<2>白馬地方某所 続き |
さて、さらに気合を入れてうろつきますが、クモツキ君は一向に姿を表しません。
ミヤマハタザオ(左)のある場所で粘っても、あれっきりプツンと。
しかたないので探索範囲を広げると、吸水中のヤマキマダラヒカゲ(右)に遭遇。
あたりには、えらく見事なツリバナ類もありました。
分布と、花が緑がかっているあたりからヒロハノツリバナかな?見ごたえありますね。
かわいらしいカメノコテントウ(左)も登場しました。近くでは、斑紋に軽微な異常が
あるエゾスジグロシロチョウ(右)も発見。なんか面白い模様ですね。
あたりのナツグミには、ブドウスカシクロバがたくさん集まって吸蜜してました。
これも春の蛾って感じですよね。可愛らしいので密かにファンです。
あたりにはカワラハハコもたくさんあって、よく見ると早くも花芽のついた株(左)も
ありました。近くではなんか面白い模様のクモ(右)も発見。
しかし、その後もしばらく粘るも、クモツキは二度と登場せず、そうこうするうちに
昼過ぎには雪解け水で増水する危険性があるということなので、
諦めて渡沢し、対岸側で粘ってみることに。
うろうろすると、なんか面白そうなカワゲラ類にも多数遭遇しました。
種類はさっぱりわかりませんが…ミドリカワゲラ類(左)と、キカワゲラ類(右)かな?
もちろん細かい同定はお手上げです。だれか教えてください。
ウロウロしてると、一斉にみんなが走り出したので、「なんだなんだ熊でも出たか!」と
慌てたら、遠くをクモツキの♂が飛んだのでした。みんなパワーありすぎ(笑
当然ながら追いきれず諦めると、道端にテングクワガタの大群落を発見。
なんかおもしろげなハナアブ類(左)もいました。こいつはなにもの?
林縁には、ユキサザ(右)もポツポツと咲いていました。
このあたりの道端は造成の影響かセイヨウタンポポまみれでしたが、
よくみると在来種(左)も発見。場所的にシナノタンポポでいいのかな?
さらにうろうろすると、タイツリオウギの葉上にあやしいシジミチョウ系の幼虫(右)を発見!
このあたりのタイツリオウギには、昔はアサマシジミが発生していたという話を
聞いていたので大興奮しましたが、これはヒメシジミ幼虫だったようです。
それでも幼虫を見たのは初めてなので大喜び。
いつかアサマシジミの幼虫も探してみたいモンですなぁ。
さて、その後もしばらく待てどもクモツキは二度と登場せず、「あ、これは雨がきますよ」
とのkmkurobeさんの一言で、諦めて撤収することに。
よく考えると1時間弱のオンステージだったわけで、そう考えると短いなぁ。
さて、引き上げていく道中も楽しい出会いがあるのはこういう場所のお約束。
まずは何箇所かで見られたアオカメノコハムシ。こいつも大好きなんですよねぇ。
新鮮なヒメクロサナエも登場しました。やはり出たかという感じですが、
よく考えたらこんだけいい感じの渓流沿いなのに出現したトンボはこれだけ。
サナエ類はもっとたくさんいそうなものですが、流れが強すぎるのか?
さらに驚きの出会いもありました。いきなりフワリと登場したのは、
なんとギフチョウじゃないですか!それもナツグミの花で吸蜜してくれるし!
この日は上流でも舞うギフチョウを1瞬見てましたが、まさか至近距離でも見れると
思わず似大興奮しながらバシバシと撮影しまくり。
しばらく追いかけていると、なんどかせ石もしてくれました。
案外と新鮮な個体ですね。尾状突起に欠けすらもないし。いやはや感嘆です。
いわゆる6月ラベルというヤツですね。あ、標本じゃなくて写真だから…6月Exifかな(笑
地面に落ちてるエゾハルゼミ(左)にも遭遇。そしてさらに驚いたのは、
大満開に咲いていたホオノキ(右)。いや、下界じゃ5月頭の花なんですが、
先ほどのギフチョウといい、このあたりは1月は時期がずれているんですね、スゴイなぁ。
さて、その後、kmkurobeさんにオオルリシジミの観察できる公園を教えていただき
いそいそとそちらに向かったのですが、事故渋滞に巻き込まれたりなんやで、
カーナビの指示どおりの場所に近づいた時には「あ〜、閉園まで40分しかネェよ」
というヤバイ状態に。その上、近くまで来てみると街中で絶対に公園なんかない場所…
あわててカーナビをよく見ると「○○○○公園準備室」になってやがるんです(笑
データが古かったというわけで慌てて場所を探し直して、大慌てで
スッとばしましたが、さらに迷ったりして到着したのはなんと閉園5分前。
「まだ大丈夫です?」「入るのは止めませんが、閉園時間になったら出てもらいますよ」
という会話の末、泣く泣く諦めたのでした。嗚呼、無念。
そのまま引き上げるのも悔しいので、河川敷を攻めてみることにすると、
クサフジ(左)が大満開に咲いている場所も発見。ツメレンゲ(右)は去年の枯れ穂も
たくさん林立していてなんとも面白い雰囲気です。
カワラサイコの葉(左)もたくさんありました。そして、ちょいとビックリしたのは
大満開だったイブキジャコウソウ(右)。よく考えればこの辺りじゃ低地にもあるはずですが、
どうしても高山植物のイメージが強かったので、異様な光景に感じました。
しかし、この花が河川敷に普通に咲いているなんて、やっぱ信州はいい場所やね。
面白いなぁと思ったのは、そこら中にあったヒョウタンボク(左)。ほとんど実になって
いましたが、かろうじて花の名残のある株(右)もありました。
さて、河川敷の蝶といえばこいつ、ということで歩き回るほどに
なんとかミヤマシジミも登場。♀(左)、♂(右)ともバシバシと撮影できました。
あちこちにある、えらいいい勢いのツメレンゲ(左)を丹念に見ていくと、
ようやくクロツバメシジミ(右)にも遭遇。しかし端境期らしく、オンボロが1個体のみ
でした。なんか擦れすぎて、辛うじてそうだとわかるくらいですよね。
それではということで、ほとんど日もくれ始めたあたりでしたが、ミヤマシジミ♂(左)を
散々追い掛け回していると、こんな時間なのに1瞬だけ開翅(右)も披露してくれて、
うぉっ!と大興奮しましたが、さすがにサービスはこの1度きりでした。
あたりには、えらくいい感じで色付いたヤマグワ(左)があったり、ひそかに
満開状態のツルウメモドキ(右)があったり、なかなか面白い出会いが続きます。
そのうち夕陽は雄大に自己主張しながら沈んでしまい、ジガバチ類(左)も、
ミヤマシジミ(右)もすっかりお休み状態に。
いやはや、最後まで楽しめた一日だったなぁと思いつつ、適当な場所で車停めて
この日はさっさと爆睡したのでした。寝不足だったしね(笑
というわけで、メチャ楽しい一日でした。
なんといっても、憧れのクモツキのオレンジが拝めたのですから、
それだけで充分なのにオマケ多数ですもの♪
それもこれも、ご案内いただいたkmkurobe氏と、
現地に勢揃いされていたヒキの強い方々のおかげです。
皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
懐かしい方々にまとめてご挨拶できたというのも、これまたなんとも
嬉しかったですし、ディープな蝶談議も聞けましたしネ♪
ちなみに、この日の方々のヒキが強かったコトは後ほど証明できて
しまうわけですが、それはさておいて。
しかし、白馬辺りは面白いポイントがたくさんありますネェ。
雪融けのタイミング差で、こんなにも季節がずれていくのかというのは
本当に勉強になりました。全く予想外ほどに差が出るんですねぇ。
kmkurobe氏には、羨ましい話もたくさん聞いてしまったし、
これはまた別の季節にも再挑戦したくなってしまいます。
問題はチョイ遠いんですね。交代で運転してくれる方、募集中ですヨ☆