GW前哨戦A〜チャマ再会〜 09.4/30

この日は、なぜか不思議な挑戦をやってまいりました。
相模国之自然スケッチ」の一寸野虫さんと、「Faunas & Floras」の真神ゆさんに
ご一緒いただいて、茨城北部のチャマダラセセリに再挑戦なのです。
チャマは結局あまりきっちりした写真が撮れてないので是非再挑戦したかったんですよ♪
とはいえ、この場所では私もかつての挑戦では1日粘って数匹見ただけなので
空振ったらどうしようというドキドキもあったりだったのですが、
夏日といいたくなりそうに汗ばむ好天の中で、お二方の眼力もあって
いろいろと楽しい濃厚な時間を過ごすことが出来たのでした。
一寸野虫さん、真神ゆさん、本当にありがとうございました♪

<1>栃木県某所

  
その前の前哨戦は、なぜか栃木県の水田地帯。理由は多々ありますが、
一番大きな理由はわかりやすくいうと昨日そこで力尽きたから(笑
早朝からウロウロすると、至近距離でコチドリ(左)があるいててくれたりします。
んで、ウロウロするほどに、目的の場所に到着しますが、そこで待っていたのは
一面のオヘビイチゴ(右)。え、これじゃ予想と環境が違うぞ。

  
でも、うろうろすると近くの水路沿いに、怪しい植物を発見。
ありました、大珍品、トウサワトラノオです。やっぱ、花には少し早かったか〜(^^;

  
しかし、ヘコたれずにうろうろすると、咲き始めの株がアチコチに見つかりました。
ちなみに、国内の自生地は愛知県の1箇所とここのみという超貴重品なんですよ〜。
実は、昨日はウロウロしてサワトラノオの方を探していたんですが、そちらは
空振りしちゃったので、大珍品な近縁種を先に見るという不思議な展開になったわけです(笑

  
さらにシツコクうろうろすると、結構しっかりと花の咲いた株もあって小躍り。
でも、満開状態には程遠いのも確か。う〜ん、また時期を変えて再挑戦だなぁ。
そう思いながら、待ち合わせの茨城北部まで移動することにしましたが、
カーナビを見て愕然。道中に高速どころかまともな道が少なくて、ほっとんどひたすら山道
なんですね。というわけで、早めに移動して遊んでおこう、の予定が、間に合うかなぁ
と大汗かくことに。実際遅刻しましたし。トホホ。

<2>茨城県北部某所

  
というわけで、お約束の時間から15分ほど送れて一寸野虫さんと真神ゆさんにご挨拶(笑
さっそく、私が2年前に見た場所をうろうろすると、咲き始めのミツバアケビ(左)やら
ニオイタチツボスミレ(右)やら、面白い出会いがさっそく続きます。

  
驚いたのは、早春な雰囲気を色濃く残したヤマザクラ(左)。
近くでは、ミヤマセセリ(右)も結構飛んでいて、この個体はかなりスレていましたが、
一寸野虫さんが「かなり新鮮な個体を見ちゃいました。なんか季節がまだ早春ですよ〜」
などとおっしゃられたもんで、3人とも時期もよくわからずに来ていることもあり
まだ早すぎるんじゃないかとドキドキするという不思議な展開に。

  
イヌナズナ(左)なんかも咲いていました。そして、うろうろするとキジムシロ(右)なんかは
結構咲いている斜面もあるのですが、探せどチャマはやはり姿を表さず。

  
なんかイイ雰囲気のタチツボスミレ(左)の群落もありました。
そして、今回もすぐ近くを闊歩するウマ(右)ににらまれてみたりとか。
「こいつとの話し合いは勝算がない気がします」ということで今回はそちら方面には
近づかず、少し離れた目ぼしい場所に行ってみることにしました。

  
歩き始めると、見事に満開なフデリンドウ(左)を発見。こりゃ眼福。
こいつが咲いたらさぞかし見事だろうなぁ、というつぼみの多い株(右)もありました。

  
小さな沢に降りると、かわいらしいネコノメソウ類が咲いていました。
これは…ニッコウネコノメであってますかね?小ぢんまりしてなんともかわいい雰囲気でした♪

  
バイケイソウの葉(左)がいたるところに群生しているのも印象的でした。
そして、結構驚いたのは、大株のあったウスバサイシン(右)。調べてみるとこのあたりは
ヒメギフはいないようですが、当日はもしかして、と淡い期待を抱いちゃいました(笑

  
コチャルメルソウ(左)も不思議な花を風に揺らしていました。
ここで気合を入れてウロウロと探しまくりますが、出てくるのはひたすらベニシジミ(右)。
これが高速で飛ぶもんで、結構ドキッとするんですよ、ジッサイ。

  
ヤマザクラ(左)はかなり見頃でした。時期的にはかなりズレるんですね。
うまく撮れませんでしたが、コブシ(右)もまだ満開の株があるくらいでしたから…

  
遠くに越冬明けのボロボロのクジャクチョウ(左)も登場。
諦めかけた頃、一寸野虫さんがついに見つけてくれました。チャマダラセセリ(右)です。
ようやくの出会いにほっと一息。「とりあえずNULLは脱しましたね〜」。

  
その後も何度か出現するも、なかなか近づかせてくれなかったのですが、
ようやく近づけたと思うと、なんとミツバツチグリで産卵をはじめたんです!
大興奮しましたが、小さいしチョロチョロするし、上手く撮れずじまい。
なんとか、腹端を曲げているところはわかるでしょうか?

  
その後も、うろうろしていると何度か出現して、タンポポでの吸蜜も披露して
くれました。小躍りしながらバシバシ撮りましたが、ふと左後翅の破損が気になって
今まで撮った写真をチェックすると……ありゃ、全部同一個体だ。
同じ個体を追いかけてたわけじゃなくて、すぐに見失っては、しばらくして別の場所で
見つけてという繰り返しだったのでまさか同一個体だなんて思いもしなかったのでビックリ。
……ということは、このあたりにいるのはこれ1匹ということですか?

  
そんな話をしていると、道端に立派なマルクビツチハンミョウを発見。
えらく巨大な個体で最初はなんて種類だ?って話になったくらい。すごいメタボ腹ですな。
んで、見てるとこいつがムシャムシャひたすらよく食うんです。すっごい食欲。

  
さらにしばらく粘ると、その後も何度かチャマダラセセリは登場して、再びタンポポでの
吸蜜なんか見せてくれましたが、結局全部同じ個体だと判明。
う〜ん、それじゃぁ面白くないし、さらに場所を変えて挑戦を続けるか、ということに。

  
お次の場所では、ちょっとしおれてましたが、アカネスミレ(左)も咲いていました。
立派な巣を作っているオビカレハの幼虫(右)も見つかったりとか。

さて、気合を入れてウロウロしますが、やはりチャマは簡単には見つかりません。
そうこうするうちに、同じく蝶屋らしい方々を発見。地面に座って何か撮影している風なので
なにげなく「何かいますか?」とお声をかけると、2人がゆっくりと指差した先には…
なんとチャマダラセセリの交尾個体がいるじゃないですか!
でも、次の瞬間、いきなり交尾をといて左右に飛んで消えやがったんです!
……いやはや、しばし呆然としちゃいましたヨ。
その後、その方にお話を聞くと、この場所に毎年いらっしゃるそうで、
「年々環境が悪くなって個体数が減ってきてるんです」とのこと。そうなんですか…

  
悔しいので、周辺をウロウロすると、メスらしき個体を発見。背の高い草薮の中に
もぐりこんでいたので、上手く撮れませんでしたけど…

  
悔しいので何度も斜面を上がったり降りたりすると、モミジイチゴで吸蜜中の個体も
見ることが出来ましたが、バラの多い斜面のヤブの中ですから、なかなか思い通りに
撮れません。すぐにどこかひっかけて揺らしちゃって、飛ばれちゃうんですよ。

  
そういえば、モミジイチゴ(左)は今を盛りと咲き誇っていました。地元だとナガバ〜に
なっちゃいますから、久しぶりの出逢いではあるんですね。
うろうろすると、早春のお約束、ホソミオツネントンボ(右)も出現しました。

  
さらにうろるおすると、まだ花芽な状態のメギを発見。かなり花芽の数も多く、
これが満開になったらさぞかし見事だろうなぁと思っちゃいました。
なにげに花盛りのメギって長らく出逢えていませんねぇ。

  
撤収する時になって、道端で見つけたのは、意外なことにレンプクソウの群落。
湿った林床にあるイメージが強かったですが、道端にあることもあるんですね、ということで
最後のオマケに大喜びしつつバシバシ撮影して、この場は終了。
その後、一寸野虫さんと真神ゆさんに美味しいラーメンをご馳走になり、ディープな
蛾談議をお聞きして非常に勉強になったりという〆括りとなりました。ごちそうさまでした!

というわけで、実に楽しい一日でした。
久々の北茨城で、一応チャマにも会えましたし、好天の中、オマケもあれこれ
あったのが嬉しい限り。交尾個体撮影未遂は悔しかったですけど…
なによりも、一寸野虫さんと真神ゆさんにいろいろと面白い話をお聞かせいただいたのが
一番の成果でしょうか。蛾のディープな話は特に勉強になりました。
本当にイロイロとお世話になりましてありがとうございましたm(_ _)m
私も来年は奇跡のコンビニに行ってみたいと企んでおりますのでどうぞヨロシク(謎)
ちなみに、お二人とは今年中に別企画を計画中ですので、乞うご期待☆
お次も天候に恵まれてディープな1日になったらイイなぁ、
そんなことを考えなら、この日は翌日からの夢企画に向けてググンと移動し、
いそいそと荷物をまとめたりしていたのでした。
寝不足の癖に、遠足前夜のガキのように、興奮しちゃって寝れずに
この日も半徹になってしまったなんてのはヒミツですけどね(笑


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