Boninの島へC〜悪あがきな日〜 09.5/4

この日は、小笠原旅4日目。丸1日フルに使える最終日です。
天気予報上も、最終日は天気が崩れる可能性もありそうなので
今日が本気のラストチャンス。マジでバリバリ走りまくるぞ〜!
幸いなことに昨日のうちに機動力も手に入れたので、
昨日以上に捜索範囲を広げて思いつくままにあっちこっちとひたすら
走り回って、チャレンジしつづけてみたり。
さすがにちょいと体力切れ気味にもなりましたが、
この日も悔いのないまでに全力疾走しまくった、そんな1日でした。

<1>小笠原・母島

  
というわけで、全力疾走の最初の舞台は南崎方面。
昨晩の2本目のビールが悪かったようで少し寝すごして遅くなりましたが、
歩き始めるとさっそく実をつけたハハジマトベラに遭遇。

  
歩いていくと、林床がえらくクッションが効いてるなぁ〜と思うと、一面に
モクマオウの落ち葉(左)が敷き詰められていたのでした。こちらも悪名高き外来種ですね。
あとで何箇所も、青々としたモクマオウ(右)を見ましたが、こいつは手強そうだ。
この場所では、このモクマオウなんかの駆除作業も始まっているようですが…

  
あちこちにテッポウユリ(左)の咲き残りもありましたし、
名前は当然わからないながら、面白そうなスゲ類(右)も見つかったりします。

  
歩いていくほどに、懐かしいオオサンカクイ(左)を発見。花はまだなのね。
この場所では、「オオヒキガエル侵入防止柵」ができていて驚きました。
産卵場所を排除すれば、ということなんでしょうけど、小笠原の沢はいつも水が少なく
水たまり状態なんで、オオヒキガエルはそちらで充分繁殖できそう。
ま、でもこういった取組みが進んでいること自体は本当に喜ばしいことです。

  
歩いていくと、何箇所もコバノアカテツ(左)があって、鮮やかな色の新葉が
なんかお見事でした。花芽のついている株(右)もありましたが、
背丈が高く、アップでは見れなかったのがちょいと残念。

  
歩いていくと、嬉しい出会いがありました。オカヤドカリです。
それも、これは小笠原でやたらと多いムラサキオカヤドカリではなくて、
オカヤドカリという種類に相当しそう。お会いするのはお初です。
しかし、アフリカマイマイの風化した殻に、緑のコケのお化粧までつけて
なかなかいい風合いのおうちを背負われてますなぁ。

  
道端にはマンネンタケ類(左)もありました。
そのあたりにはカタマイマイ類の殻もありましたが、あとで図鑑を見ると、
小笠原のカタマイマイは種内変異が激しいことで有名なんですねぇ。
というわけで、これもいまいち特定できず。う〜ん、ヌノメカタマイマイかなぁ?

  
小さな浜に下りてみると、ムニンハマウド(左)がありました。既に少し
時期的には遅かったようで、立派な実をつけた株(右)にも遭遇。

  
まだ日が差してきていませんが、砂浜に打ち寄せる青い海は実にいい雰囲気です。
ふと気付くと、そこらにオガサワラススキの群落(右)があったりするので
しばし本気でオガサワラセセリを探しますが、当然見つかるわきゃありませぬ。

  
海岸にはツルナ(左)がけっこうありました。こんな場所にもあるんだねぇ。
おもしろそうな葉(右)もありましたが、こちらは正体不明。アオイゴケ類にしちゃ大柄だし…

  
ここでもかわらしいオカヤドカリ類に出会えました。これはかなりの小型個体。
ムラサキオカヤドカリではなさそうなので、ナキオカヤドカリかな?
そういえば前々から疑問だったんですが、本来、小笠原のオカヤドカリ類は
こちらのカタマイマイの殻くらいしか利用ができなかったはずなんですよね。
ということはこれがかつての最大サイズなのだな。
となると、アフリカマイマイの導入で数倍の巨大化に成功したわけですが、
それってものすごいことですよね。どんな影響が出たものなんだか。

  
うろうろすると、草地には、すっかり実になったオオハマボッス(左)がありました。
いくつも探すと、やっと辛うじて花の残った株(右)も見つけることができました。

  
嬉しかったのは岩棚に咲いていたツルワダン。
想像以上に小さくて地味な植物でビックリしましたが、これも貴重な固有種。
低い場所になかったので、なかなかいい感じに撮れなかったのが残念ですが。

  
草地には、タケダグサ(左)がやたらとあって、実(右)も見れました。
ちなみにこいつ、図鑑をひっくり返しまくっても名前がなかなかわかずに苦悩させられ
たんですよ。さすが小笠原ともなると帰化植物も一味違いすぎます。
んで、ここらで朝一挑戦はタイムアップ。急いで宿にもどることにします。

  
宿に戻ると、パスタとパッションフルーツの朝飯(左)のサービスがありました♪
これがメチャ美味でして、嬉しくなりながら、この日もいざスタート。
空もすっきり晴れ上がって、なかなかいい雰囲気です。

  
道端にサツマウバタマムシ(左)が落ちてました。生きてるうちに見たかったなぁ。
んで、うろうろしはじめると、この日もカクレイワガニ(右)を発見。

  
さて、今回もまずはコブガシ類を探して廻りますが、葉芽の出ている株(左)や、
実のついている株(右)はあれども、花の咲いた株はなかなか見つかりませぬ。

  
それでも、さがしまわると花の咲いている株もいくつか発見。
とりあえず望遠で撮影して、拡大して幼虫がとまっていないか探してみますが
さすがにそれはNULL。でも出現するとしたらココだ、ということで
腰を据えてしばし粘ってみることにしました。

  
近くには、タコノキの実の齧り跡(左)がおちてました。
多分、オガサワラオオコウモリだと思うんですけど、ここにも飛来するのか。
大満開な実をつけたアカギ(右)も発見。やっぱりまだまだ多いんですね。

  
ふと見ると、保護区の中に、数字の書かれたグリーンアノール(左)を発見。
再捕獲率から全体数調査でもしているんですかね?
こちらも独特な帰化種、オガサワラコミカンソウ(右)もありました。


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