予想外な好天〜ヒメヒカゲ調査日A〜 09.6/6

この日は、第2回目のヒメヒカゲのマーキング調査日。
先週の調査とあわせて、発生数や発生時期の傾向を調べるための大イベントで、
また、同時に密猟防止という重要な意味合いもあったりするわけです。
しかし、天気予報は前々からかなりヤバそうなご宣託が続いており、前日はきっちり
かなりの雨も降って、こりゃ延期かな、なんて本気で考えていました。
しかし、フタを開けてみるとこれがまたえらいこと好天気になってビックリ。
調査隊の熱意を神様が汲んでくれたものと解釈したいとこですが、それにしては
あまりにも晴れ上がりすぎて、なぜか二日酔いなワタシには結構厳しい一日となりました(笑
前後の挑戦でもあれこれと楽しい成果があったし、実り多き一日でしたよ♪

<1>播磨地方某所

  
というわけで、まず早朝やってきたのは地元の山麓。
しかし、期待していたコヤスノキは、花がすっかり終わって若い実がびっしり
ついた状態なんです。え〜、こんなに早いモンだっけ?

  
しょうがないので別の場所に移動すると、イワツバメの巣(左)が多数。
えらく至近距離にある巣(右)もあって、巣の中に鎮座している親鳥と思いっきり目が
あってしまったりしました。このあたりの橋下には結構アチコチで造巣してます。

  
さて、川辺に踏み入れると、なんかいい表情のアマガエル(左)に遭遇。
川辺の石の上にはモクズガニの死骸(右)が転がっていましたが、こんな力も強そうな
それも水中にいるヤツを食ったのはどんなやつでしょう。イタチとかじゃ役不足なような。

  
あたりにはヒトツバハギ(左)の大株があって、花をビッシリつけていました。
クララ(右)もあちこちでちょうど大満開状態です。

  
色鮮やかなベニシジミ(左)に思わずカメラを向けていると、ふと近くに
ミヤマサナエ(右)が登場。地元で夏に見るのは初なので興奮しましたが、
数枚撮っただけで逃げられちゃいました。ま、ヤゴも撮ってますからいるはずですが。

  
セスジイトトンボ(左)は出たてな雰囲気でした。そして、大型のサナエ類も
飛んでいるのでワクワクしながら歩きますが、これがひたすらヤマサナエ(右)。
冬にキイロサナエのヤゴを多数見た場所なんですが、こちらは空振りでした。

  
早くもオジロサナエ(左)も何匹課とんでいましたし、タベサナエ(右)も発見。
やっぱりこの場所はじっくり歩くと面白いなぁとつくづく実感します。

  
そういえばそんな時期だな、ということで、ゲンジボタルも何匹もいました。
このあたりはこの時期、夜になると乱舞が見事な場所です。
また長時間露光の写真なんかにも挑戦しに来なきゃ。

  
まだ幼虫でしたが、キンヒバリ(左)にも会えました。冬以外に会うのは
実に久しぶりな気がします。もう少ししたら鳴きだすかな?
脱皮中のツマグロイナゴモドキ(右)にも会えました。

  
さらにうろうろすると、メチャクチャ羽化直なセスジイトトンボ(左)に続いて、
こちらも羽化直なグンバイトンボ♀(右)も発見。
でも、例年だと多数たまっているはずの木陰にはこの日は1匹も見かけ
ませんでした。もしかしてちょっと数が減っているのかも…

  
笹薮の中には、羽化も間近な感じのヒオドシチョウの蛹(左)を発見。
近くには羽化殻(右)もあるな、と思ったら、ド新鮮な個体が周辺をブンブンと
飛び回ってました。勢いよすぎて撮れませんでしたが。
さてさて、ここでちょいと遊びすぎたのを反省しつつ、大急ぎでヒメヒカゲの調査地点へ。

  
さて、前回と同様に徹底的にマーキング調査!ということで、その前に
未マーク個体をなんとか見つけ出して数カット撮影。
もちろん、撮影終了後この子達は翅にラインを引かれてしまうのですが☆
というわけで前回同様に手分けして徹底的にマーキングしますが、なんの呪いか
雨を危惧したはずの天気がどピーカンになり、メチャ暑いんです。汗だく。

  
サルトリイバラ(左)は、いい雰囲気の実をつけ始めていました。
そして汗だくでマーキングしていると、ウラナミジャノメ(右)もご登場。

  
小さなキアシヒバリモドキ(左)にも何度か遭遇しました。そして、前回までは
花をきっちり開いてくれなかったイシモチソウ(右)も今回は大満開で嬉しい限り♪

  
汗まみれになっていると、ウラナミジャノメが再登場。
ほほぉ、と思っていると何度も見事な開翅をご披露いただいちゃって、マジ溜息☆

  
結構驚いたのは、草間からフラフラと飛び出した新鮮な♀(左)。
こいつは羽化直か?ということは蛹殻がどこかにあるんじゃないか、ということで
草を掻き分けて探していると、その♀はついと飛んで、いきなり産卵した(右)んです。
瞬間は撮れませんでしたが、卵が写っているのがわかります?
やっぱこいつらも羽化してすぐに交尾しちゃうみたいですね〜。

  
さて、汗だくになりながら調査終了。一息つきながらうろうろすると、
花が咲き始めのイソノキ(左)があったり、大満開のネジキ(右)があったりします。
###ここでシツコイようですがあらためてお願いを。###
#ヒメヒカゲは現在、播磨地方でも減少著しい蝶です。
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#いつまでもこの可愛らしい蝶が、身近な湿地を飛び続けることができるように、
#採集自粛にご協力をお願いいたします。
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#なお、ほとんどの生息地で平日も含めた見回り、採集者対策の意味もかねての
#マーキング調査、および地主の協力の元での採集禁止措置をとっております。
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