豪雨の但馬で〜法則当たらず〜 12.7/1

この日は、我ながらバカバカしい挑戦をしてまいりました。
前日の大豪雨からの流れと、天気予報や気圧配置等々からかんがみて、
どうかんがえても土砂降りになるのはわかりきってましたが
もしかしたら2年前に仮説を立てたとある法則を
検証できるのではないか、ということで懲りずに但馬に挑戦。
ゼフィルスのハイシーズンに、一番人が集中するであろう例の山で、
平日でも驚くほどの人数がうろうろしているこの時期に、
朝から夕方まで一人の蝶屋にも逢わないという大記録を樹立しつつ(笑)、
ずぶ濡れで頑張ってみると、ささやかな成果はあったものの
いつぞやの仮説は立証できず、というハンパな展開。
それでも、そこそこの出逢いがあった1日でもあったのでした☆

<1>但馬地方各地

  
さて、早朝、まだ暗くかつ雨足も強いうちからうろうろすると、さっそく
ウラクロシジミ(左)が御登場。んで、2年前にいい思いをしたエリアで長竿を
振り回しますが、ゼフは次々出るもののゼンゼン降りてくれず…、
アイノミドリシジミ♀(右)も出たのですが、高い位置から降りずじまい。

  
多かったのはフジミドリシジミで、あまり降りてくれませんでしたが、数十匹見れたかも状態。
♀(左)はまだきれいでしたが、♂(右)は哀れな状態な個体ばかりで…

  
びっくりしたのは、ホンの短時間だけ雨が上がった瞬間にアイノミドリシジミが
ワサッと飛び始めて、目の前で何度も卍(左)を切ったりしたんです。
うすぐらくてこんな幽霊しか撮れませんでしたけど。
んで、わりと手近でテリ張り(右)もしてくれたので、これは、とワクワクしましたが、
ほどなく再び、どこかの栓が抜けたかのような大雨になりやがって(ToT)

  
その後も場所を変えて粘りますが、出るのはフジミドリシジミの♀(左)と♂(右)ばかり。
全身ずぶ濡れでつらくなってきたので、とりあえずハチ高原方面に転戦してみたりとか。

  
すると、意外にもハチ高原に着いたら雨があがっちまったもので「一応調査するか」と
うろうろすると、いい感じに群生しているノアザミ(左)やら、ヤマアジサイ(右)やらを発見。

  
湿地では、この日も面白そうなラン(左)を発見。今回は花のアップ(右)をぬかりなく
撮影してきましたが、え〜と、ヤマサギソウ、だよね?

  
んで、腹が立つことに調査を始めたらすぐに雨になったもので、ウスイロは見つからず。
でも、ウラギンヒョウモン(左)が多数だったので、たぶん出てると思うんだけどなぁ。
イチモンジセセリ(右)も登場して、季節の移ろいもちょっと感じましたが。

  
先週はいい感じに咲いていたベニバナヤマシャクヤクは、すでにすっかり花が散って
かわいい実をつけていました。なかなかジャストタイミングで見るのは難しいねぇ。

  
ギンイチモンジセセリ(左)もあちこちでご登場するものの、撮れたのはこのワンショット。
さらに場所を変えると、実にいい色合いのササユリ(右)が見つかったりします。

  
オオッと思ったのは、草地の中に群生していたヤマトキソウ。
最初に見たときは感激しましたが、案外広い範囲に点在してるみたいですね。

  
んで、調査が終わって、ウラギンヒョウモン(左)なんぞ見て遊んでいると、
いきなりなんの前触れもなく、す〜っと雲が切れて、一気に晴れ上がったんです!
こ、これは!ということで大急ぎで先ほどの山上に戻りましたが、
残念ながら到着したときには、山頂はもんのすごい濃霧の中(右)。神様のイヂワル〜。

  
うろうろすると、道端にチダケサシ(左)があったりもしました。
んで、半ば冗談で長竿をふりまわすと、明らかにテリ張りに出てましたよという
ヒサマツミドリシジミが数匹飛び出してビックラ仰天。
ほとんどは降りずにそのまま遠くに飛び去りましたが、1匹だけ
なんとか降りてきてくれた個体(右)は、降りる直前に翅表がちらりと見えた時、
青と赤の模様が見えたもので、もう大パニックに。
まさかと思っていた、ヒサマツミドリシジミ♀との遭遇だったのです。

  
自分でも笑ってしまうくらい取り乱しつつ、高い位置に降りた個体をなんとか撮ろうと四苦八苦
してみますが、近づきにくい場所で、アップで撮ったものは全部ピンボケで、
しかもほんの数ショットで高く舞い上がってそれっきり。
でも逢えると思っていなかったので感涙です。次回は何とか翅表を狙ってみたいもので。

  
悔しかったので、その後も散々粘ると、これまたキレイなウラクロシジミ(左)を発見。
今年はウラクロは豊作のようで、こんな濃霧の中も、多数飛び交っていましたが、
葉上に静止したところ(右)は一度見れただけで、期待していた開翅シーンは皆無。
その後は日が完全に沈むまで粘りましたが、それ以上の成果はなく終了となったのでした。

というわけで、やはり無謀な挑戦は無謀なのでした(笑
いやはや、7月上旬の休日に「M山ひとりじめ」っていうのは
なかなかやろうとおもってできるこっちゃぁないですよ。うんうん。
う〜む、あわよくばと思っていた法則は、やはりそうそう簡単に実現する
ものではないというのがわかっただけでも充分な成果。
まぁ、そうそう簡単にいくような甘い話はないですわね(笑
それでも、ずぶ濡れで頑張るとなにがしかの成果があったのは嬉しい限り。
まさかの晴れ間と、ぎりぎりアウトの濃霧は腹が立ちましたが、
予想だにしないヒサマツ♀なんてのもありましたしね。
やっぱり、この時期の但馬通いはどうにもこうにもやめられませぬ。
来年もまた、晴れても豪雨でも、山頂で走り回っているんでしょうね(笑


次へ⇒

topへ⇒