突発的薩摩愚行旅@〜寒空に涙して〜 09.11/15

この日は、これまた飛び切りの愚行をやってまいりました。
いきなり思いついての鹿児島特攻です。
ちょいと知人に頼まれていたヤゴがあったから、というのを言い訳に(笑)、
いくつかの挑戦し損ねていたものへのリベンジだったのですが、
タイミング的にも時期的にもこれがラストチャンス、
ということでかなり気合を入れてやってきたのですが、
到着してみれば晴れ間のあるはずの予報から一転、どうしようもないドン曇。
オマケに寒くて当然のごとく期待していたあたりはご登場願えず、
諦めて転戦すると、さらに寒風吹き荒れたものすごい冬日に(T_T)
夏の残影を求めて、真冬のスタートに出逢った、そんな1日でした。

<1>鹿児島県各所

  
というわけで、まずやってきたのは、やっぱりお約束のこちら。
今年もほぼ1万羽のツルが飛来しているということで、大変賑やかになって
いましたが、なんせ曇天がひどくて暗いし寒い。ブルブル震えつつ撮影。

  
多数のナベヅルに混じって、マナヅルも多数。ということで、
ノシノシ歩いていた幼鳥(左)や、ダンスしていた成鳥の群れ(右)なんぞ撮影。

  
ふと気付くと、かなりの至近距離にカナダヅルを発見。それも2羽!
近くでみるのは久々だったので喜び勇んで撮ろうとしましたが、なんせ暗い。
おまけに風が強いので、デジスコがブレちゃって、こんな程度でした…

  
さらにうろうろしていると、予想外にコハクチョウも発見。
もしかして昨年と同じ個体なのかな?
今回はお連れもいないようで、1羽だけポツリと寂しそうに佇んでいました。

  
その後もウロウロするも、余り面白い成果はナシ。
コクマルガラスを、と狙えども、出るのはこちらのミヤマガラスばかりだし…

  
などと思っていると、結構至近距離にあやしいホオジロ類発見!
とっさに名前がわからず、とりあえずバシバシ撮影しましたが、ホオアカの幼鳥かな?
とりあえず現場で期待したような珍鳥ではなかったようです(笑

  
さらにうろつくと、水路で佇むクサシギ(左)がいたり、メチャクチャ遠かったですが
クロヅル(右)がいたりしましたが、それ以上の成果もなく、
そうこうするうちに晴れ間が出そうになったので、お次のポイントへググンと移動。

  
さて、某筋から教わったなんてことない草地を歩き回ると、
最初に目に入ったのは、コヨメナ。なにげに南九州にこないと見れないんですよね。

  
んで、うろうろすると、ありました。カワラケツメイの大群落(左)。
よくみると、あきらかな食跡(右)もあります。そう、実は今回の主眼の1つは
ホシボシキチョウに再挑戦というわけなんですよ。恐れ多くも。

  
まだ気温が上がらないので、幼虫探しとしゃれ込んでみることにすると、
なんかあやしい蛾の幼虫(左)はいましたが、予想外にもこれがまったく空振り。
すでに季節的に厳しくなっているのかなぁ?
などと思いつつ、手近にあったハラビロカマキリの卵のう(右)なんぞ撮ってみたり。

  
うろうろすると、ホシアサガオ(左)が大群生していたり、
アメリカアサガオとかかな?おもしろげな水色系のアサガオ(右)があったりします。

  
な〜〜んだか怪しそうなマメ系植物(左)も発見。多分、野菜の逸出かな?
クサギ(右)はまだ花の咲いている株があって驚きました。

  
あちこちで紅葉していて見事だったのは、コミカンソウ(左)。
張り合うように大群落になったヒメミカンソウ(右)も見れたのが面白いトコ。

  
さてさて、しばらくするとフラフラとモンキチョウ(左)がご登場。
チャバネセセリ(右)も日光浴してくれたりしますが、しばらくすると空模様が
一面の分厚い雲に変化しやがったんです。こ、これはマズい。
あわてて天気予報を見ると、どうにもこれは雲が切れそうにない天気図。
粘ると、時折晴れ間がのぞきますが長続きしないので気温が上がりません。
風も以前強く、かなり肌寒い状況。むむ、絶望的かも。

  
それでも粘ると、ジシバリの咲き残り(左)があったり、背中線のある
ヌマガエル(右)が登場したりしますが、ホシボシはおろか、蝶が一切飛ばなく
なってしまったので、これは本当にどうにもなりませぬ。
諦めてしまおうとすると、サッと1〜2分の晴れ間が出る、というバカにしたような
展開を10回近く繰り返したあとで、ついに根負け。
こりゃダメだ、ということで別の場所まで大きく移動することにしました。
この日はこれっきり晴れなかったみたいなんでその判断は正しかったようですが…

  
移動していくと、海岸沿いにはサツマノジギク(左)があちこちで群生し、
ホソバワダン(右)なんかも見事に咲き誇っていました。

  
こういう場所のお約束、ツルソバ(左)も結構咲いていましたし、
ボタンボウフウ(右)もまだ咲き残りがあったのはチョイとビックリ。

  
立派な実をつけたオオイタビも発見。そうか、密かにこの時期に
みるのはお初なんですが、こんな立派な実になるんですねぇ、
などと感心しつつ、寒空の中ググンと移動して、薩摩半島南端部へ。

  
しっかし、到着してみたらこれがさらに強烈な北風!
相変わらず分厚い雲なので、メチャクチャ寒いんです。冗談抜きで震えが止まらんほど。
花盛りのイヌコウジュ(左)やら、久々のムラサキカッコウアザミ(右)があったりしますが、
狙いのものはおろか、活動している昆虫がそもそも見つからないんだから論外です(ToT)

  
しかし、そのあたりで花をつけているカワラケツメイ(左)を見ていると、
メチャクチャに食い荒らされた株(右)を多数発見。やっぱりここにもホシボシはいたか!
などと一人喜んでいると、ふいに後ろから「蝶ですか?」との声。
相手は地元の玄人らしき方で、お話をお伺いしていると、「ああ、ここはホシボシは
出ないんですよ。ツマグロばっかで、その食跡もそうです。」
ありゃま、そですか。まぁいずれにせよこの天気では厳しすぎますが(^^;
しかし、その方はこちらを哀れんでくれたのか、ホシボシの可能性の高いポイント等々
面白い話をいろいろ聞かせていただいたのですが、その話の中で
「この空き地、少し前にマルバネルリマダラが50匹くらい捕れたんですよ」
………え、まじっすか(@o@)!?

  
その他にも様々な面白すぎる情報を頂戴して、今の時間からならばということで
お奨めいただいたポイントに大急ぎで大急行することに♪
すると、センナリホオズキ(左)やら、ヤマハッカ(右)やらといったあたりが
なかなか見事でしたが、日も傾き始めてますます寒い!
当然ながら期待の珍蝶はおろか、昆虫自体がなにもいません(^^;

  
と思っていたら、なぜかホシホウジャク(左)だけが元気に活動してました。
あたりには、ヒキオコシ(右)も群生してましたが、その後日没まで粘るも
それ以上の出会いはなく、涙々の幕引きとなったのでした。

というわけで、予想外の大空振りな一日でした。
まぁ、大本命のホシボシキチョウはそんなに数も多くないようだったので
空振り覚悟だったのですが、なにがしかのオマケは出るだろうというところが
全く予想外の冬日だったのだからしょうがありません。
転戦先の薩摩藩東南部では、冗談抜きでホシホウジャク以外なにも見なかったし…
今年はいいコースをかすった台風の影響か、はてまた
沖縄周辺に直撃した台風がなかったので現地の状況がよかったからなのか
ビックリするような迷蝶情報が多数あるようなのですが、
どうやら乗り遅れたまま、この日の寒波で終了という展開になったようです。トホホ。
でも、南薩の玄人からは、面白そうなポイントとヨダレの出るような情報を
大量にいただいたので、来年以降は時期を見はからって
飛来しているであろう大珍品狙いに、空振り覚悟の大一番というのを何度か
繰り返すことになりそうです。う〜〜ん、病気が深まると悩ましいもんで(^^;


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