ウスイロ観察会〜夢に届きし日〜08.7/6

この日は、ウスイロヒョウモンモドキの観察会。
季節の遅れから数が少なそうなのと、天気予報が結構直前まで悪かったので
開催が危ぶまれていたのですが、当日は何とか天気はもち、
ウスイロも少ないながら出現してくれて、無事成功となりました。
しかし、昨日に続き、この日も爆裂に暑かった!
睡眠不足からパワー不足もあって、ヘロヘロになった一日。
そして、最後にヒョンなことから始まったトライアルで、長年の夢が
叶った記念すべき一日でもありました。その詳細は本編でお楽しみを♪

<1>ハチ高原周辺

  
というわけで、この日も5時起きでうろうろすると、宿の壁で交尾中の
スジモンヒトリ(左)やら、オオベニヘリコケガ?(右)やらを発見。

  
ヒメハルゼミエゾハルゼミの羽化殻(左)など撮影しているうちに、次々に皆さんが
起きてきて、それではということで、毎年恒例のアイノ探しに行くことに。
到着すると、たか〜い位置でしたが、お食事中のミヤマサナエ(左)がいたりしました。

  
しかし、肝心のアイノミドリシジミはというと、飛びはするのですが、さっぱり下りてこず
テリ張るのは爆裂に高い位置ばかり。これでデジスコのテレ端なんですから…
数年前はかなり低い位置で撮れたのに、ここ2年ほどは全然です。
う〜ん、なんか環境が変わったのかナァ〜。

  
さてその後、ウスイロヒョウモンモドキの観察会がスタート。
冒頭の説明では、私も周辺の植物についてちょっと話させていただいたのですが、
なにぶん話してと振られたのが3日前で、慌ててパワーポイントを作ったものの
開始5分前にそれが使えないことが判明して、超アドリブ。……お粗末さまでした。
ということで、冷や汗拭き拭き生息地までの斜面を登りますが、
この時点で相当に蒸し暑く、上まで登るだけで相当にヘロヘロになります。

  
ちなみに、今回はなんと神奈川からO氏も合流。というわけで、初手から登場した
ウスイロが足に止まって撮影に四苦八苦しているO氏(左)なんぞ掲載。
さっそくうろつくと、ウスイロヒョウモンモドキ(右)は予想よりはたくさん出るものの
それでもやっぱり数も少なく、暑すぎるのもあってなんか盛り上がりません。

  
うろうろすると、オトギリソウ(左)がいい感じで満開になっていたり、
アチコチでアキアカネ(右)がいたり、ささやかな発見は続きます。

  
道端で全力で鳴いているナキイナゴ(左)なんぞ見ていると、
フワフワとアサギマダラ(右)も登場。参加者の歓声に迎えられていました。

  
道端には、ヤマブキショウマ(左)が結構満開になっていたり、
オオナルコユリ(右)がまだまだ咲き残っていたりします。
しかし、暑い。なんか、なにもかもどうでもよくなるくらい蒸し暑いんです。

  
そうこうしているうちに、交尾中のウスイロヒョウモンモドキ(左)がいることを
教えてもらって、喜び勇んでゲシゲシと撮影。これは他の人にもお教えせねば、と
思ったのですが、突然飛び跳ねたバッタが直撃して交尾が解けちゃったんです。とほほ。
その後、♀(右)は近くでのんびりしてくれたので、またバシバシ撮影☆

  
ちなみに、バッタ爆弾の正体は、ヤブキリの幼虫(左)でした。そうこうするうちに、
観察会は無事終了。上空を舞い飛ぶイワツバメ(右)など見つつ山麓まで下りました。
その後、なぜか昨晩からそういう話の流れになりつつあったのですが、
みんなでぞろぞろとヒサマツミドリシジミを探しに行くことに。
となると、いつものパターンでは雨が降るか、霧が出るか…とか思いつつ
山道をひた走りましたが、ポイント近くまで到着してもキレイに晴れているんです。
これは初めてのパターン!この事実だけで来た甲斐があったと本気で思ってみたり(笑

  
さて、さっそくポイントへ向かいますが、道中でクロサナエ(左)など見つけて
のたのたしているうちに、先に行ったK氏の大声。
「急いで〜!ヒサマツが目の前で開翅してますよ〜!」
慌てて持ってた竿やらデジスコやらを道端にブン投げて猛ダッシュしましたが、
あと数mというところで「あ、飛んだ!」。
ああ、またこのパターンかよ。そうやさぐれそうになりましたが、
目を凝らすと、はるかかなたにヒサマツミドリシジミ♂(右)が止まっているのを発見。
慌ててデジスコを出すと、なんとも素敵なキラメキが撮れたのでした♪

  
しばらく粘ると、比較的近めのササに静止(左)して、背面のV字が鮮やかに見えました。
そして、しばらく待つほどにゆっくりとV字開翅(右)。もう感涙モノでした。

  
その後も、ひたすら遠い場所にしかとまらないのですが、
こちらはデジスコなので、ムリヤリ撮影してみたり。結局、数百枚撮ったかな?
V字開翅(左)だと金緑色、水平開翅(右)だと青っぽい色と、多様に変わるきらめきに
本当にドキドキしました。やっぱり、この色合いは別格だなぁ。

  
その後も粘ると、距離はありましたが、強烈な輝きをなんとか写真に収める
コトにも成功。もうウハウハ状態。といっても、デジスコなので粒子が粗いですし、
玄人からいわせると色がまだまだらしいのですが、ワタクシ的には大満悦。

  
一応、翅裏(左)もきっちり撮ることができました。そして、そこからのV字開翅(右)は
ヒサマツ独特の金緑色が出ていて、本当にドキドキ。いやぁ、素晴らしい色だ♪

  
一度だけ、すぐ近くに止まった(左)ので、デジスコ以外でも撮れましたが、
結構すぐに飛んでしまったのと角度が悪くてこの程度。
そして、最後に比較的近い距離かついい角度で開翅(右)してくれて、
大満悦の〆となりました。いやぁ、大願成就、夢に届きました♪
来年は、デジスコじゃなく撮れるようにまた再挑戦してやるぞっと!

  
最後に、チョットだけ山麓をうろつくと、早くも咲いてるヤマジノホトトギス(左)や、
こちらも咲きかけのクサアジサイ(右)などを発見。

  
イケマ(左)もポツポツと咲いていましたし、フキバッタ類幼虫(右)も発見。
でも、期待していたウラクロシジミは、数匹がチラホラと飛ぶだけで、それも位置が
爆裂に高く、とてもじゃないけどテリハリの撮影など不可能な状態。

  
最後に羽化不全ながら元気なスジグロシロチョウ(左)と、
ダビドサナエ♀(右)などを見て、全速力で遊びつづけた2日の〆とし、
フラフラになって、何度か仮眠をとりながら帰路を急いだのでした。

というわけで、大満悦な一日でした。
ウスイロヒョウモンモドキの観察会も無事に終了しましたし、
なんといっても、長年の宿敵であるヒサマツミドリシジミが撮れたんですから!
デジスコで強引に撮らなきゃいけない距離だったとしても、いいんです。
とりあえず、会えただけで充分なんですからね。
呪縛から解き放たれたということで、きっと来年はバッチリ写真を!
それにしても、今回の夢に届きし一件は、TODさん&Ashさんにいただいたきっかけと、
同行した諸先輩方の的確な知識と、私の呪縛をフキ飛ばすほどの
晴れ男晴れ女っぷりによるもの。いやはや、皆様に感謝感謝です。
また来年も、ウスイロの舞う但馬で、あれこれと挑戦しつづけるぞっ!!


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