干潟三昧〜深みにはまる日〜 13.2/11

この日は、先日踏み込んだ深みにずっぽりはまった1日でした。
これまたなんとも魅力的な干潟のある某所の入り江で、
再び微小貝をはじめとした干潟の生物を探してみようという贅沢な1日。
先日のFNを見た某氏にお誘いいただいての、スペシャルツアーなんです☆
これがまた、なんともすごい成果がザックザクで目を白黒。
半徹明けなのに、最後まで目がさえっぱなしでした。
いや、ハマリかけたところに、この畳み掛けるような攻撃はちょっとズルイッすよ?
というわけで、ふるいを買わなきゃと決意した1日でもありました☆

<1>関東地方某所

  
というわけで、再び大移動してやって来るは、なんともいい環境が広がるとある入り江。
近くの民家に咲き誇るウメ(左)なんぞ見つつ、いそいそと干潟を歩き始めると、
すぐに見つかったのは、サビシラトリの殻(右)。これはここらでは
生貝は見つかってない古いものだそうで、え〜初手からそんな珍品なのか。

  
干潟をウロウロすると、ソトオリガイ(左)が転がっていたりもしました。
イシマキガイに混じって、殻口の広い、アマオブネ(右)も見つかります。

  
あたりのホソウミニナには、ツボミガイが多数ついていて、2つしょってる個体(左)も発見。
ビックリしたのは、石の上にくっついていたツボミガイ(右)。なんか間違えたのか?

  
磯だまりにはタテジマイソギンチャク(左)も見つかりました。そうこうするうちに、
なぜか入り江の浅い場所で、巨大なボラ(右)が2匹、大暴れしはじめたので
とりあえず捕獲してタイドプールに一時避難。うわぁ、えらい傷まみれじゃん。

  
と、よくよくみると、これが体表に大量の寄生虫を飼ってらっしゃいました。
半透明の楕円形でよくみると赤い目がついてるヤツ(左)と、シッポ?が映えた
カブトエビみたいな体型のヤツ(右)といましたが、これは別種かな?
もしかしたらボラたちは、この寄生虫を退治しに浅瀬に来たのかもと思ってみたり。

  
さて、そうこうすうるうちに、ふるいがご登場。「このあたりすごいですよ」と言われつつ
すくってきた泥の中からは、大量のヒガタヨコイトカケギリが湧くように出てきて、
しばし目を白黒。いやはや、こりゃぁすごいなぁ…

  
なんか謎の模様が入ったゴカイ類(左)も見つかりましたし、極小サイズのかわいい
コヤスツララ(右)もいくつも発見。こりゃぁ、面白いナァ。 

  
その後もいろいろ採れたので、まずはナツメガイ(左)と、コメツブガイ(右)なんて
地味なあたりから、砂の上に乗せて偽生態写真も挑戦。
ちなみに背景の礫石のようなものは、1mmクラスの微小な砂粒ですよん。

  
ヒガタヨコイトカケギリ(左)はすぐに歩いてくれていい感じに撮れましたが、
ホソイトカケギリ(右)は軟体部を出してくれずにこちらが根負け。

  
極小サイズながら何度見ても美しい、クチキレイガイ(左)やら、エバラクチキレ(右)も
見ることができました。こちらも軟体部は出してくれなかったけど。

  
お初にお目にかかったのは、さらに小さなホソクチキレ類(左)。ユウシオガイの
小さな幼体(右)も見つかりましたが、オレンジ色のラインが入るんですねぇ。 

  
少し大きめの中では、よくみるとごつい感じの雰囲気が面白いムシロガイ(左)も発見。
テリザクラ?という感じのサクラガイ類(右)も1つだけ見つかりました。キレイだねぇ♪ 

  
さて、凄腕な方々がふるいにカジりついててやることがなくなったので、干潟を
発句リ返して遊ぼうとすると、タテジマイソギンチャクの群れ(左)を発見。
スコップで軽く掘り返してみると、すぐさまマテガイ(右)が幾つも見つかりました。

  
調子に乗ってほっくりかえしまくると、カガミガイ(左)もいくつかご登場。
これまた独特な雰囲気のオオノガイ(右)数個登場したりします。

  
ブニョブニョの謎の物体(左)も1匹見つかりました。タマシキゴカイだと思っていたけど、
あとでよく見たら、スジホシムシモドキってやつなのかな?
驚いたのは、このあたりにはもういないはずのイボウミニナをしょった
ユビナガホンヤドカリ(右)がいたこと。後で聞くと、イボウミニナの殻は、ヤドカリが
すごく大事に使うから長持ちするんだそうで、なんか面白い話ですねぇ。

  
さて、戻ってみるとふるい部隊は、わきめもふらずひたすらふるいの中を
真剣なまなざしでにらんでいました。いやぁ、すげぇ。
成果はというと、コメツブツララ&カマカ類(左)に続いて、なんとクーマ類(右)まで
見つかるという大成果ぶり。うわぁ、なんちゅうかすげぇ場所だナァ。  

  
顔の黒いカミスジカイコガイダマシ(左)も見つかっていました。あとはなんか
面白げな極小サイズの巻貝類(右)もいましたが、こちらはお名前聞き損ね。

  
うろうろすると、チゴガニ(左)も1匹だけ活動している個体がいました。
ふるいの中には、極小サイズのスネナガイソガニ(右)も数匹登場。

  
チロリ類(左)も見つかりましたが、今回も奇天烈な口部は見せてくれず。
これまた面白い造形のマダラウロコムシ(右)も1匹だけ見つかったりとか。

  
その後もゴソゴソしていると極小サイズの タイワンガザミの子供?(左)を発見。
葦原にはクリイロカワザンショウ(右)も見つかったり、と楽しんでいるうちに
ふと気がつくと、いつのまにか日も傾いててビックリという展開だったのでした☆

ということで、メチャクチャ楽しめた1日でした。
いやぁ、メチャクチャいい環境でしたねぇ。お陰様で、いろいろ勉強になりました。
ご案内いただいた皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
やっぱり干潟って何が出てくるかわかんないところが面白い♪
特に微小貝類は、単なる泥のひとすくいの中から
宝石みたいな小さな生きものを探す感覚が実に面白い♪
問題は、一人でやって成果が上がらないときの静かな失意が今から想像できることと、
成果を挙げても名前等々調べる根性がないだろうナァという事実(笑
まぁ、いずれにせよ、今度は地元でトライして大物GETしなきゃですね☆
ちなみにこの日はこの後で晩飯を食べつつ、ディープ過ぎる干潟話に
盛り上がっているうちについつい楽しすぎて時間を忘れてしまい、
最終の新幹線までギリギリじゃんか!と叫びながら高速道路をひた走るという
お約束過ぎるオチになったのでした。チャンチャン♪


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