秋のハチ高原で〜オミナエシ植栽会〜 09.10/10

この日はまた、久しぶりのハチ高原。
「秋の植物観察とオミナエシ植栽会」に参加なのです。
この日は、実分不相応にも前説を担当することになったので
前々からドキドキしまくりだったのですが、
なんとかブーイングくらわん程度には大役も果たせ、
高原を吹き抜ける秋のステキな風の中、
地元で育てていただいた立派なオミナエシを植えて
来年はこのあたりにウスイロたくさん舞ってくれよ、などと
夢膨らまし、なかなか充実した一日となったのでした。

<1>ハチ高原周辺

  
さて、ハチ高原に来るとなると、恒例の前夜トライアルから。
ということで、面白そうな灯火を巡ると、名前はわからないけど面白そうな蛾(左)に
続いて、かなりボロボロですが、キシタバ(右)も登場。まだ生き残ってるのね。

  
アカウラカギバ(左)がいたり、オオエグリバ(右)がいたりもしますが、
全体にこの日は虫影は不調。さすがに薄寒くなってきたしなぁ。

  
さて、一夜明けて、朝っぱらからうろつこうとすると、初手からかなりの豪雨。
こりゃぁ駄目だ、と最初は諦めたのですが、そのうち雨が収まったので
歩くと、ナギナタコウジュ(左)やら、咲き残りのツリフネソウ(右)やらが見つかります。

  
かなりいい感じに真っ赤になったナナカマドの実(左)も各所で見れ、
林縁にはあちこちにアキチョウジ(右)もいい雰囲気に咲いていたり。

  
沢沿いでは、今回も葉にトゲの一切ない、全縁のアザミ類(左)を発見。
どなたか名前がわかる人、ぜひご教示ください。
普通のヨシノアザミらしいもの(右)なんかも結構ありましたが、これとは別種だよなぁ。

  
ツルニンジン(右)はすっかり花が終わって実になってしまっていました。
花盛りのコマユミ(右)なんかもあってちょいと嬉しくなります。

  
こちらもすっかり実になったテンニンソウ(左)や、大満開のシラヤマギク(右)
なんか撮っていると、ここでいきなりえらく快晴になってきたんです。
おっと、これなら何とかイベントは開催になりそうだぞ☆

  
その後、まずは交流センターで、開会の挨拶に続いて、いよいよ前説の番。
大緊張しながら、なんとか無事(?)お役目を果たし、いざ野外へ。
すると、一面のススキ原がお出迎えしてくれて、嬉しくなっちゃいます☆

  
歩いていくと、みっちりと実をつけたマユミ(左)に遭遇。
足元には、あちこちにいい感じに咲き誇ったウメバチソウ(右)が出てきます。

  
センブリ(左)もあちこちにあって、参加者と一緒に葉を齧ってみたりとか。
ちょいと驚いたのは、ムカゴソウの残骸(右)がまだあったこと。元気なもので。

  
アカガエル類(左)もいました。参加者に指摘されるまではヤマアカガエルとして
紹介していたのですが、こいつは特徴からいうとニホンアカガエルですね。
こんな標高のある山の上にいるなんて思いませんでした。
面白いあたりでは、えらく色の濃いノササゲ(右)も見つかったり。これはまた
あまりにも濃紫ですが、もしかしたら別の種類に相当するのかな?

  
K氏が見つけられたというアオバセセリの巣を見にいくと、2つの巣に立派な
幼虫がはいっていました。このまま、あと少ししたら蛹になるんでしょうね。

  
さらに、道端でK氏がスルドく発見されたのがこちら。
コキマダラセセリの弱齢幼虫です。いやはや、よくこんなもの見つけますなぁ。
私はどうもこういった幼虫なんかを見つける目がないので修行しなきゃ。

  
さて、その後、参加者みんなで、条件のよさそうな斜面にオミナエシを植栽。
ちなみにこの苗は、前秋にあつめてきた種を、近くの集落の区長さんが丹精こめて
育てていただいたものなんです。あらためて感謝。

  
その後、参加者と一緒に周辺をウロウロ。シナノキは立派な実(左)をつけて
いましたが、みなさんそのスケールの大きさに感激されたようでした。
ふと木の幹にハバチ類幼虫(右)を発見。こんなとこでなにやってんの?

  
今回は植物のプロがいらっしゃったので、幹に着生しているシダを聞くと、
オシャグジデンダ(左)と、ミヤマノキシノブ(右)だとのこと。

  
地面では、大きなカマドウマ類(左)がやたらと目立ちました。
クラズミウマあたりかと思いますが、この手も図鑑見てもよくわからないのよね。
あたりには、えらく立派な実をつけたタチシオデ(右)もありました。

  
いい感じに咲いているホクチアザミ(左)にも遭遇。
妙に草丈が低く、這うような感じのセンブリ(右)もあったり、楽しい出会いは続きます。

  
さすがにボロボロでしたが、ウラギンヒョウモンもご登場。
まだ元気に飛び回る姿に、ちょっと嬉しくなります。

  
湿地には、あちこちにオタカラコウ(左)も花盛り。広い草地には、あちこちに
ウメバチソウの群落(右)があって、見所は本当に満天ですね。

  
なんといっても、一番美しいのは、やはり一面のススキ(左)かな?
よくみると、その中にはこっそりノビタキ(右)も隠れていました。

  
観察会終了後、別の場所で育てていただいていたオミナエシを引き取りに。
すると、もんのすごくご立派な株(左)が出てきてビックリ仰天。こ、こりゃスゴい!
残りのメンバーで力を合わせ、汗だくになりつつ別の地点に植え(右)ましたが、
これがあまりに立派過ぎるので、まるでダイコン畑みたいな雰囲気に(^-^)
この場所に来年、ウスイロが飛んできてくれることを祈るばかりです☆

  
作業終了後、少し時間があったので草地をうろついてみると、
すでに日も傾いていたからか、キンケハラナガツチバチ(左)も眠りかけ。
なんか面白げなヒメバチ類(右)もみつかりました。

  
せっかくだからと、セセリ系幼虫探しをするもなかなか成果ナシ。
しかし、そうこうするうちに妙に怪しそうな巣(左)を発見!
さっそく開いてみると、それはギンイチモンジセセリの幼虫(右)じゃないですか!
なんとも素敵な〆括りに、大満足の一日となったのでした☆

というわけで、いつもながら楽しめた一日でした。
無事?に大役も果たせたので、とりあえずは一安堵(^-^)
参加者の皆さんのおかげで、オミナエシも大量に植えられましたので、
こちらは来年どうなるか、とっても楽しみですね。
この場所が掛け橋になって、まわりにたくさん生息地が出来たら、
なんて妄想が走りますね。いずれにせよ、楽しみな限りです。
そして、やっぱりハチ高原周辺はいつ来ても楽しい♪
秋の花の季節にも、やっぱりオススメです。
秋晴れの高い空の下、ススキの銀穂を眺めながら、のんびりゆっくり
いろんな花や生きものを探す、なんて楽しさはカクベツ。
中途半端な紅葉見物とは比べ物にならないと思うんですが、
観光名所としてもっともっと有名になってもいい気がするなぁ。
このHPをご覧になっているみなさん、ぜひ一度いかがですか☆


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