ウスイロ三昧A〜観察会編〜 09.7/12
この日は、毎年恒例のウスイロヒョウモンモドキ観察会。
例年どおり、ハチ高原のメイン生息地での観察会となるわけです。
今年も賑やかな参加者の中、ウスイロをたっぷり観察できて
なかなか充実した楽しい時間が過ごせたわけです。ありがたや。
しかも、天気予報は相当ヤバそうな予報だったので、このイベント初の
「雨天中止」じゃないかと半ば諦めていたんですが、
蓋を開けてみると暑いほどの大快晴になってビックリ仰天。
さらに前後のトライアルでもなかなか素敵な出会いがあったりして、
またまた楽しく充実した1日になったのでした。
いやはや、やはりハチ高原周辺は何度来ても楽しすぎますぞ♪
<1>ハチ高原周辺 |
まず最初は、観察会宿泊組恒例の早朝トライアル♪
この日は草地を攻めてみると、道中で咲きかけのトンボソウ(左)があったり、
ヤツボシツツハムシ(右)に出会えたりします。
なんだか面白いハチ類(左)にも会えました。ヒメバチ系でいいのかな?
新鮮なコキマダラセセリ(右)も登場したりして、嬉しくなってきます。
早朝からウスイロヒョウモンモドキ(左)も何度か飛んでくれましたし、
ミヤマアカネ(右)もフワフワ舞ってくれたり、初手から結構楽しめます。
そして、しばしウロウロすると、A氏が首尾よくホシチャバネセセリを発見!
みんなで大喜びでバシバシと撮りまくりました♪
いやはや、今年も健在で嬉しい限りですな☆
その後、集合会場周辺をうろうろすると、お久しぶりのマメハンミョウ(左)に遭遇。
池では、ホソミオツネントンボ(右)が産卵中でした。
さて、その後、毎年恒例のKさんによる説明を経て、いよいよ
ハチ高原にみんなで登っていきます。心配されていた天気も、高曇りくらいに
落ち着いてくれて、なんとか一日持ちそうだということでホッとしたり。
道中、地元の方に面白い花があるということで案内してもらいましたが、
ちょうど草刈が入った跡で残念。でも、カキラン(左)があったほか、
なんか面白そうなラン系のつぼみ(右)にも会えました。ツレサギソウかもとのこと。
生息地を歩くと、次々とウスイロヒョウモンモドキ(左)が登場して嬉しくなります♪
なぜか参加者の靴ひもにご執心な超小型個体(右)にも出会えたり。
大満開のヤマアジサイ(左)がなんと見事だったり、早くも咲き始めたヤマジノホトトギス(右)に
驚いたり、いろいろとオマケもたくさんで、楽しい時間が過ぎていきます。
この頃には、高曇りどころか大快晴で、日差しがジリジリ肌に痛いほどになりました。
モウセンゴケの群落(左)があったのもちょっとした発見でした。気付いてなかったな〜。
よくみると、数花だけでしたが、咲いている株(右)も発見。
じっと葉っぱのふりをしているクダマキモドキ系の幼虫(左)がいたり、
ヤナギの葉裏になんかえらく鮮やかなオレンジ色の卵(右)ががあったり、
いろんな発見だらけのままで、観察会は無事に終了♪
今年も楽しかったなぁと思いつつ、さらに別の場所へ転戦してみることに。
途中で立ち寄った渓流では、狙いどおりヒメサナエが何匹も飛び交ってました。
これもなかなか出会う機会のないトンボなので、ウハウハ喜びつつバシバシ撮影♪
お次にやってきた草地では、コキマダラセセリが何匹も飛び交っていたので、
思わず正面顔(右)なんぞ撮ってみたりして。これ、面白いでしょ?
近くのカシワからゼフが舞い上がったので、大興奮して追いかけたら、
ボロボロのミズイロオナガシジミ(右)だったりもしました。
さて、気合を入れてウロウロすると、クロシジミ♀(左)に遭遇。
そして、N氏が発見したという卵塊(右)もきっちりと見ることが出来たのでした。
ドアップで撮影すると、なんかちょっと喉飴みたいな造形ですね(笑
でも、こんなに固めて産んだら、これが全部まとまって近くのアリの巣の居候を
しちゃうとえらいことですよねぇ。どういう仕組みになってるんだろ。
さらにウロウロすると、サンショウクイ(左)の小群に遭遇。
幸運にも飛び出し(右)も撮れたりしました。ハチ高原では個体数が多いようで
毎年かなりの数を見ますが、全てが上空高くを飛ぶ個体ばかりで、
この場所では初撮影なので、ちょいと距離がありましたが、嬉しい限り♪
さて、草地に突っ込むと、ヤブレガサ(左)を何株も見ました。
本来は林縁性ですが、ここは低木もポロポロ混じっているから、なのかな?
そして、大興奮したのは、いきなり登場した怪しい影(右)。
オオスズメバチだ、アブねぇな、と思った瞬間、なんか妙な違和感があったので
遠目から1枚撮ったら……これはハチじゃなくて蛾だ!
というわけで、憧れのクビアカスカシバとの出逢いだったわけですが、
こいつが警戒心が強くて、もう少しアップでと数歩踏み出しただけで、ビュンと遠くに
飛び去ってしまいやがったのでした。嗚呼、残念無念。
うろうろすると、ヒョウノセンフキバッタ?(左)がいたり、まだまだ小さな
ショウリョウバッタモドキ幼虫(右)がいたり、直翅系でも楽しい出会いが続きます。
肝心のクロシジミはというと、♂(左)やら、白化型っぽい♀(右)やらに
何度も出会うことができました。ちょうど雲がかかったので期待しましたが、
結局今回も開翅は撮れず。来年の宿題ですな。
その後、懲りもせず昨日と同じカシワ林に走ったのですが、
道中の細〜い道で軽トラとすれ違いになり、あまりにものギリギリっぷりにドキドキして
思わず窓を開けて「大丈夫ですか?」と聞いた瞬間にこちらがガクンと脱輪(笑
顔から日が出そうに恥ずかしい場面でしたが、地元の人の対応はすごすぎました。
溝に脱輪しているのを見て「ココに落ちたか〜。水量多いからちょっと水路切り替えてくるわ」
「ジャッキじゃ効かんなぁ…。お、上にいい感じの倒木があるな、チェーンソー出すか。」
チュイ〜ン、バスン。チュイ〜ン、バスン。
「ちょうどいい太さだな、タイヤの下に差して……ちょっとカケヤ持ってきて〜」
ガ〜〜ン、ガ〜〜ン、ガ〜〜ン。ググッ。ガ〜〜ン、ガ〜〜ン。「これでもう出るだろ。」
……というわけで、あっという間に脱出できたのでした(^^;
いやはや、本当に勉強になりました。ありがとうございましたm(_ _)m
さてさて、そんなこんなですでに薄暗くなりつつあるカシワ林に走ると、
なんとか昨日と同じような場所で、目の前で開翅するハヤシミドリシジミに出会えましたが、
今回の泣き所は、夕刻になってから出現した強烈な風。
ただでさえ敏感な状態なのに、止まっている葉が強烈に揺れているので、
静止時間がものすごく短い。ピントも合わないし、当然ブレまくります。厳し〜!
その後、すっかり日が暮れるまで粘りましたが、満足な写真は撮れずに終了。
今回日が暮れても粘ったのは、昨日キマルリが夕方に交尾していたので、同じように
ハヤシも夕方に交尾しているんじゃないかという読みだったのですが、
これがウロウロすると、なんと交尾個体に遭遇!
しかし、次の瞬間、突風にあおられてそのペアが吹っ飛び、バラケたんです!
おい、ちょっと!いくらなんでも今のナシだろ!
そう叫びつつ、さらにウロウロし続けると、最後にウラミスジシジミ(右)にも遭遇。
この場所ではお初の出会いなので、ドキドキしながらソ〜ッと近づきますが、
意外に敏感ですぐにスッと飛んで……これはあんまり飛ばずに近くに止まるか、
と思った次の瞬間、突風が彼をかっさらっていったんです!
神様、そりゃないゼ!
というわけで、天空に空しく吼えて終わったのでした。ちゃんちゃん。
というわけで、またゾロ楽しめた一日でした。
最後のオチはイマイチどうかと思いますが(笑)、それでも勉強になったのは間違いなし。
来年は、もう少し早い時間から陣取って、ハヤシのバッチリ開翅を撮ってやるぞ♪
そして、勉強になったといえば、脱輪の処置方は目ウロコでしたね。
今までこうなったらJAF呼ぶしかないとしか思ってませんでしたから…
といっても、チェーンソーもカケヤも積んじゃいませんが(笑
そして、この日の一番の嬉しさは、やはり例年どおり、たくさんのウスイロ舞う
観察会が出来たということでしょうね。何度ご案内してもその都度新鮮な発見のある
ハチ高原の底力と、雨雲を吹き飛ばした諸先輩方の晴れ男っぷりに感謝☆
しかし、実はこの晴れ間がちょいとした問題でして、
この日は曇りだと思い込んでいたので半袖Tシャツ1枚で活動していたのですが、
帰宅後にウデの根元の初めて日焼けした部分が真っ赤になって
数日間熱を持ったまま色が退かないという素晴らしい状態に。
1週間後、一気にボロボロボロっと皮が剥けたわけですが、こういうケースは
免疫不全でも起こるのでしょうか、必ずものすごく体調を崩してヘバリるもの。
というわけで、お約束どおりヘバっていたので更新がすっかり遅れまくった次第。
みなさん、雨の予報でも、日焼け対策は、怠りなく行わないと大変な目に会いますよ〜(笑