六度目の正直〜でもやっぱ大雨〜 08.10/5
この日は、岡山遠征と洒落込みました。
我ながらシツコくてビックリですが、とある花を追い求めて、6度目の挑戦です。
今回は所用により前夜からの移動ではなく、早朝からの移動
だったのですが、なんとも困惑したコトにものすごい大雨。
前日のうちに天気予報で「夕方から雨になるでしょう」という御宣託を聞き、
それならば朝イチで片付けちまえ、と意気込んでいたのに
家を出た時点から台風並みの大雨なんだから参っちゃう。
天気予報を見直したら終日大雨マークだし(- -;
というわけで、一時の切れ間もなく降りまくる豪雨の中の湿地めぐりは
当然のごとく全身ずぶ濡れになりましたが、今回はなんと
それが報われた一日でもありました。六度目の正直です。神様サンキュッ☆
<1>岡山市周辺 |
というわけで、大雨の中散策をはじめると、放棄水田にシロバナサクラタデ(左)を発見。
アメリカミズキンバイ(右)もアチコチに咲いていました。豪雨っぷりの分かる写真ですね。
けっこう驚いたのは、水田のあぜ道に群生していたオグルマ。
なかなか水田地帯で見ることもなくなりましたが、こんな場所がまだあるんですねぇ。
チュウサギ(左)やら、アマサギやらはたくさんいましたが、豪雨で撮影チャンスは僅少。
んで、うろうろしていてビックリしたのはこちらの光景(右)。こりゃ前衛芸術だわ。
これ、全部スクミリンゴガイの卵なんですよ。スゴイモンですネェ。
んで、水田の中には当然のように大型個体(左)も多数。
さらに、ゴマを撒いたがごとく、無数の小型個体もいてビビリました。スゲぇナァ。
愛を語らっているカップル(右)も多数で、当分は彼らの天下は変わりそうにありません。
というか、水田とかに被害出ているんじゃないかとおもうんですが、どうなんでしょ。
んで、ウロウロすると、水はないけど、いかにもよさそうな雰囲気の放棄水田を発見。
ミゾハコベの大株(左)があちこちに絨毯のように広がってたりもしましたが、
ウキアゼナ(右)の大株があったので、水のあった時期もありそう。
期待にふくらみながら歩き始めると、さっそくヘンなものを発見。
一見、よくあるキクモなんですが、なんか明らかに質感とかが違う…コキクモだ!
というわけで、いきなりの大物にビックリ仰天。
あるという情報を知ってなかったら気付かなかったかもとも思いますが、
それでもパッと見で違和感があるほど差があるのは結構意外でした。
大きな大きなミズワラビ(左)もあちこちにありました。
そして、面白い格好のホソバヒメミソハギ(右)も発見。なんかのツリーみたいじゃん。
かなり泥深い湿地をズンガズンガと進んでいくと、フイに怪しいモノを発見。
明らかに浮葉系の丸い葉っぱ。白く小さな花。……これは…
よっしゃ!ついに出遭えた!
探しつづけたヒメシロアサザとの感激的な出会いの瞬間でした。
さすがにこの豪雨の中、すっきりと開いている花はほとんどありませんでしたが、
少しだけ開いている花もいくつかあったので、ガガブタではないことを確認。間違いナイ!
思えば、この花を見てみたくなって、但馬で1回、和歌山で3回、淡路で1回、
合計5回の空振りを経て、ようやく念願かなったことになります。
6度目の正直ですね。……う〜ん、なんか長い道程だったナァ。
思った以上に花が小さいこと、そして葉はそんな小さくない株もあることも発見でした。
そして、じっくり探すと周辺にポツポツと数十株を確認。多産地なんですねぇ♪
他の場所も探そうということでウロウロすると、なんか見慣れない雰囲気の
タカサブロウ類(左)を発見。えらく花が立派なんですけど、普通のタカサブロウでいいのか?
近くにはイチジク(右)がいい感じで熟れていたのでいくつか失敬。美味かった♪
その後、周辺をうろつくもいい場所は見つからず、諦めてとりあえず朝飯をとコンビニへ。
すると、そのすぐ近くに、ヒメシロアサザのすごい一大群生地(左)があったのです!
これ全部ヒメシロアサザですよ。スゴイでしょ?
よく見ると、周辺の水田にも侵入(右)していて、なんともいい雰囲気です。
んで、この場所でじっくり見てみると、けっこう開いた花も見つかりました。
そういえば、この花は朝はしぼんでて、昼にかけて開くんだっけナ。
さすがに濡れ細った感じでしたが、なんともいえないいい雰囲気の花ですよねぇ。
どアップ(左)で撮影すると、やはりガガブタとは違う構造だということがよくわかります。
じっくり見ていると、開いた花の多い場所(右)もあったので頑張って切り取ってみたり。
ちょっとだけ満開風味に見えますかね?
来年は、いい季節、いい天気に大満開の状態を見に来たいものです。
その後、さらにウロウロすると、いい感じで花のついているコキクモにも遭遇。
キクモと違って茎に毛がなく、花も柄のある形で、だいぶ雰囲気が違いますね。
あと、美味くいえないけど葉っぱの形や質感なんかも差があって
どうやって見分けるんだっけとドキドキしてたけど、案外差が大きくてビックリ。
そして、超レアモノだと思ってたけど、案外ポツポツ見つかったのもビックリでした。
昼近くになり、最初に見つけたヒメシロアサザはもう少し開いたかなと戻ってみると、
やはり期待通りいくらか開いた花が多くなっていて、感激しました。
しかし、さすがに豪雨の中、いい雰囲気には撮れず残念。マ、またの機会ですね。
さらにうろうろすると、先ほど以上に巨大なミズワラビ(左)が群生している場所も発見。
なぜかトクサ(右)がたくさんある畦もありましたが、こんな場所に植えたんでしょうかねぇ。
その後はなかなか成果がなかったので、山のほうに移動してみると、
葉裏で必死で雨をしのいでいるキチョウ(左)を発見。ヒヨドリジョウゴ(右)もありました。
薄暗い林床には、ガンクビソウ(左)もありましたが、他には期待していたような花は見つからず。
池のほとりに咲いていた、ツリガネニンジン(右)がなんともいい雰囲気でした。
じつにいい感じのエリマキツチグリ(左)があちこちにあったのも驚きでした。
近くではマイマイ類(右)も多数闊歩中。ここのはなんて種類になるのだろう?
<2>倉敷市周辺 |
どうしようもない雨に辟易して、移動してきたのは倉敷市内の溜池。
ウロウロすると、大満開のゴキヅル(左)があり、面白い形の実(右)もたくさんついて
いましたが、この場所でも期待していた花は空振り。てか、雨すごすぎるし。
最後にやってきたのは、海岸部。ウロウロすると、さっそく面白そうな花を発見。
これは、マツナでいいのかな?かなりの群落になっていました。
ビッシリと、ハマエノコロ(左)が生えている場所もありましたし、花が終わってまるで
別種のようになったオカヒジキ(右)もあったり、案外面白い出会いが続きます。
さらにウロウロすると、やっぱりハマエンドウ(左)はこの季節でもポツポツ咲いていました。
そして、最後に黄色い花があったのでオオッ!と叫ぶと、それは
なんと逸出した超小型のスイカ(右)で二度ビックリ。
その後もしばらく豪雨の中粘りましたが、最後に狙った花はこちらも空振ったのでした(^^;
というわけで、執念の実った一日ではありました。
なんといっても6度目の正直ですからね、感慨もヒトシオというものです。
といっても、過去の5箇所のうち、アクセスすらできなかった池はのぞいて、
2箇所は遷移によって消失していたらしいんですが、
残り2箇所はまだまだ多産地もあるとの話を聞きましたので、
見つからなかったのはただ単に腕不足らしいんですが(笑
しかし、岡山辺りの水田地帯はおもしろいモノが多いんですね。
見損ねてしまったものも結構あるので、また来年も
じっくり探してみたいと企んでいます。
ヒメシロアサザの満開状態もぜひとも見たいですしねぇ。
こうやって、宿題は1つ片付いては、それ以上に増えていくのでした(笑