紀伊半島ドライブ〜山道に惑う〜 09.11/6
この日は最近多い謎の不況休み。そろそろ笑えんけど。
ということで、いきなり思い立ってバカやってきました。
なんとなく南に行ってみたいなぁと思ってたとこに、
某氏に「最近近場ですね」と言われたのでナニクソと思ったのと、
ちょうどいい感じに大快晴になりそうだったのと3つ揃ったという理由で
翌日の予定を考えずにいきなり特攻紀伊半島です。
しかし、いきなりすぎたのが問題なのか、
成果の方はなんとも中途半端。
しかも、「紀伊半島の山道は移動時間がハンパない」
という鉄則を忘れていたがゆえに、メインの目的地への到着が
遅くなったちまったのに、その上道に迷ってしまい、
そうこうするうちに決定的瞬間を見逃すなど、散々な結果でした(ToT)
<1>紀伊半島各所 |
さて、早朝から目をつけていた岩場をうろうろすると、
スズカアザミ?(左)やら、シラヤマギク(右)やら面白い花が見つかります。
意外だったのが、まだ咲き残りがあるだろうと思っていた
キイジョウロウホトトギスはほとんどがすっかり実(左)になっていたんです。
しつこく探すと、はるか上方に一花だけ咲き残り(右)を見つけましたが、
ひそかに期待していたのでがっかり。予想外に早いなぁ。
さてさて、岩場をしつこくウロウロすると、今回一番期待していた花を発見。
長らく空振りし続けていたキイイトラッキョウです。
いきなりの成果に嬉しくなりますが、これがなんかバラバラに咲いてるし、
背景はよくないし、撮影するのはものすごい苦労…
いい株がないか、とうろうろしていると、立派な株を発見。
しかし、繊細な花を想像していたんですが、予想よりはるかにがっしりしていて
印象が違いすぎます。う〜〜ん、なんか嬉しさも中途半端。
その後周辺を探すと、結構な株数がみつかりましたが、場所が高かったり
バラけて咲いていたり、ろくな写真は撮れずじまい。
しかも見つけれられたのは岩場の一角だけで、他の場所では全く見つから
なかったんです。またいい雰囲気で撮れる場所を探さなきゃですね。
周辺には、一面に密生しているイワヒバ(左)やら、これもまたみごとな
ほどの群落になっているヒトツバ(右)なんかもみつかりました。
これもはるか上方だったのですが、なんとお初のキシュウギク(左)も発見。
といっても四苦八苦してこの程度にしか撮れませんでしたから正体不明ですが…
近くのトンネルでは、この日もユビナガコウモリ(右)がたむろってました。
さらにウロウロすると、クルマギク(左)も発見。気をよくしていると、チラチラと
ムラサキシジミ(右)が舞い始め、それでは、と目的の場所へ移動することに。
といいつつ、ついでだからと海岸べりにたちよると、フワフワと舞う
アサギマダラ(左)に続いて、サツマシジミ(右)が何匹も登場。
うろうろすると、ツワブキにあつまっているサツマシジミを多数見れました。
しかし、ビックリしたのは、以前はここでセンダングサの群落に集まる個体を撮って
ひっつき虫でズボンがえらいことになった記憶があるのですが、
久しぶりに行ったらセンダングサが1株もないんです。
おかげで個体数も少ないようで、撮影は四苦八苦。
見ていると、ふわっと半開してくれる個体もいました。
こちらは♀かな?朝っぱらから日差しが強く、気温もあがりすぎたので
全開まではしてくれなかったのが残念ですが。
♂もこんな感じ、ちら見せだけでした。トホホ。
そして、さらに不思議だったのは、今回はヤクシマルリシジミは全く
見れなかったんですよね。う〜〜ん、なんかいろいろ変ったなぁ。
その代わり、結構見れたのがモンシロモドキ(左)。
交尾でも求愛でもなさそうですが、なぜか2匹折り重なるようにとまっている
ウスキツバメエダシャク(右)なんかも見れました。
周辺を見渡すと、キノクニシオギク(左)はまだ花芽状態。アゼトウナ(右)も
まだ咲き始めな感じで、海浜植物はまだまだ今からって感じですねぇ。
などと思いつつ移動を開始したんですが、ここでカーナビをセットすると
目的地までは直線距離30km弱なんですが、カーナビの宣託は100km超。
あ〜、そうだった、紀伊半島はこれがあるんだったなぁ、
ということで初手からあせりまくることに。
山道を急ぐと、途中で狂い咲きのモチツツジ(左)やら、ノブキなんかに似た
なんか面白そうな花(右)なんかも見つかりましたが、
途中からつづら折のクネクネ道になり、道幅=車幅のほっそい道が延々。
当然、全然スピードも出せず、こりゃ時間かかるなぁ、と泣きべそ状態。
面白かったのは、道中で道端にあったアサマリンドウの群落(左)。
しかし、不思議だったのは開いた花(右)はこの1つだけだったんです。
日当たりは悪くなさそうなのに、もう時期が終わりってこと?
さらにすすんでいくとボロボロのシラヤマギク?(左)なんかに混じって、
メチャクチャ花付きがよくて見事な感じのリンドウ(右)なんかも見つかります。
一角には、クルマギクがそこそこまとまって見れる場所もありました。
やはり何度見てもこの花は面白いよなぁ、と思いつつバシバシと撮影♪
近くでは、あやしい野菊も発見。これはキシュウギクだろう!ということで
大興奮しながらバシバシとものすごい枚数撮りましたが、
あとで調べると葉が全縁ではないので別の種類みたい。これもシラヤマギク?
しかし野菊はメンドくさいものです。また探しに行かなきゃなぁ(^^;
さて、そうこうするうちにようやく目的の沢に到着…するはずが直前で道を
間違えて大迷いすることに。結局、到着まで3時間かかりました(^^;
うろつき始めると、これまた見事な実をたっぷりつけたルリミノキに逢えたり
しますが、すでに沢の中には日がささない部分もできてきていて、
すっかり出遅れてしまいましたね、という雰囲気ぷんぷん。
それでも気合を入れて歩くと、湿った崖地に、たくさんの
ダイモンジソウを見ることができました。ナメダライモンジソウに相当するのかな?
そして、今回の密かな主目的のルーミスシジミも、高い位置を
チョロチョロと飛んではくれたのですが、これがまたまったく静止しないし
位置は高いし、シャッターを切っては見たものの証拠写真すら撮れず…
前回から気になっている、名前のわからない樹(左)はすっかり紅葉して
いました。面白い形の実(右)もついてましたが、なんて名前なんだろう?
さて、その後もウロウロするもルーミスは2度ほどはるか高くを飛びやがっただけ。
狙いをつけていた別の谷へ動いてみるも、こちらはすっかり日陰になっていて、
それなら手近な海岸へ、と思うと街中で渋滞にハマって日没、
という最後の最後までしまらない展開に終始したのでした。とほほのほ(ToT)
そして、なんといっても今回の一番悔しかったで賞はこちら。
我が愛車は、道に迷っている間に、いつのまにか20万キロを越していたんです(ToT)。
今まで区切り区切りできっちりと証拠写真を撮っていたのに、
よりによってこの一番貴重な瞬間を撮り損ねるなんて〜〜〜!
な〜〜んか一気に疲れつつ、翌日の目的地に急いだのでした。
というわけで、なんともハンパな一日でした。
はるばる紀伊半島の先端まで行っときながら、うろうろと
細い山道をさ迷いまわるばかりで、
結局タイトルどおり「ドライブ」しただけのようなものでしたから(^^;
ルーミスは、地元から一番近いこの場所で、訪花や開翅を狙いたいと願って
いるのですが、なかなかマトモにお目通りすら叶いませんから
願いが叶うのはいつになることなのやら…
紀伊半島ならではの花もまだまだ合い損ねているものが多いし、
今回ようやく見れたキイトラッキョウやキシュウギクも
遠かったり背景が悪かったり納得のいくものではないですから、
また何度も挑戦しなくてはいけなそうです。
次回は欲目を出さず、山道でさ迷わないように気をつけよっと(^-^;