長梅雨の隙間に〜憧れのブルー探求〜 09.7/31

この日は、いきなりの思いつきだけで特攻した一日でした。
そもそも、この週末は所用でベッタリ埋め尽くされ、全く使えないことが
わかっていたのですが、例によってその前日がポカリと空いたんです。
それならば、といろいろ考えますが、今年は異常なほど
居座りつづけている不思議な長梅雨のおかげで、あちこち遠出しても
ドン曇りか、またぞろ土砂降りに会うのは確実。
そんなこんなで悩むほどにふと思いつくことがありました。
そういえば、あの蝶は曇りの日しか開翅しないんだっけな。
というわけで、思いつきだけでふらりと憧れのブルー探しに行った次第。
といっても、ここんとこヒキが爆裂に悪い私、さて今回はアタリをヒくのや否や。

<1>中国山地某所

  
というわけで、あまり気合も入ってなかったので、前夜初ではなく早朝初でのんびり
現地に到着すると、予想通りのドン曇りの中、せっせと吸蜜中のホソバセセリ(左)を発見。
歩き回ると、花芽をつけたワレモコウ(右)があって、ヨシヨシと嬉しくなります。

  
んで、歩き初めて3分もしないうちに、さっそく今回の狙いの蝶が登場。
お久しぶりのゴマシジミです。ちょっと早すぎるかと危惧したけど、
やっぱり出ていてくれたのね、と嬉しくなったり。

  
さらに歩くと、この日はアカハナカミキリ(左)がやたらめったら目立った日でも
ありました。同じ葉に2匹が止まって(右)いて、交尾中かと思いきや
まったくそんなこともない、などというある意味不可思議な光景も。

  
草地を歩くと、感心するほどいくらでも飛び出してきたのは、キイトトンボ。
沸くという表現が正しいほどの数で、一歩進むごとに2〜3匹が飛び出すほどでした。
当然ながら、連結中の個体(左)や、クモに捕食された個体(右)も多数。

  
小さな池には、クサレダマの咲き残り(左)もありました。
池の中には、マルタンヤンマの羽化殻(右)もありましたが、期待していた
ルリボシヤンマ系は登場せず、ギンヤンマとクロスジギンヤンマが舞うばかり。

  
しかし!
池の近くの小さな湿地で、予想外の出会いがありました。
長年憧れつづけていたオトコゼリです。こんなところにあるものなのね。
しかし、外見はキツネノボタンに本当にソックリで、図鑑見ても
確証が持ちにくいくらい。環境と雰囲気等々から多分あってると思いますが…

  
さて、歩いていくと、ダイミョウセセリ(左)も何度も登場。
ジャノメチョウは今を盛りとものすごい数が飛んでいて、交尾中の個体(右)も見れました。

  
さらにうろつくと、色鮮やかなタマゴタケ(左)も発見。美味そうですよね。
よく似た雰囲気のドウシンタケ(右)もみつかります。

  
ボロッボロのミズイロオナガシジミ(左)にも遭遇。よく頑張ったね。
全身グレーでおもしろい色合いのクルマバッタ幼虫(右)も見つかりました。

  
なんか不思議な雰囲気の直翅類幼虫(左)も発見。なんとなく
ササキリモドキ系かなぁと思いますが、私の力量ではなんともかんとも…
マメハンミョウ(右)もチョコチョコと歩き回っていました。

  
小さな湿地では、キセルアザミ(左)も咲いていましたし、あたりをウロウロしてると
いきなりベニシタバ(右)が飛び出るという嬉しい一幕も。
といっても、遠めでこの1枚が撮れただけで、下翅はご披露いただけませんでしたが…

  
そうこうするうちに、ゴマシジミが再登場。
ごゆるりとゲンノショウコで吸蜜するのを見ているうちに、すぅっと翅が開き始めて…
おっしゃ!憧れのゴマブルー!
これが見たくて、わざわざ曇った日を選んだんだよキミ♪

  
というわけで、興奮しつつバシバシと撮影していると、ゴマシジミ君はついと
飛び立って、近くの枯れ穂の上で全開姿までご披露いただいたのでした。
ちょっと風があって撮りにくかったけど、清楚な色合いは本当に感涙モノ。

  
あたりには、たくさんのオオハンゴンソウ(左)が咲き誇っていました。
この花は高原に多いイメージがありますが、ここらも高原みたいなモンなのか?
そんなこと悩んでいると、ふいにミヤマチャバネセセリ(右)もご登場。

  
足元をよく見ると、ヒメオトギリ(左)やら、アゼオトギリ(右)やら、
面白いオトギリソウ類も多数。いい感じの環境が残った場所だなぁ。

  
草地のお約束、ということでゴマダラカミキリ(左)も何度もご登場。
面白かったのは、途中で見つけたシオヤアブ(右)。これはホバリング中なんですが、
こいつ、直前に交尾中のカップルにちょっかいをかけて、あっけなく敗退したんです。
おやおや、と思いながらみていると、そのまま、なぜかしら
その地点で数秒間力一杯のホバリングをご披露。
「チクショ〜!」という叫びが聞こえそうで、思わず笑ってしまいました♪

  
さて、さらにうろつくと、モンキチョウ(左)やら、アサマイチモンジ(右)やらと
いったあたりもご登場。いずれもピカピカで嬉しくなっちゃいます。

  
大満開過ぎるほどに咲き誇っているサンショウ(左)があったり、
地面ではそこここに、これまたお見事なアリノトウグサ(右)があったり、
狭い範囲をうろついているだけですが、楽しい発見が続きます。


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