リーフバグ探索A〜玄人御案内編〜 10.6/6

この日は、前々から企画されていた一大イベントの決行日。
憧れの安田守氏と一緒の里山散策なのです!
前々から氏の著書を読んでは感嘆し、「オトシブミハンドブック」を拝見して驚嘆し、
最近発行された「イモムシハンドブック」を見てから深い畏敬の念を抱いている
そんな氏とご一緒できることになったのは、昨年Eさんが
母校で氏に講演をお願いした際に、強くお願いし、調整していただいたからで
このまたとない機会に私も図々しく参加させていただいた次第なのです。
(氏の詳しい経歴や著書などは氏のサイト「イッカク通信発行所」をご覧ください)
「せっかくですが今年はハズレ年らしいとの噂で…」などとおっしゃいながらも
あれこれと面白い場所をじっくりとご案内していただいてしまい、
さらにその上面白い話をたっぷり聞かせていただいて、
恐縮しまくるくらい楽しい1日となったのでした。
改めて安田さん、本当に本当にありがとうございましたm(_ _)m

<1>長野県某所

  
てなわけで、気合を入れて集合場所へ向かいますが、気合が入りすぎて
早くつきすぎたので近くの河原を散策すると、大満開のクサフジを発見。こりゃ見事。

  
さらに近くのオニグルミを順番に見ていくと、なんといきなりオナガシジミの幼虫が
鎮座しているじゃないですか!思わず喜びの舞を踊ってEさんに笑われちゃったり(笑

  
なかなか成虫も見る機会がない種類ですから余計嬉しいですよねぇ
などと言いつつバシバシとドアップでも撮影。うん、幸先がいいカンジだぞ♪

  
こんな場所でもオツネントンボ(左)がフワフワと飛んでいたりしました。
大柄なクスダマツメクサ(右)なんかも満開だったり、初手から満足しつつ、
安田氏のお宅にオジャマしていろいろと楽しいお話を聞きつつ
さっそくフィールドに繰り出すことに。

  
移動途中に、道端でなんと車にはねられたらしきキツネを発見。
まだ若い個体でしたが、逆にいうと巣立った子がこのサイズになっている時期
なんだなぁとちょっとビックリしてみたりもしました。南無阿弥陀仏。

  
さっそく面白そうな雑木林をご案内いただくと、初手からスミナガシの幼虫を発見。
まだ弱齢だったので、ジョーカー顔じゃないのが残念ですが。

  
その後も葉裏を見ていくと、なんかおもしろげなジョウカイボン類(左)がいたり
クスサンの幼虫(右)が隠れていたりします。

  
小型ながらパンチの効いた配色の蛾(左)もいました。調べるとモモノゴマダラメイガと
いうようですが、なかなかな雰囲気ですなぁ。
あたりでは、ヤマホタルブクロ(右)もパラパラと咲いていたりしました。

  
桜の葉裏をのぞいていくと、結構見つかったのがこちらのウスバツバメ幼虫(左)。
蛹化準備中の個体(右)まで見つかって少々驚きました。

  
ドクガの幼虫(左)も鎮座していました。かわいらしい(右)も発見。極小サイズの
ナシグンバイ(右)も何匹もちょろちょろと歩き回っていたりします。

  
ムネアカアワフキ(左)も発見。今回は♂なので赤色が鮮やかですが上手く撮れず…
交尾中のジョウカイボン類(右)も見つけましたが、なんか独特なポーズやね。

  
樹のウロにはヤマトゴキブリ♀(左)も隠れておりました。ちょっと不思議だったのは
近くにいたもう1匹のゴキブリ(右)。寸詰まりであきらかに種類が違いそうなんですが
このあたりでこのサイズの野ゴキって、ほかにないよなぁ。
ということは、奇形のヤマトゴキブリでいいんでしょうか。謎・謎・謎。

  
道端にはシソバタツナミ(左)やら、サワギク(右)やらといった可憐な花も見れましたが、
その後も粘るも、期待していたタカハシトゲゾウムシは登場せず。
まぁ、本来のベストシーズンは1ヶ月以上前ということなので当然なのですが…

  
お次にやってきたのは、憧れのとある虫の生息地。
「こちらは大丈夫でしょう」という力強い言葉にワクワクしていたのですが、なぜか
到着したのは、ハコネウツギ(左)なんかの咲き誇る川沿いの小さな公園。
「ここですか?」と驚きながら歩くと、すぐに植栽のシナノキ(右)が見つかります。

  
そして!
あっけなくいたんです。憧れのタケウチトゲアワフキ(左)が。ゾロゾロと。
なんと交尾中の個体(右)まで、すぐにご登場賜ってもうビックリ仰天。
感涙モノでしたが、山の中にあるシナノキの大木をよじのぼらなきゃ見つからな
イメージだったので、なんか微妙に納得イカンような(^^;

  
ドアップで撮影すると、いやはやなんとも素敵なお姿。
なんのためにこんな棘なのか。こんな配色なのか。
適応放散の必然性とかいうヤヤコシイ理屈の前に「神様の気まぐれ」が
大正解な気がします。コイツらを見ていると。

  
安田氏に教わったのは、面白い形をしている巣。この中に幼虫がはいっているんだ
そうで、「だから成虫時期じゃなくてもいる場所がすぐわかるんですよ」という言葉にビックリ。
今年はハチ高原でまずはこの幼虫巣を探しまくるところからスタートしよっと。

  
んで、その後もうろうろすると、他のシナノキからも結構な数が見つかりました。
「まぁアワフキムシですからいるとこにゃ数いますよ」との言葉に
そう言われればそうだろうなぁ、とも納得しつつ、それでもやはり
雲上人と思っていたお方にこうも簡単に出会えたことにやはり少々違和感を感じつつ…

  
そんなこと思いながらさらにうろうろすると、羽化直後のミミズク(左)にも遭遇。
かわいらしいヒメアカボシテントウ(右)なんかにもお会いできました。

  
続けてやってきた桑畑では、クワキジラミの群れ(左)があちこちで目立ちました。
ちなみに、1匹だけを撮る(右)とかなり印象が違うのもちょっとした発見。
しかし、お尻からにょろにょろと伸ばしまくっている蝋物質。ちょっとやりすぎなんじゃない?

  
さて、再び葉裏を眺めながら粘りますが、ナミテントウの幼虫(左)がいたり、
コイチャコガネ(右)がいたりしたくらいで本命はなかなか見つからず。


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