涙の北海道旅A〜本命不在な日〜 09.7/5

<3>網走周辺 続き

  
さて、薄暗い沢沿いを歩くと、立派なオニノヤガラ(左)を発見。
釧路だと花芽にもなってなかったドクゼリ(右)も、結構キレイに咲いている株がありました。

  
沢沿いでは、予想外にもマンシュウイトトンボが登場!
♂(左)、♀(右)とも複数見つかって嬉しくなりまっちゃいますが、
今回探しているのは君達じゃないんだよなぁ。

  
あたりには、ミクリ(左)がゴソッと群生していました。面白そうな場所じゃ。
よくみると、色鮮やかなキンイロネクイハムシ(右)も鎮座していたりします。

  
じっくり見ていくとルリボシヤンマ系の羽化殻(左)もみつかりました。
道端で、コサメビタキ(右)が登場したり、出会いの多くて楽しい場所です。

  
ガサゴソと葦原をかき分けてみると、ふいにオオマルバノホロシ(左)が
あったりもしました。こいつもお久しぶりじゃなぁ。アップ(右)で見ると面白い花ですよね。

  
エゾハルゼミの羽化殻(左)もあちこちに見られました。
道端に、メチャいい風情でたたずんでいるアオダイショウ幼蛇(右)を発見♪

  
遠くにオジロワシ(左)が舞ったりもしました。こいつは成鳥だな。
シロハラゴジュウカラ(右)が近くに出てくるという幸運な一幕もありましたが、
大慌てでデジカメ振り回したものの、こんなピンぼけが撮れただけ。

  
さて、肝心のトンボですが、しばし湖畔を歩き回ると、その一角にイトトンボが
集まっている空間があることを発見。興奮しながら探索しますが、マンシュウイトトンボ(左)と、
オツネントンボ(右)が次々と登場するばかり。むむむむ。
その後も粘るも、狙っていた某イトトンボがいそうな環境には巡り合えません。
「ダメだ、なんかどこをどう探したらいいのかの想像すらつかないわ」
というわけで、O氏と二人、ヘロヘロになりながらギブアップ。
この場所は今回の旅のハイライトかつ、ほぼ確実と思っていただけに
正直なところものすごいショックでした。なんでやねん(>_<)!

  
失意に沈みつつ戻っていくと、満開のサルナシ(左)を発見。
小さな湿地では、シオカラトンボの羽化殻(右)なんかも目につきます。

  
結構驚いたのは、成熟したヒメアカネ(左)がいたこと。北海道の図鑑を見ると
羽化が7月中旬からとなっているんですが、早すぎるんじゃないかい?
朗々と囀るアオジ(右)にも会えました。これも北海道奈良ですな。

  
えらく至近距離にエゾアカゲラ(左)が出現してビックリという一幕も。
その後、悔し紛れに別の場所をウロウロすると、オオトラフトンボ(右)が飛んで
いましたが、こちらでも目ぼしい発見は皆無なのでした。

  
それでは、と目先を変えてやってきたのは、海沿いのお花畑、「小清水原生花園」(左)。
現地に来ると、たしかに見事で、エゾスカシユリに混じってエゾキスゲ(右)が大群生し
美しい風景ではあったのですが、なんか観光地化されて手が入りすぎてるのが見え見え。
O氏と「こりゃでっかい花壇だよな」とブツクサ文句言ってみたり。

  
それでも歩くと、あちこちにエゾフウロ(左)があったり、ポツポツとムシャリンドウ(右)が
あったり、たしかに素敵な花はあるんですが、観光客だらけでどうにもこうにも。
期待していた蝶なんかも、とうてい期待出来そうにない感じです。

  
それでも一応、ということで歩き回ると、キバナノカワラマツバの群落(左)を
発見。まだ若そうなノビタキ(右)はえらく至近距離をチョロチョロしてました。

  
ハマナスの中に咲くハマボウフウ(左)なんてのもなかなか面白い光景。
お久しぶりに見るシロヨモギ(右)なんかもポツポツとありました。

  
雄大なエゾシシウド(左)があったり、線の細い感じのエゾノカワラナデシコ(右)が
あったりもしますが、それ以上の成果は期待できそうにないので、さっさと切り上げて
近くの池をウロウロと巡ってみることに。

  
さて、目星をつけていた池の湖畔にはヒオウギアヤメ(左)が咲いていました。
水中にはカワツルモ?(右)もあったりしますが、よさげな場所なのにイトトンボの1匹も
飛びはしません。ここも憧れの某イトトンボの記録があるんだけどなぁ…

  
池のほとりには、エゾツルキンバイがいくつも咲いていました。
なんかキジムシロを濃縮したような、面白い風情の花ですよね〜♪
しかし、その後も粘るもここではなんら成果なく、さらに転戦することに。

  
すこし汽水っぽい場所をあるくと、ハマエンドウ(左)に混じって、久しぶりの
ウミミドリ(右)も発見。愛も変わらず奇天烈な花だねぇ。

  
センダイハギ(左)もポツポツと咲いていました。そして、結構驚いたのは、
中州に何羽もいたカワアイサ(右)。そうか、こっちじゃ繁殖してたっけ。

  
ここでもイトヨは悠々と泳いでいました。大群(左)に会うも、すでに日も傾きつつあり
こんなショットしか撮れずに残念。んで、もちろんお約束ながら
湖畔に打ち上げられている新鮮な個体(右)にも会えました。多いんだなぁ。

  
波間に漂う、なんか危険風味なクラゲ(左)を撮影して、この日は終了。
ほぼ確実と思った本命に大空振りをかまされたものでなんか妙にヘロヘロに疲れつつ、
やってきたこの日の宿(右)は、あはははコイツはすごいでしょ♪
O氏の見つけてくれた素泊まり\2,000という破格宿だったのですが、やはり破格な
だけのことはある外観でした。さらに横のジンギスカン店で受付しろとか、
チェックアウトは部屋にカギを置いて勝手に出て行け、とか、野放図ッぷりも見事。
網走方面を旅されることがあれば、話題作りに一度いかがでしょうか?

というわけで、不思議なほど疲れた一日でした(笑
いやはや、今回の旅のハイライトであるはずの某イトトンボは、ココまで来れば
ほぼ確実だと思っていただけに、ショックは大きすぎます。
探し始める時に、「この手は歩き初めて5分で見れるか、3時間探しまくって
出るかのどちらかだよね」などと言っていたんですが、5時間探して
あげくに全く出現しないというのは……
「ハンパに晴れたから天気のせいにも出来ないんだよねぇ」とO氏。
この日は、予想外の幸運であるエゾコヤマトンボをのぞくと、遠目のオオイチモンジ
だけが予定調和、あとはひたすら本命不在だったのですからしょうがない。
本来は最終日は余裕の余禄日で、万一取りこぼしがあったら
それを狙おうという予定でしたが、取りこぼしだらけで、かつ空振ったヤツラはどれも
影も見ていないので、どれに再挑戦すりゃいいのかすらよくわからない。
久しぶりの思い切り四方塞がりな状況に、さらに疲れを増しつつ、
この日はお互いに早々と夢の中に落ちていったのでした。


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