この日は、前日からかなりワクワクと一人盛り上がっていました。
ついに憧れのあの花に会えるかもしれないんだから、それもしょうがないというもの。
事の発端は、某氏との話の中で私が一度是非見たいんですよね、という話をした
ことに始まります。しばらくすると彼がスルドい情報を入手され、感嘆しつつ
「今週末探しに行きます!」と宣言したら、なぜか休日出勤になりやがって、嘆いてる間に
彼が現地に出向いて見事発見!いやはや、本当にお見事な限りで…
というわけで、オンブにダッコ状態で憧れの花と対面のチャンスを得たわけです。
本当にありがとうございましたm(_ _)m
その後も播磨地方をうろうろとさすらい、いくつもの希少湿生植物に会うことができ、
本当に盛りだくさんの一日となりましたので、遠出でもないのに3頁ものでご報告です。
我が地元、播磨地方はやはり底力がものすごい! もっと目を向けなきゃいかんですね。
<1>赤穂湾 |
朝一は前哨戦ということで、所用ついでに赤穂方面に来ておりました。さっそく海岸を
歩き始めると、ベンケイガニ(左)やらアカテガニ(右)やらが続々と出現
久し振りのカクベンケイガニ(左)なんかも見つつ、水際に到達すると、
さっそくハママツナ(右)がお出迎えです。残念ながら花はありませんでしたが
アキノミチヤナギ(左)の群落を見ながら歩くと、ありました、久し振りのシバナ(右)です。
いままで実の状態ばかり見ているので今年こそは花をと思ってたんですが…
しかし、なんか条件が悪くなっているのか、明らかに株数が少なくなっていて、
花も実もつけている株は皆無でした。ちょっと先行きが不安な雰囲気ですぞ。
そのかわり、めちゃくちゃ小さいけどかわらしい白い花をつける植物を発見。
コナミキ?と思って撮影しましたが、違うみたい。ヒメナミキ?…
ハマサジ(左)もかなりの群落が見れました。ちょうど今が花盛りなんですね。
そして、密かに大好きな小さなハマゼリ(右)を愛でて早朝の散歩は終了。
所用をチャチャっと済まして、ワクワクしながら秘密のポイントまで車をトばします。
<2>千種川源流域 |
やってきたのは奥深き山の中。うっそうと茂った森がいい雰囲気です。
歩き始めると満開のカエデドコロ(左)を発見。近くにはクチベニマイマイ(右)もいました。
相当ビビッたのは、トキワガキ?の葉に大量についていたヒメクロイラガの幼虫(左)。
相当な迫力でした。一部オレンジ色の個体(右)もいたけど脱皮直後かな?
なんか面白そうな花(左)もありました。名前分かる方教えてください〜。
近くではこれまた大好きな、シロオニタケの幼菌(右)を発見。いい雰囲気♪
名前はわからないけど独特のスタイルのキノコ(左)なんぞ写していると、足元に小さな影。
出ました、世の中で何番目かに大嫌いな物体、ヤマビル(右)です。証拠写真でも
撮ろうとカメラを向けつつ、ふと気付くとすでに長靴を3匹闊歩してたのでパニック(- -;
えらく多いとは聞いていたのですが初手からこれなので、その後は時折足元に
注意を払いつつ、上から降ってきそうな場所では、傘を差して歩たりしたのでした。
やがていい感じの湿地が出現。段々になっているので、古い放棄水田っぽい雰囲気。
あちこちにニッポンイヌノヒゲ(左)が大群生する中、ホザキミミカキグサの残骸(右)も発見。
なんかオオバコみたいな葉(左)がたくさんあるなぁとおもったら、これは
アケボノソウ(右)の根生葉なんですね。この辺りにあるのは全部まだつぼみでしたが…
キッコウハグマの閉鎖花(左)があったり、ほとんど実になってましたが
ムカゴイラクサ(右)があったりと、面白い発見は次々と続きます。
湿地にはコケオトギリ(左)も多数。中に白い花があったのでドキッとしましたが、
それはやっぱりどこにでもあるようなアゼナ(右)なのでした。
さらにうろうろすると、湿地を抜けて林道をしばらく歩くことに。すると、
シュブンソウ(左)やら、実をつけたテンナンショウ類(右)やらに次々遭遇。
地面ではニワハンミョウ(左)や、オオセンチコガネ(右)やらがいましたが、
じっくり撮ろうと立ち止まると、嬉しそうにウシアブがよってくるので大変難儀。
さて、教わったポイントを探して山道をさすらいますが、これがまた細かい道が
たくさんあるし、目印もあまりないのでどれがどれだかということで、散々迷い
まくる羽目に。半ば諦めかけた頃、ふいに大きな湿地にぶつかりました。
これは面白そうだから頑張って探してみよう、と思って歩き出したその瞬間。
あ、あった〜〜〜!!!
あっけなく目の前に出現したのは、憧れの超稀産種、カミガモソウなのです。
永年絶滅したのではとさえ言われていた稀種で、知られてる産地は全国でも数箇所。
そんな憧れの花に、ついに、巡り合えました。某氏と神様に感謝☆
わりと開花株が多かったのですが、閉鎖花(左)をつけている株もありました。
花をドアップ(右)でみてみると面白い雰囲気ですね。しかし、なにより驚いたのは
案外大柄なその姿は、気をつけなければシソクサあたりと混同しそう。
幻の超稀産種ということで、繊細で小さな植物をイメージしてたので、意外でした。