カルテットが行く@〜涙の上高地〜 09.7/19
今年もあのカルテットが帰ってまいりました。
そう、毎年夏になるとどこからともなく話が出てくる謎の4人組。
「蝶に遊ぶ」のma23さん、「ノゾピー蝶観察・撮影の部屋」のノゾピーさん、スギ丸さん、
そして不肖ワタクシの不思議なカルテットです。
今回は私が言い出しっぺで、上高地と八ヶ岳山麓の2箇所イイトコ取りという計画。
各種情報も抜かりなく収集でき、ちょうど信州の梅雨明けも宣言され、
これはばっちりすぎるんじゃないかとニマニマしてましたが、
直前になって天気予報が急転直下に悪化。
曇りのち雨の予報にやめようかと言う声もあったものの、
雨は午後からとなっていたので、それまでの時間でなにかしら成果がある
だろうということで、前夜にムリヤリ特攻したのですが…結果は本編でお楽しみください。
まぁ、オマケでそれなりに楽しめた一日ではありましたよ。
<1>上高地周辺 |
さて、「午前中だけは曇り」という天気予報に全幅の信頼を置きつつ、
徹夜で走って朝一番で到着した上高地。ものすごい黒雲立ち込める中、
登っていく途中でパラパラッと雨が来たのでマズイかな?とは思いましたが、
……現地に着くと、台風もはだしで逃げ出しそうな暴風雨。
歩くのをためらうほどの強風と、釜の底の抜けたようなどしゃ降り。
ちょっと、神様、こりゃいくらなんでもヒドいんじゃないの(ToT)?
夜のごとき薄暗さの中、しょうがないので現地でしばし雨宿り。
暇つぶしに自販機を覗き込むと、こんな場所でもかわいい蛾がいました。
まずは、美しすぎる色合いのミスジシロエダシャク(左)と、ウスベニヒゲナガ(右)。
地味な柄複雑な模様の蛾(左)にも遭遇。ノラトビモンシャチホコ?
そして、一番嬉しかったのは、お久しぶりのラクダムシ(右)。素早すぎてこの1枚が撮れた
だけでしたけど、こんな時のささやかな成果は嬉しくなりますね。
ほんの少しだけ雨が弱くなった時にウロウロすると、ヤマトリカブト(左)やら、
コバノイチヤクソウ(右)やらが咲いていたりしましたが、とてもじゃないけど蝶狙いと
いうわけにはいかない、ということで、登って早々、泣きながら山を下ることに。
さて、そのままノゾピーさんのご提案で近くの渓流沿いを歩くと、
少しだけ天気がましになってきます。しばらく歩いてみましょうか、ということで
歩き始めると、ハネナガフキバッタ(左)なんかに続いて、ヒメシジミ(右)が登場。
一応ながら蝶が出るということが分かって、みんなホッとしてみたり。
えらく色鮮やかなハナアブ類(左)やら、こっそり隠れていた
エダナナフシの幼虫(右)なんかの、ささやかな成果も嬉しいものです。
ヒョロヒョロと細長い図体のオニルリソウ(左)にも会いました。魅惑的だけど、写真で
残すには辛いね。けっこう満開のイケマ(右)にも会えました。
よく考えると、お会いするのはかなり久しぶりのアカスジキンカメムシ(左)も発見。
花上では、かわいらしいハサミムシ類(右)が陣取っていたり。
立派なヤマホタルブクロ(左)なんか見ているうちに、スゥ〜ッと雲が切れて
冗談みたいに日差しが差してきたんです。おおぉっ!
すると、すぐさま蝶影がいくつも舞いました。初手はまず、コチャバネセセリ(右)から。
近くの地面では、さっそくシータテハが登場して吸水をはじめました。
本種は初撮影の方もいらっしゃったので、一気にみんな元気になり、この調子で
林道を奥までズンズン攻めてやろうということになります。
その後も分厚い雲でしたし、パラパラくることもありましたが、時折切れ間があると
サ〜ッと晴れるので、少しは期待できそうな感じ。
結局、この日は曇り→雨→晴→雨→曇り→晴→雨みたいな、わけのわからん天気でした(^^;
でも、晴れ間が出ると途端に蝶は登場。道端ではルリシジミ(左)も何度か舞いましたし、
なによりもピッカピカのミヤマカラスアゲハ(右)のご登場に、もう大興奮♪
なんかかわいらしい、コガネムシ類(左)も発見。名前は…図鑑見てもよくわからんなぁ。
葉陰にはベニシタヒトリ(右)もこっそり隠れていました。
中途半端に咲いているカワミドリ(左)なんぞ撮影したりしていると、フワフワと
ミスジチョウ(右)が何度か飛んでくれたりもしました。
なかなか手近なトコロに止まってくれなかったので、証拠写真ですが。
花も咲きかけのアワブキ(左)があったので見上げてみると、ma23さんが
いとも簡単にスミナガシ幼虫(右)を発見。久々のジョーカー顔に大興奮しました☆
アップで撮ってみると……いやぁ、このジョーカー顔、どう見たって
生活上必要なわきゃねぇ、っていうか多分ジャマだよなぁ。
進化の過程で、自然選択で、こうなったなんて到底思えません。
神様の悪ノリ、ってあたりが正解な気がしますが、どんなもんでしょうか?
さらに近くを見ると、かなり弱齢の幼虫(左)も見つかりました。
さらに歩いていくと、キツリフネ(右)もあちこちでとてもイイ雰囲気に咲いています。
ちょっと距離がありましたが、全開に開翅中のウラジャノメ(左)にも会えましたし、
水場ではなんどもコムラサキが登場して、2匹が葉上に止まってる(左)なんて
シーンにも会えたり、おもった以上に出会いが濃くて嬉しくなります。
さらに歩いていくと、アズマヒキガエル(右)にも遭遇。堂々としてるなぁ。
崖沿いには、タマガワホトトギス(右)もポツポツと咲いています。
あと多かったのは、サワギク(左)。立派な株もたくさんありましたが、撮り忘れてしまって
撮れたのはこの小さな株だけだったり。さらに奥まで歩いていくと、ヒメシジミ(右)も
フワフワと登場したりしましたが、山の上の方を見ると、まだものすごい濃い雲に
みっちり覆われているのが見えて、転戦してよかったなぁとしみじみ思ったり…