鳥と干潟の二兎を追う〜超裏目旅〜 13.2/9

この日は、いつも通り、我ながらほれぼれとするような”裏目”旅でした。
ここのところハマっている干潟方面の諸情報を調べている際に、有明方面とも
共通したような生物相が見れるエリアが山口にあるということを発見。
ちょうどそのタイミングで珍鳥情報も舞い込んだので、これ幸いと突撃するも
狙いの鳥は一向に出ず、これはダメだろうと読んで干潟に移動すると
すぐさま「出たよ」と連絡はあるわ、干潟では泥にはまるわ、
狙いのものはなかなか見つからんわ、と散々な展開に。
ここンとこ、日ごろの行いとやらの影響が大きく出ている気がするなぁ(^^;

<1>山口県各所

  
というわけで、まず早朝からやって来た場所では大満開のソシンロウバイ(左)を発見。
竹やぶの中にツチイナゴ(右)が出てきたりもしましたが、、待てども狙いの鳥は登場せず、
いろいろ話を聞いていると、「すっごい気まぐれで、夕方しかでないことが多いよ」。
え〜、そうなると今回メインで考えていた干潟での干潮時間にもろかぶるじゃないか(^^;

  
しばらく粘れど成果なく、ついでだからと久しぶりのコウライアイサのポイントまで足を
伸ばしてみると、これもまた見つけるまでえらく待ちましたが、なんとか無事に発見。
#珍鳥情報ではありますが、長期滞在で有名なのポイントですので公開版で載せますね#

  
しかし、これまたタイミング悪くかなりの曇天になった中、一瞬も止まらずひたすら泳ぐ(左)やつが
デジスコでまともに撮れるわけもなく、こんな感じに。時々、顔をガボッとつっこんで(右)
いましたが、これって餌取ってるのかな?それにしちゃ時間が短かかったけど

  
彼はまったく寸時とてとまらず、ひたすらグングンと上流めがけて泳ぎ続け、急な瀬も
無関係に一気に乗り越えていくので、本当に撮影チャンスはほとんどない状態。

  
んで、かなり離れた場所でようやくのんびりくつろぎ(左)はじめましたが、なんせ遠い。
あたりにはオシドリも結構いましたが、これもカメラを向けた瞬間に飛び去るもので、あとは
マガモ♀(右)なんか撮ってからギブアップして、朝っぱらのポイントへ戻ることに。
ちょうどタイミング良く四国遠征組も到着されたのですが、狙いの鳥は出そうにない雰囲気。
このまま粘ろうかとも思いましたが、夕方まで粘って出ないと「やっぱキミがいたらダメだったか」
などと冷やかされるのは確定なので(笑)、思い切って干潟方面に転戦することに。

  
んで、やってきたるはこんな感じのいい芦原の残る干潟(左)。
でも、これが実にいい場所なのに、干潟に降りれるポイントがごく少なくて、しかもそのうち
一部では工事していたりして、しばらくアチコチさまようことに…
さらに、ようやくカワザンショウ類(右)なんか見ながら歩き始めた途端に携帯に着信。
その瞬間に内容はすぐさまピンときたのですが、電話に出てみると案の定、
「いまどこ?例の鳥、あの後すぐ出たよ。いやぁ〜、さすがだね」
…まぁ、私がいなかったから皆さんが見れたということかと思うので、役に立てたと思えば(ToT)

  
というわけで、若干落ち込みながら干潟を歩くと、すぐにフトヘナタリ(左)を多数発見。
スガイ(右)なんかもゴロゴロと落ちていたりします。 

  
長靴ギリギリの泥深い場所を、胴長を忘れたのを大後悔しながら四苦八苦しつつ歩くと、
すぐにヒロクチカノコを多数発見。おお、いるとこにゃいるもんなのね〜。

  
ズボズボとハマりながら歩くと、ようやく泥上に怪しい貝を発見。これが予想以外に
識別が難しくて散々悩みましたが、殻口の雰囲気からクロヘナタリでいいんでしょうかね。

  
あたりにはパラパラとクロヘナタリが散らばっていました。他の種類もいないかと粘りますが、
なにもかもが泥まみれで、なんちゅうかものすごい探しにくいんです。

  
ヘナタリ(左)もごちゃっとみつかりました。ちょっと驚いたのは、殻口を上にして泥に
刺さっている個体 (右)がかなり目に付いたんですが、これが休憩ポーズなんですか?

  
これまたびっくりしたのは、殻上にマガキのついたフトヘナタリ(左)。数個体見ましたが、
状況が分かるような写真は難しいねぇ。少数ながら、カワアイ(右)も見つかります。

  
場所を変えると、ぶっといウミニナ(左)を発見。極端なデブ体型だけど同種だよね?
近くには、堂々としたポーズのまま逝去されているアシハラガニ(右)も発見。

  
かなりびっくらこいたのは、なんとハイガイの殻があったんです。
藻が絡みまくっていたの(左)と、灰色に擦り切れつつあるの(右)と2個あり、いずれも
かなり古そうでしたが、かつてはここらへんにも生息していたんだなぁ。

  
さらにうろうろすると、倒木下からはケフサイソガニがご登場。いきおいよくハサミを。
振り回して威嚇してくれたりもしました。寒いところたたき起しちゃってごめんよ?

  
その後も、日没までひたすら、一歩歩くごとにガボッと沈み込むような泥干潟を歩き続け
ますが、見つかるのはひたすらフトヘナタリ(左)ばかり。とほほ。
ひどい場所だと、沈み込んだ左足を抜くために力を入れると、右足が同じくらい沈む、
ということを延々と繰り返して、ようやく最初の場所に戻った時には精魂尽き果てた感じ。
長靴なんて、こんな状態(右)ですから、なんとなく状況がわかっていただけますか?

  
しかし、なんも成果なかったなぁと思いながら車の方に戻っていくと、なんと
車のすぐ近くの葦原の中にクロヘナタリがころがっていたんです!
ちなみに、現物を見るとクロ・シマの区別って予想以上に難しいんですが、これクロですよね?

  
これは!ということで周辺を捜しまわると、あっけなくクロへナタリを多数発見。しかし、
あれだけ泥まみれで苦労しておいてから、戻ったところで見つかるっちゅうのもなんかなぁ(^^;

  
さらにすぐそばからは、コロリとオカミミガイまでご登場。これってもっと小さい
イメージだったのですが、マテバシイのドングリみたいなサイズでちょっとびっくりしてみたり。

  
薄暗い中、さらにウロウロすると、ミニサイズですがクロヘナタリらしきものはいくつも発見。
予想に反して、撮ってきた中にはシマヘタナリらしきものは見つかりませんでした…
というよりは、よくわかりませんでしたが正解かな?
どうも軟体部をみるのが確実な方法らしいんですが、冬だとほとんど活動してねぇし。

  
おおっと思ったのは、半ば埋もれた鉄くずの中から転がり出てきたシイノミガイ類。
分布と雰囲気から、キヌカツギハマシイノミガイかなぁと思ってるんですけど、あってるかな?

  
調子に乗ってゴミをひっくり返していくと、お次に登場したのはユビアカベンケイガニ。
う〜ん、もっと早い時間にこのエリアを見つけてたら楽しそうだったのになぁ。

  
日もとっくに暮れて暗くなったので車へ急ぐと、マルウズラタマキビ(左)やら、
クログチ?という雰囲気の小さな二枚貝(右)やらも発見。そのあとは、実はメインは夜の干潟、
と考えていたのですが、堤防から見た程度では面白いものはなにも見つからず、
かといって潮が満ちてきた泥干潟を歩くと、下手すると身動きとれなくなったあげくに
潮が満ちてきて、行方不明の方約1名になりかねないということを発覚、
しばし悩んだ後で、さすがに断念して帰ることにしたのでした(笑

ということで、なんとも力一杯裏目でしたが、最後にちょっと楽しめた1日でした。
某珍鳥の方は、アサイチで見れなかった時点で、縁がないという展開になるだろうとは
思っていたんですが、あまりにも「お約束」すぎる展開でしたねぇ。
これでまた、珍鳥ポイントで「お〜、来とったんか、じゃぁ今日はダメか」と言われると(笑
メインテーマの干潟の方も、泥干潟の対策をしてこなかったので中途半端
だったし、意外に広いくせに、干潟に降りれるポイントが少なくて戸惑ったし、ちょい
不完全燃焼。特にクロヘナタリ&シマヘナタリについては「見りゃわかるだろう」
が甘すぎたということも実感したし、甲殻類系とかは空振り多かったし…
まぁ、こりゃ某珍鳥含めてリベンジが必要な感じですね(笑
んで、この日の中途半端な空振りから、これは長年の経験から、必勝パターンである
『運がない時は神様の裏をかく』を実施する方がよさそうだ、とふと思いつき、
翌日は急転直下の大移動を実施すべく、夜中にアチコチ走り回ったのでした☆


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