スナ・Final MatchA〜満たされし日〜 08.11/23

<2>指宿市周辺 続き

  
草地をグルッと歩いていくと、スッとなんか赤い影が動きました。
え?いや、まさか!
そう思いながら大慌てで追いかけると、それはなんとスナアカネ♂じゃないですか!
昨日の個体よりも老熟した個体でしたが、なんとか下草にとまる姿(左)やら、
正面顔(右)やらを撮影成功。昨日と違って気温が低い分、飛び方も鈍いんです。

  
それでもかなり機敏に飛びましたが、遠くまでは飛ばないので、必死に追い掛け回して
バシバシと撮影しまくり。もう大興奮で、アタマは完全にパニック状態。
さらに、この個体を追いかけていると、脇から♀もスッと飛んだんです。いい状態ジャン!

  
いやぁ、しかし、なんとも色っぽいトンボですよね。
朱色と胸側の黄色、そして目の下の青色が絶妙の配色。感涙モノです。
いやしかし、最後に「あと1周だけ」と思って、本当に本当によかった(>_<)!

  
しばらく追いかけていると、彼はますます鈍感になって、なんかぶらさがって
眠りたいという雰囲気。いや、けっこうこの日は肌寒かったですしね。
しかし、あとで気付くと、昨日最初の♀を見た時間と、ほぼ同じ時間帯の登場なんです。
それも、さっきいなかったんだから、どこかからか飛んできたんですよね。
なんだって、こんなどうでもよさそうな空き地に、定刻出勤してくるんだ?

  
そんなことを思っていると、視線の端に別の赤い影。
慌てて目標変更してみると、こちらはかなり若そうな♂でした。
朱色というよりオレンジ色という風情で、これはこれでなんともいい雰囲気☆

  
さらに上の個体を追いかけていると、すぐ近くに♀も出現。
こちらもわりとおとなしくて、バシバシと撮りまくることができました。大満足!
♀も地味ながら、味わいのあるかわいらしい配色ですよね♪

  
んで、この日は肌寒かったからか動きも鈍く、♂(左)、♀(右)ともに
手づかみで捕獲しての撮影にも成功したのでした。おほほほほほ。
結局この場所では、10時から10時半までの短い間に次々と2♂2♀を見れたことに
なりますが、面白いのは、そのあとでパタッとまた姿を消したんですよ。
しつこくウロウロしても全く飛ばないんです。不思議な出現パターンだなぁ。
そう思っているうちに、小雨がぱらつきはじめたので、諦めて出水に移動開始。
いや、でも、もう十分堪能できましたしね。神様、ありがとう☆

<3>出水平野周辺

  
さて、移動していくと、道端に面白そうな野菊類を発見。
地域限定のサツマシロギクです。私には分布域以外では見分けられませんが(笑

  
すっかりと紅葉した株(左)もあって、ちょっと嬉しくなりました。
しかし、イナカギクとかそっくりですが、なんか味わいのある花ですね。

  
んで、ひたすら走ってようやく出水に到着。遠かった〜。2時間半かかりましたもの。
んで、Uさんと合流し、ナベヅル(左)やら、大騒ぎしているマナヅル(左)やらを撮影。

  
そして、そのツルたちの群れの中に…いました!ソデグロヅル(左)です!
この日の朝に初認されたということで、一度是非会いたかった鳥だけに嬉しい限り。
喜んでバシバシと撮っていると、ふいに羽を広げて(右)くれましたが、
いきなりなんだもん、アタマがちょっと切れちゃって残念無念。
断続的に雨も降り続いて、なかなかデジスコではシャープに撮れない条件だし…

  
そんな苦情を言っていると、彼はスタスタと草むらの中を歩いて、
単独でわかりやすい条件の場所で佇んでくれました。よっしゃ!と思って
バシバシ撮りますが、羽を閉じたままだと白一色なんですよね〜。
羽ばたけ、飛びたて、と回り中のカメラマンが念じますが、彼はのんびりと羽繕いして
全く動じません。でも、私がバッテリー替えている間に、一度だけ羽ばたきやがりましたが(- -;
しかし、このソデグロヅルは、昔の勤務先のK教授が、横浜のど真ん中のオフィスを
出たところ、上空に羽の先だけ黒い大きな白い鳥が飛んでいたんだけど、
図鑑を見るとソデグロヅル以外にありえない!という騒ぎを起こして以来、
一度現物が見てみたかったんです。これまた大願成就かな☆
#ちなみに、珍鳥ではありますが、出水のクレーンパークのHPでも
#公開されている情報ですので、全体公開版でアップいたします♪

  
ひたすら羽繕いを繰り返すソデグロヅルを眺めていると、あちこちで
マナヅルが喧嘩をはじめて、ぴょンぴょンダンスを開始。こりゃ見ごたえがある。

  
遠くの干拓地でなにかあったのか、バサッと大量のツル(左)が飛来したり、
同じく大量のミヤマガラス(右)が飛んできたりという一幕もありましたが、ソデグロヅル君は
我関さず、ただ黙々と羽繕いをしつづけます。こりゃダメだ。
というわけで、とうとうこちらが根負けして撤退することに。

  
最後に、U氏に出水名物オオハヤブサのいる場所をご案内いただきました。
実は出水には3年連続で来てるんですが、こいつをじっくり見るのはお初。
予想以上に真っ黒な顔にちょっとビックリしました。こりゃ独特だねぇ。

  
日も沈んだあたりでU氏と別れ、翌日の目的地方面に移動していくと、
途中で、今度は2羽のヘラサギと遭遇。これまた嬉しい出逢いですが、なんせ暗い!
動いているうちは全く撮影になりませんでしたが、彼らがわりとすぐに寝る体勢に
はいったので、これ幸いと数枚だけ撮影することに成功したのでした☆

というわけで、なんとも濃密な一日でした。
最初は何ひとつ成果のない、スッ空振りな一日を予想していましたが、
ちょろちょろと面白い小物が続いたかと思ったら、予想外のスナアカネ三昧、
そして珍鳥三昧と、まぁこんなステキな日もあるのね、という感じ。
しかも、今回は前日と同じ場所で無謀に粘った挙句に、一気に遠くまで特攻するという
今までのパターンだと共倒れ、スッ空振り間違いナシの行動パターンなのに、
それも雨時々曇りという爆裂な悪条件の中だからビックリです。
う〜ん、日頃の行いがいいから、ってことでどうですかね(笑
しかし、「プラスとマイナスは必ず釣り合う」と信じている私としては、
2日連続で幸せ濃厚だったので、最終日はダメダメだろうと素早く予測。
天気予報も豪雨だし、ゆっくり宿題のヤゴを探して帰ればいいや、
ということで、翌日の目的地まで移動して、この日も素早く寝ちまったのでした☆


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