ドカタ・ハイ再び〜昆虫館復旧作業A〜 09.9/27

この日は、久しぶりに力仕事にいそしんでまいりました。
なかなかお手伝いできていない、佐用町昆虫館の復旧作業なのです。
今回は、園芸土木業組合の方々がお手伝いに来ていただいており、
重機が唸りをあげる、ものすごい本格的な作業。
「人力ってスゴイ」とこの前感動したワタシですが、少し訂正。
「人力もすごいが、やっぱ重機はとんでもねぇ」
前日の作業とあわせて、あれだけの圧倒的存在感で、昆虫感を
埋め尽くしていた大量の土砂がほぼ取り除かれたのは
ホンキで感涙ものでもありました。
そして、その中でワッセとスコップ振るいまくって、久々の「ドカタ・ハイ」を楽しんだ
一日でもありました。ちょいと代償は大きかったんですけど(笑

<1>佐用町昆虫館周辺

  
てなわけで、ちょいと遅れて到着すると、現地はすでにこんな感じ。
大小の重機が活躍し、すでに地面が見え始めているのに本気で仰天!
見てるとユンボの力はすごいです。一掻きで、スコップ30杯分くらいいきますもん。
というわけで、さっそくそこに混じって、ユンボの入れないような細かい場所の土砂の
掻き出し等に、汗だくになりつつ邁進することとなります。

  
フラフラになるほどに頑張って、しばし休憩。
ということで網室の中をのぞくと、な〜んとそこにはジョウロウホトトギス類(左)が
咲いていて唖然呆然。これは…サガミジョウロウホトトギスなのかな?
いずれにせよ、あいかわらず想像外の意外なものが植栽されている空間です。
近くでは、ヨシノアザミ(右)もまだまだ満開でした。

  
サワフタギ(左)は、かわいらしい青い実をつけ始めていました。
サネカズラ(右)も、実をぶら下げ始めたところ。もう少ししたら赤く色づくかな?

  
しばらく、さらに大汗かいての作業のあとで、また休憩時間にふらふらすると
ちょいボロになっていましたが、ヒメジャノメ(左)がいたり、
キンキフキバッタ(右)がいたり、ささやかな出会いが続きます。

  
ジャコウアゲハの蛹(左)も発見。フワッとヤマクダマキモドキ(右)が舞い降りてきたり
もしました。虫の生息空間としても壊滅的な被害を受けた同所ですが、
それでもまだ、たくましい自然の営みは脈々と続いています。

  
ちょいと感動したのは、土砂の下から芽吹いていた、天下の珍品オチフジ(左)。
植木鉢ごと土砂に埋もれてたミヤコアオイ(右)も案外元気そうでした。そうですよね、
植物は案外力強いもの。来春にはいろんな花が芽吹いてくれそうで楽しみです☆

  
ジャコウアゲハの幼虫(左)が地面を歩いていたので、食草に戻してやろうと思ったら
これがウマノスズクサは壊滅的被害を受けたようで、なかなか見つからず。
ここまできたら蛹になれるよなぁ、と言いながらリリースしてやる羽目に…
その後、Mさんが確保されていたかわいらしいカラスアゲハの幼虫(左)も撮らせて
いただきました。これって、聞きそびれたけど、この場所のものなんですかね?

  
結構驚いたのは、ヒメクロイラガかなんかでしょうか、コナラの葉裏に
びっしりと取り付いていたイラガ類幼虫(左)。ド迫力ですな。
近くには他の種類の、なんかかわいらしい毛虫(右)もいました。お名前は?

  
さてさて、園芸土木業組合が帰られた後も、スタッフだけでさらなる作業をこなし、
汗まみれフラフラになりつつ、とりあえずの成果に満足しての引き上げ。
1m強の厚さで大量の土砂に埋め尽くされていた広場がすっかり掘り出された(左)んですから、
いかにすごい作業だったかがわかろうというもの。掘り出された土砂(右)を見ると、
これまたすごいことなってますよね。いやはや、プロの操る重機、恐るべし。
そして、とりあえずこれで、土砂に埋もれた状態からはとりあえず開放されました。
あとは、来春の再開に向けて、またものすごい量の作業が待ってますね…

<2>東播磨周辺

  
さて、作業完了後、神戸に所用があったので、ついでに通い慣れた東播磨の湿地に
立ち寄ってみることに。すると、初手からウスバツバメが登場!
実は、飛ぶ姿はしょっちゅう見れど、ろくに撮ったことがなかったので嬉しかったりして。

  
んで、歩き始めたとたんに、これまた予想外の大ビックリが登場。
いきなり目の前で寝ているのは、オオキトンボじゃないですか!
いやはや、環境のいい場所だとは思っていたけど、コイツもいたなんて。

  
うろうろすると、辛うじて咲き残っているコガンピ(左)を発見。
ニッポンイヌノヒゲ?(右)もあちこちでいい感じに満開になっています。

  
よく見ると、小さな湿地には、あちこちにホザキミミカキグサ(左)が群生していました。
そして、これまたビックリしたのは、アチコチに群生していたウンヌケ(右)。
ありゃ、珍品かと思ってましたが、あんがいあちこちにあるものなのかな?

  
さすがに時間的に花は閉じていましたが、花盛りのスイラン(左)もありました。
ちょいボロボロでしたが、まだまだお元気なナミヒカゲ(右)も発見。

  
こちらもまだ健在なのね、と驚いたのはオオチャバネセセリ(左)。
さて、この場所では、ちょっとした珍品の蝶の幼虫を探してやろう、というのが
目的でしたが、早々簡単にはいかないもので、コチャバネセセリの幼虫?(右)を
見つけたのが唯一の成果。その後は成果ないまま日はとっぷり暮れたのでした。

というわけで、相変わらず隙間時間で楽しめた一日でした。
しかし今回は、プロの技と重機の威力をマジマジと実感いたしました。
あのトんでもない量の土砂が、姿を消したんですから。
前回の光景と比べると、本当に同じ場所かというくらい大違いですよね。
いやはや、感嘆。そして、多謝・多謝。
これで、外見だけは昔と近くなりました。あとは、ばっさり一掃されてしまった
館の周辺の植生や、埋まってしまった池を復活させつつ、
展示コーナーなど中身の復旧もしなきゃいけないわけですから、
まだまだ道程はなるか長い感じですねぇ。
んで、今回は重機の活躍の脇で、「ドカタ・ハイ」になりつつ、エッサホッサと
土砂を放りまくって楽しんでいたのですが、
翌朝起きると全身かなりの筋肉痛で、ピキピキパキパキ大合唱(-_-;
その後、しばらくの期間、きっちりと尾を引いたのでした。
教訓。若い者に混じって調子に乗るのは控えましょう(爆


次へ⇒

topへ⇒