ウスイロ三昧@〜ラベンダー編〜 09.6/27
  
<2>ハチ高原周辺 続き

  
さて、調査を進めると、新鮮なウスイロヒョウモンモドキ(左)が次々登場して
嬉しくなります。そして、この日は交尾拒否(右)がやたらめったら目立ちました。
♀が必死でバサバサ羽を震わせて、♂がこれまた必死にどこまでも追いかけるシーンは
双方の切ない必死さが伝わってきて、なんか見てて可哀想になります。

  
花に止まる♀の周りを飛びまくる♂(左)なんてシーンにも何度もあったり、
メチャクチャ強引な求愛(右)も見れたりしました。
腕がよければ、アッと驚くようなシーンが撮れそうな雰囲気でしたが、
力量足らずにこんな程度。来年は飛びモン狙ってみよっかな。

  
ヨツバヒヨドリ(左)も大満開でしたが、ヒョウモン類はウラギンばかりでした。
オミナエシ(右)は今回も気の早い、花芽のついた株(右)を発見。

  
その後、N氏&Y氏が来訪。周辺生息地調査をするということなのでお手伝いを
していると、ヘリグロチャバネセセリ(左)が登場したり、
交尾中のウスイロヒョウモンモドキ(右)がいたり、楽しい出会いが続きます。

  
ちょいボロでしたが、トラフシジミ(左)も登場したり、
カメノコテントウ(右)がなぜか草むらの中でのんびりしてたりもしました。

  
調査完了後、引き上げる道中で、大満開のミズチドリ(左)にも遭遇。コリャ見事♪
アップ(右)で見ると、1つ1つの花も絶妙な造形をしてますよねぇ。

  
さて、その後移動してきたのは、ラベンダー祭りの会場。
一面に咲き誇るラベンダー(左)がなんとも見事で心癒されつつ、来訪者にパンフレットを
渡したり、一時捕獲しておいたウスイロを見てもらったりしましたが、
一番楽しかったのは、子どもに網を貸したら夢中で奮闘しまくる姿を見れたことでしょうか。
そして、満面の笑みとともに成果を持ってきてくれる姿は本当に微笑ましいものがありました。
手づかみでウラギンヒョウモンを何匹も捕らえる少女なんてのまで出現したりして
かなり楽しい時間を過ごせたのでした。ありがたやありがたや。
さて、お客さんが少なくなった時間を狙ってあたりをウロウロすると、
美しいキアゲハ(右)がチョコンと休憩している姿を発見。

  
草むらの中には、カキラン(左)が今年も見事でした。
この花、図鑑では湿地性になってますが、なぜか乾燥した斜面でも見ることがあります。
ちょっと気になったのは、クリの幼木(右)がものすごく成長して立派な花を
つけまくっていたこと。虫の吸蜜源としてはいいだろうけど、草地が林になっちゃいそう。

  
新鮮きわまりないコキマダラセセリ(左)も何度も登場。
フワフワと未熟なミヤマアカネ(右)も登場してくれたりします。

  
そして、なひよりも嬉しかったのは、ウスイロヒョウモンモドキが結構いたこと。
この生息地はここ数年衰退が激しく、不安に思っていましたが、
少しだけでも回復傾向にあるようで、本当に嬉しい限りです。
#今更書かなくてもお分かりだと思いますが、当地のウスイロヒョウモンモドキは  
#自然公園法に基づき採集禁止となっています。改めてご理解をお願いいたします。

  
草地では、交尾中のアカヘリサシガメ(左)にも会いました。
シダの葉裏では、毎年見かける面白い紋様のゾウムシ(右)が今年も愛を育んで
いらっしゃいましたが、こいつが図鑑見ても名前わかんないんですよね。特徴的なのに。

  
さらにうろうろすると、オカトラノオで吸蜜中のウスイロヒョウモンモドキ(左)にも遭遇。
最後にはなぜかヒメジョオンで吸蜜中の個体(右)にも会えたのでした(謎)。

  
さて、最後にK氏とともに毎年恒例のハヤシミドリ詣でに出かけましたが、
途中で時間を食ったもので、到着時には既に薄暗くて厳しい条件。
さらに、♂(左)、♀(右)ともに出るものの、なかなか近くでは見れません。

  
本当に目の前といいたくなる低い場所で何度もテリ張ってくれる個体にも会えましたが、
暗い&敏感なので、必死に頑張ってもこんなややブレが数枚撮れただけ。
たはは、こりゃ来る時間が遅すぎたかな、と言いながら引き返していた時、
明らかにハヤシではない影がツイと飛んだのが見えました。
この辺りでしたよね〜と言いながら覗き込むも、そこには何もおらず、
引き返そうとした瞬間、ふと視界の端になにか違和感。


「キマだ!キマの交尾だ!えらいこっちゃ!」
そう、そこには交尾中のキマダラルリツバメが鎮座していたのでした。
この場所のキマルリは何度も見てはいるものの、全て超高速で飛び交う黒い影。
静止している個体を撮れたこともなかったのに、いきなりこれは嬉しい限り♪

  
すでに相当薄暗い中でしたので、四苦八苦しつつ、バシバシと撮影しまくり♪
いやはや、最後でちょっとした逆転打という感じですね。
というわけで、K氏と共に、ニマニマ笑いつつ、宿へ向かったのでした。

  
その後、宿でK氏の持参されたウラジロミドリシジミの卵(左)を撮影したりしたあとで、
毎年と同じく観察会の前夜祭でガブガブ呑んで騒いでみたり。
宴の後、「そろそろ行きますか」ということで、恒例のコンビニ&街灯巡りにも出撃しましたが、
この日はショボかった。K氏はクワカブ方面狙いでしたが、蛾もロクにいないくらい。
ハネナガブドウスズメ(右)がいて嬉しくなるくらいですからどうも盛り上がりません。

  
大物は、あとはエゾスズメ(左)くらいで、あとはモンクロシャチホコ(右)が面白かった
程度だったでしょうか。やっとこK氏が小さなノコギリクワガタをGETしたところで
宿に引き上げましたが、戻るとY氏が宿の前に落ちていたという大きなミヤマクワガタを
捕獲していてくれて、なんか嬉しいような悔しいような…
「あ〜、クワガタだ〜!」と民宿に泊まっていた子ども達が集まってきたので、
その場がしばし「K先生の虫教室」となり、なんとも楽しい時間が流れていったのでした。

というわけで、なかなか楽しき一日でした。
今年はハチ高原方面にはあんまり脚が伸びていなかったのですが、
やはり遊びに行くと、底力がスゴイなぁと思います。
まだまだ挑戦したい部分は多いので、また近日中に通わなきゃですね。
そして、高原の草地に舞うウスイロヒョウモンモドキは、何度みてもやっぱり嬉しくなるもの。
もう相当回数見てますから飽きそうなもんですが、
やはり、あの場所の草地にあまりにも似合っているからなのでしょうか。
いつまでもあの場所で乱舞が見れるように頑張らなきゃですね。
しつこいようですが、またここでお願いを。
同地のウスイロヒョウモンモドキは法律上でも採集禁止となっております。
一部で密猟者が入っている節があるようですが、法以前に蝶屋の良心として
この限られた場所にしかいない可憐な蝶を追い詰めるようなことをされませんよう、
そしてできれば保護活動への理解とご協力を、よろしくお願いいたします☆


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