まさかの酷暑〜鹿児島空振旅〜 11.9/10
この日は、いろいろと予定外の出来事続きでした。
まず、狙いたいものがあったので『鹿児島特攻』というのは
前々から決めていたのですが、少し前になって天気予報を見ていると、
予想もしないとこから台風がやってきていて、荒れ模様な雰囲気。
予報も雨マークになってこれはマズイ、と悩みつつ
それでも長年の勘に基づけばこれは少し早めに台風が抜ける気がするし
遊べる時間もちょっとはあるんじゃん?
などと甘っちょろいこと考えて特攻してみたのですが、
昼前にはなんとか雨が上がるだろう、の予想がまさかまさかの
早朝からカラッと台風一過、ド快晴(笑
コレはないだろうと思っていた一番ヤバイ展開で、突然の酷暑に
狙いの蝶も隠れちゃうし、自分もヘバって撃沈な1日だったのでした。
<1>鹿児島県各所 |
というわけで、予想外の天気にあわくいながら草地を歩くと、
えらいことご立派なナンバンギセル(左)やら、カヤコオロギ(右)やらが出てきます。
オオッと思ったのは、道端の倒れた木に集まっていたミナミトゲヘリカメムシ。
終齢幼虫(左)から、まだ弱齢の幼虫(右)までいて、なかなか賑やかでした♪
いつもこの場所ではみかけるウラナミジャノメ(左)は今年も元気でした。んで、ようやく怪しげな
シジミが飛んだので追いかけると、クロマダラソテツシジミ(右)だったりとか…
しょうがないので探索範囲を広げると、パラパラとシバハギ(左)の咲いている辺りで
ようやくタイワンツバメシジミ(右)を数匹発見。しかし、これがすでに相当暑くなってるので
活性が高すぎて全然とまってくれないんです。とまっても敏感ですぐ飛ぶし、
台風の置き土産の強風もあって、ほとんど撮影にならない状態(ToT)
ベソかきつつ歩くと、あちこちにコガンピの群落(左)があったり、サイヨウシャジン(右)が
咲いてたりします。じっくりのんびりと歩いても面白そうなトコですよね。
そもう少ししたらお見事だろうナァという雰囲気のオオムラサキシキブ(左)もありました。
あとは、ミズタマソウ(右)がやたら目立ったので久々に撮ったらしぶくてイイ感じ♪
さらにうろうろすると、シバハギの群落がパラパラとある場所を発見。
花付きもなかなか良いので、とりあえずこの場所で粘ってみることに。
すると、けっこうすぐにタイワンツバメシジミ♀(左)が御登場。V字開翅(右)も
見せてもらえましたが、敏感だし風は吹きっぱなしだし、なかなかキビシ〜。
その後も周辺をうろつくと、何匹かタイワンツバメシジミ(左)が登場するも
さっぱり開翅とかしてくれそうな気配なし。シバハギどまりのショット(右)は撮れたけど。
その後も粘ると、何度かキツネノマゴでの吸蜜が見れましたが、グングンと気温が
上がって、ヤツらが藪にもぐり始めたもので、早々にギブアップして移動することに…
道中でビックらこいたのは、水田の上をぶんぶんと飛んでいたウスバキトンボの群れ(左)。
うまく表現できなかったのが悔しいのですが、本当に黒々と飛んでました。
大移動してやってきた場所では、なぜかハネビロトンボのように水平なポーズで
とまっているウスバキトンボ(右)を発見。これは珍しいパターンじゃん?
付近の草地にはアイナエ(左)がいい感じに花盛り。何度見てもかわいらしい、
ヒナギキョウ(右)なんかにも逢えたり、なかなか面白い出会いが続きます。
ツクシゼリ(左)はまだ咲き始めな雰囲気でした。しかし、吹き上げ狙いでワクワクしながら到着した
山頂には、ものすごい強引な求愛をしているツマグロヒョウモン(右)の他は、
キアゲハとアオスジアゲハが忙しなく飛ぶばかりで期待していた蝶はさっぱりおらず。
草地にはサイヨウシャジン(左)がめちゃくちゃいい感じに群生していました。
あたりにはまだまだ元気なコガンピ(右)も大量。うん、いい場所だよなぁ。
結構驚いたのは、付近の低木で見つけたヒノキバヤドリギ。これがよく見ると
あたりの木にめちゃくちゃたくさんついてるんですよね〜。
しかし、その後もしばらく粘れど面白そうな吹き上げ蝶はみつからず。
あきらめて探索範囲を広げると、ボロッボロのムラサキツバメ(左)やら、モンシロモドキ(右)にも
逢えましたが、なんせ強風にあおられ続けてるので、目の前に居てもなかなか撮れないくらい(^^;
これもしょぼい感じの株しかありませんでしたが、シュロソウ(左)も見つかりました。
さらに思い切って移動してきても、クロホシセセリ(右)が嬉しかったくらい。
以前からシバハギがあるのを確認している海岸へ向かいますが、見つかるのはひたすら
クロマダラソテツシジミ(左)。紛らわしいし、やなやっちゃなぁ。
あたりには、なんか面白そうな花をつけている樹(右)がありましたが、これなんだっけ?
さらにうろうろしても、何度かムラサキツバメ(左)が出るくらいでホンマに蝶影ナシ。
ハスノハカズラの実(右)なんてのも見つかりましたが、あまりに成果がないしひたすら暑いし、
途中からヘバって車の中でしばらくウトウト。これじゃぁどうしようもねぇしなぁ。
少し日が傾き始めた頃、思い立って吹き上げ狙いの先ほどの山頂にリベンジしてみると、
大量のヒメアカタテハ(左)とアカタテハが飛びまくっていてびっくり。
つまり、真昼間は暑すぎてタテハ類は活動してなかったのね。
なんか色の薄い怪しいシジミを見つけて、どきどきしながら追いかけるという一幕も
ありましたが、ようやくとまったところを見ると、ボロボロを極めたウラナミシジミ(右)。とほほ。
なんか面白そうな感じのフキバッタ類(左)もいました。ここのはなんて種類なのかな?
あたりには、ヒノキバヤドリギ(右)がごっちょり着いてる樹もみつかります。
その後も粘ると、大開翅してくれたムラサキツバメ(左)やら、えらく愛想の悪かった
スミナガシ(右)やら見つかりましたが、あとはアオバセセリが何匹もぶんぶん飛んでいたけど
こちらは撮れるはずもなく、涙ぬれての〆となったのでした。
ってなわけで、なんとも中途半端な展開の1日でした。
酷暑の日のタイワンツバメシジミがどうにもならないのは昨年のゼロ泊3日の
長崎遠征で十分に経験済みだったのですが、まさか同じ展開とはなぁ。
オマケもあまり出ないし、なによりもあまりにも暑すぎたもので最後にゃへばっちゃうし、
ここんとこ週末ごとに天気が崩れていたのとは対極的な差です(^^;
しかし、無謀にも今回の主眼は台風一過の迷蝶でして、特にいままで全くヒットしていない
メスアカムラサキを大目標にして毎年出るという場所に来たわけだったのですが、
どうも本日の様子を見ているとあまりいい雰囲気じゃなさそうというのが正直な実感。
天気予報を見ると翌日も台風一過でえらく暑そうだし、これはここで粘っても
いい成果はなさそうだなぁ。いっそのことオオウラギン狙いで阿蘇にでも転戦するか。
あ、そういえば暑い日といえばあの蝶が狙い目だよな、それならばいまから
山口まで強行陣で戻れば阿蘇に行かずとも秋吉台とセットで………
などというバカバカしく単純な思い付きの元、この日も5時間かけて延々と山口県まで
戻るという愚行を執り行ったのでした。我ながらもすこし考えて行動しましょう、だな(笑