<2>ハチ高原周辺 続き |
さて、さらに午後の調査をやるわけですが、これがさらに強烈にしんどかった。
というのは、日差しがさらに強烈になったからだけではありません。
あまりのもの日差しと熱に、ウスイロヒョウモンモドキがヤブの中に潜ってしまい、
午前中以上に数が減ってしまったんです。必死で探し回るのは本気でしんどい…
道中、サワフタギの葉上におもしろげな幼虫(左)をみつけたのと、
えらく大柄なゴイシシジミ(右)に会えたのが辛うじて成果かな。
さて、この後は例年どおり、ハヤシミドリを見に行くということに。
「野道を行けば」のTODさん&Ashさんも近くの某山にいらっしゃっていて、
ここから合流予定ということなのでお誘いの電話をすると
「あ、ヒサマツ撮れましたよ〜。今、近くに止まってます」
「え゙〜! ……すいません、お誘いするつもりでしたが、そちらに行きます!」
ということで、とるものもとりあえずフルスピードで向かうと、途中で
にわか雨が降ってきやがって、携帯に着信。「全然いなくなったので下ります」。
あまりものお約束に笑いつつ、そのまま改めてハヤシミドリ方面へ合流することに。
しかしここまでのジャストタイミングはなんの呪いかね(笑
というわけで、いつもの場所に行くと、さっそく初手からハヤシミドリシジミ♀(左)が登場。
ワクワク見ているとバサッと開翅(右)しましたが、すぐに飛び去りました。
この場所は個体数が多く、卍をやたらめったら切るので飛翔写真に挑戦しますが、
ついついズーム側で撮るもので取れるのはピンぼけブレブレばかり。
でも、偶然にもピントが来てるカットも数枚だけ撮れました。超ラッキ〜♪
ウロウロと歩き回ると、久しぶりのカメノコテントウ(左)やら、
ヒメヒゲナガカミキリ(右)やら面白いものに次々と出会えます。
肝心のハヤシミドリシジミは、低い位置に止まる♂(左)をみつけてワクワクしながら
待ちましたが、開翅(右)するとクルリとまわりやがって、後からだと色が出ないので
地団駄踏んでみたり。その後も走り回るもなかなかチャンスは渡来しません。
しかし、粘りに粘って、なんとか全開にキラメくとこ(左)を1カットだけ撮影成功。
さらに、V字開翅の正面顔(右)なんてのも撮れました。ちょっとお気に入りかな?
その後も粘るも成果なく、腕不足を嘆きつつ引き上げて宴会方面へ。
ディープな蝶屋談議を聞きながらの美味い酒と鍋は、相変わらず幸せな一時でした。
っていうか、こんだけ暑かった日のビールは、もうタマりませんでしたよ、ほんま♪
満腹しつつ外を見ると、なんとタヌキ(左)やらキツネ(右)やらが闊歩していてビックリ。
私のデジカメはフラッシュがショボいので、相当補正しなきゃ見えない写真しか
撮れませんでしたが、なんとか超証拠写真ながら撮れました。
ちなみに、タヌキは明らかに疥癬にかかっている個体で、お尻が丸出しです。
かなり進行している雰囲気だけど、治ってくれればいいんですけどね…
さて、その後、TODさん&Ashさんが蛾幕を張られたので、みんなでワラワラと見学に。
すると、ベニシタヒトリ(左)やら、ヘリジロヨツメアオシャク?(右)やら、
面白い蛾がご来訪されていて、大いに盛り上がります。
小さいけど色合いと模様で感嘆したのは、スギタニアオケンモン(左)。地衣類に擬態?
こちらもなんともパステルな色合いのコヨツメアオシャク(右)も登場しました。
面白かったのは蛾幕を歩き始めたヒメハルゼミの幼虫(左)。
捕らえて民宿の植木鉢に放置したところ、わりとすぐさま羽化(右)が始まりました。
予想だにしなかったオマケに感激することしきり。
そして、その後、調子に乗った数名はK氏の運転でコンビニ巡りをすることに。
#エゾハルゼミの間違いでした。ヒメハルはあのあたりには分布してませんね。
最初のコンビにでは、巨大なシロスジカミキリ(左)やら、ノコギリクワガタ♀(右)
やらが落ちていました。K氏は大きなミヤマクワガタ♂もGETし、初手から大盛り上がり。
面白い色合いのハイイロキシタヤガ?(左)も発見。撮れなかったけど、下翅が
鮮やかな黄色なんですよね。そして、かなりビックリしたのは、4匹も見つかった
明らかに羽化直後のオナガサナエ(右)。なんで?と悩みましたが、
よく考えるとこいつはサナエ系では珍しく夜中に羽化するんですよね。
目の前の川で羽化して、そのまま引き寄せられちゃったってことなのかな?
お次の街灯では、交尾中のゴツイ体格のカワゲラ類(左)を発見。
よく見ると灯りの下には何かの卵(右)が着いてましたが、蛾の仲間かな?
じっくり探すと、ブドウスズメ(左)やら、ウンモンスズメ(右)やらが出現。
どちらも艶やかな模様で、見ていて嬉しくなります。
ギンモンスズメモドキ(左)も発見。足のまわりの赤い毛が面白いね〜。
そして!嬉しい事に、なんと大物、シンジュサン(右)まで登場してくれたのでした。
小さなあたりでも、なんとも面白く印象的な模様の蛾がたくさんいます。
というわけで、その例としてシラオビアカガネヨトウ(左)と、フタスジヒトリ(右)を紹介。
何箇所かでゲンジボタル(左)を見ることができました。やっぱり灯りに飛んできちゃうのね。
なんか面白い色艶のアオセダカシャチホコ(右)なんかも登場。
なんとも前衛芸術な模様のセスジナミシャク(左)もいました。
そして、小さいけどスジクワガタ(右)もでたり、本当に楽しくてきりがありません。
遊びすぎたら明日起きれないね、と適当に切り上げて宿に戻り、蛾幕を片付けようと
すると、小さなジガバチ類(左)を発見。ヤマジガバチとかかな?
そして、意外にもここでもシンジュサン(右)に出会えて、ビックリしたのでした。
よくよくみると、蛾幕にはヒメハルゼミエゾハルゼミ(左)も飛来していました。そして宿に戻ると、
先ほどの幼虫が羽化し終わって翅を伸ばして(右)いるところ。
最後まで面白かったなぁとニヤニヤしつつ、布団にバタンと倒れてそのまま爆睡したのでした。
というわけで、フルに遊びまくった一日でした。
昼間のキョーレツすぎる日差しがちょっとイマイチでしたが、
ゼフ方面も成果があったし、いやぁ、充実した一日だったナァ♪
しかし、街灯めぐりという新たなる技を覚えてしまった私としては、
本気でウッカリ24時間まるまるで遊べるということが判明。
最近はちょっと蛾の方面にも興味が深まってきているところですし。
なんといっても蝶は新顔に会うにはかなり遠出をしなきゃいけないけど、
蛾はいつもの街灯の下で新顔に会えるのがいいなぁと思ってます。
でも、そうやって考えると、但馬や広島あたりに遠征するときは24時間
遊べちゃうわけですね。う〜ん、自制しなきゃ死ぬな(笑