朝になると容態もかなりマシになったので、
比較的近場で行ったことのない場所…と急遽思いついたのが
最近面白そうな噂を聞いていた淡路島のとある干潟、という次第。
それがアドレナリン噴出しまくりの、予想外な1日ともなったのでした。
詳しくは本文に譲りますが、”縁”というのは面白いものです☆

<1>淡路島某所

  
というわけで、少しゲホゲホと咳き込みつつやってきた干潟では、歩き始めると
さっそくあちこちにウミニナ(左)やら、イボニシ(右)やらといったあたりを見つけましたが
予想外にもどのあたりが面白いポイントなのかが把握できずしばし右往左往。

  
体調もよくないし、今日はのんびりとこの磯でアレコレ探してみよう、ということで
岩の上を見ていくと、 マツバガイ(左)に続いて、えらく巨大なオオヘビガイ(右)を発見。

  
カイゴロモだらけのスガイ(左)もあちこちにゴロゴロところがっていました。
おおっと思ったのは、石上にあった純白の貝(右)。これもアラレタマキビガイ?

  
フクロフノリでいいのかな?もさっと海藻がついていて、タワシみたくなった石(左)が
たくさんころがっていました。波うち際には真っ白な海藻(右)もあったけど、シラモ?

  
驚くくらいゴロゴロと落ちていたのはフグの仲間の死骸。
これは色が結構違うけど、どっちもコモンフグでいいのかな?
よく考えたら、こいつらはカラスとかに荒らされないからたくさん落ちてるんですかね。
あ、でも図鑑だと食用と買いてあるから身には毒はないような気もするけど…

  
悩みながら歩いていくと、磯の転石の中にフナムシ類を発見。これはもしや?
と思うと、やっぱり髭の短いキタフナムシだったのでした。こんなとこにもいるんですねぇ。

  
磯にはたくさんの貝殻が落ちていましたが、当然ながらなかなかお名前はわからぬもの。
アケガイ(左)と…ヒメアサリ(右)とかでいいのかなぁ。むむむむぅ。

  
岩上のヒメコザラ(左)なんぞ見ていると、足元に怪しい影(右)がゆらり。
…え?なに?これってサメじゃんか!!

  
浅瀬でなんか力なく休んでいたのは、小さなシロザメ。
思わずつかんで陸上で記念撮影できるくらいでしたが、なにしてたんここで?

  
さて、気を取り直して、さらに磯をうろうろしながら、岩をひっくり返していくと、
裏側にはヨメガカサガイ(左)やらケハダヒザラガイ(右)やらが隠れていました。

  
モエビ類?でしょうか、小さなエビ類(左)もご登場。イシガニらしき死骸(右)
なんかもあったり、ささやかな発見が続きます。

  
浜辺をみていくと、 ハマサジの枯れ穂(左)の中に、まだ色づいたハママツナ(右)を発見。
海浜植物を探しても面白そうな場所だナァと思ってみたり。

   
そうこうするうちに潮がだいぶ引いてきたので干潟を見ますが、えらいゴツゴツのウミニナ(左)は
あれども、イボウミニナは用意には見つからず。ユウシオガイ(右)もありましたけど。

   
石の下には、イソカニダマシもご登場。ひそかに初見だったので、ちょいと
興奮しながらバシバシと撮りましたが、数は結構多いみたいでした。

   
でも、そんな中に、甲羅が水色に色づいた大きな個体が出てきたのでちょっとビックリ。
パステルブルーがかわいいですが、こんな個体もいるんですねぇ。
などと感心しながら、下向いてさらになにかいないかと探してうろついていたのですが、
近くを通りかかられた方が、こちらを見ていきなり一言。
「貝かい?そこコゲツノブエいるから教えたげるよ、ちょっと待ってな」
…え、初対面一言目のセリフとしては、なかなか力強いものがありますよ(^^;)?

   
などと思っていると、その御方は、干潟を無造作にざくざくっと歩いてきて
「ほらここいるでしょ」。いや、さすがに早すぎるだろ、と思ったら
きちんとそこにコゲツノブエがあったので、もう目を白黒。ど、どんな魔力の持ち主?

   
「ほら、イボウミニナもある」。というセリフとともに、きっちりイボウミニナ(左)も登場。
ってか、恥ずかしながらワタクシ、その時点まで結構しつこく探して見つからなかったんですが、
この方は見つけるまで3秒でしたから、完全脱帽。いやはや、すご過ぎる。
んで、その後しばし、ぎっしり生えたカメノテ(右)なんぞ眺めながら、磯談義をすると
なんとこの場所は、「奇跡の海」というくらいに面白い生き物が多数見つかっているエリアで
今まで800種くらいの貝がみつかっているとか。あれもいる、これもいると
次々出てくるトンでもない名前に、ひたすらビックリ。もうひたすら口あんぐり状態です。

   
「そうだ、オオキンカメムシが越冬してるから連れてったげるよ」と案内してもらった
林縁には、かわいらしいオオキンカメムシが多数いて、これまたビックリ仰天。

  
小さな流れに、イシマキガイ(左)やら、フトヘナタリ(右)がいるのも教えていただきましたし、
昆虫から陸貝から、果てはタワヤモリの話や、歴史の話まで、これでもかというくらいの
面白い話をザブザブと聞かせていただいて、驚き疲れてクラクラするという
貴重な体験を味わう栄誉に浴したのでした。いやはや、ホントにすごいパンチでした(笑


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