この日はなぜか無意味に転戦を繰り返した一日でした。
本当は、夜に地元で先輩と会う予定だったので、地元ウロウロの予定だったんです。
ところが、知人が次々とゴマシジミの開翅写真の撮影に成功したもんで、急に私も再挑戦
したくなってしまって、気付くとフラフラと夜中の高速道路に載っていました。
さらに相も変わらず無計画な私は、早い時間で最初のポイントは切り上げたものの、
思いつくまま何箇所か立ち寄っていると、最後に渋滞に見事ハマってしまって本来行こうと
思っていた某所にはたどり着けないというなんかえらく中途半端な結末に。
いつも通り、ちょっと頭のよろしくない展開ですが、ま、暑すぎたからね。思考回路も
停止しようというものです。特に最後の挑戦はこの酷暑の中、胴長を履いて走り回ったんで、
全身生乾きの汗のにおいがまとわりつき、先輩に怒られる結末までついたのでした。トホホ。
<1>大山周辺 |
というわけで、まずは早朝から、大山周辺の草地をうろつきます。
草地にはナガバシュロソウ(左)が多数。アオヤギソウ(右)も何株かありました。
はやくもあちこちにマツムシソウ(左)があって、秋の訪れを少しだけ感じてみたり。
タムラソウのつぼみ(右)もみつかりましたが、なんかえらくかわいらしいですねぇ。
うろうろすると、ツマキシャチホコ類(左)発見。うん、相変わらず枝のきれっぱしにしか
見えないその芸はたいしたもんです。普段見るものより体が細長いので、こいつは
ムクツマキシャチホコってやつなのかな?感嘆しながら草地をうろつきますが、ワレモコウに
とまっているのは、なぜかコマルハナバチ(右)くらいのもの。むむむっ。
シモツケソウ(左)も1株だけ咲き残っていてくれましたし、草地をよく見ると
ポツポツとでしたが、シコクフウロ(右)もあったりします。
ついでに、と思ってそのあたりの梢をたたいてみましたが、さすがにゼフは落ちてこず、
イカリモンガ(右)が出るばかり。何故かヤマアカガエル(右)うろついてたりもしました。
草地の中には数株でしたが、タムラソウ(左)も咲いていました。ユウスゲ(右)は
これまた不思議な色合の実をつけはじめていますが、目的のブツはなかなか見つかりません。
諦めかけた頃、足元からフラフラと、ゴマシジミがようやく登場。
まだ朝日が差し込む前なので、ここでじっと待てば翅をひろげてくれるだろう、
そう期待して、草むらに座り込んでじっと待つことに。
ふと脇を見ると、ホソバノヤマハハコ(左)が咲いていたりもしました。
再度カメラを向けていると、うっかり止まっている草を揺らして飛ばれましたが、
ちょうどイイ感じにママコナの花上にとまった(右)と同時に朝日が差し込みはじめます。
張り詰めた時間がしばらく続き、やがて彼はもぞもぞと翅を動かし始めましたが…
次の瞬間、いきなり勢いよく飛んで草間に消えたのでした。ちょっと待て ヾ(−−;
大慌てで追いかけると、彼はススキにちょこんと止まって(左)いましたが、
しばらくすると近場のハギで吸蜜(右)もはじめました。
おそらく雲があったりして朝一の温度がもう少し低ければ、日が差したトタンに開翅という
パターンも期待できたのでしょうが、こう気温が急上昇したんじゃ、羽を広げて
体を温める必要も無かったんでしょうね。暑過ぎる夏にまけた瞬間でした。
そのあとすぐに見失ったのですが、広い草地をさまよいまくって何匹かのゴマシジミを
確認。でもさすがに陽射しが強すぎて、こりゃ開翅なんて絶対ムリだという状態。
ちなみに、複数匹を同時に見たことも何度かあったのですが、帰ってからよく見ると、
翅のカケから見て、撮影できた個体は全部最初の個体と同じなんですね。
撮影した場所はそれぞれ結構離れていたんですが…個体数は多くなかったのか?
スジグロチャバネセセリとかを思わせるような模様の小型の蛾(左)も発見。
誇ったように咲くオニユリ(右)を見ているうちに、なんとデジカメが電池切れになり、
なおかつ予備の電池も車に忘れたので、ちょうどイイ頃合だと切り上げることに。
途中で、なんとクモにやられたらしきゴマシジミを発見&拾得したりもしました。
ついでなので、ちょっと走って昨年目星をつけた場所をうろついてみましたが、こちらは
まぁったく成果なし。ゴイシシジミ(左)やヒメヒカゲ(右)が見れたくらい。
しかし、この頃にはすでにかなりの暑さにヘバりぎみ。一気に気温が上がりすぎじゃ。
もう成果は期待できないし戻ろう。…そっか、それなら水辺の花を見に行こうと思っていた
あの場所へ立ち寄りたいなぁ。そんな安易な思考回路で2箇所目へ移動することに。
<2>岡山自然保護センター |
お次に来訪したのは、なぜかトんで離れて岡山の自然保護センター。
暑い中歩き始めると、さっそくナンバンギセル(左)があったり、保護株らしき
スズムシバナ(右)があったりしますが、木漏れ日が強すぎて撮影でき〜ん!
湿地方面に向かうと、ミズオオバコ(左)なんかが咲く池の中にあったのは、なんと
マルバオモダカ(右)。ここで見れるとは思ってなかったのでちょい意外でした。
それも案外花がたくさん咲いていて、むしろ終わりかけという雰囲気なのでビックリ。
しばらく水辺に佇んで、花のドアップ(左)を撮ったり、これはこれで愛らしい
雰囲気の実(右)を撮ったりしました。あっというまに暑さでヘバりそうになりましたが。
イヌタヌキモ(左)もポツポツと開花中。もうちょっと水位の低い場所へ移動すると、
サギソウ(右)もアチコチに咲いていたりして、なんともいい感じです。
ミズオトギリ(左)も結構な数があったので期待しましたが、この強烈な日差しでも
時間厳守らしく、花は開いていませんでした。どうやって時間を感知してるんだろ?
大柄な湿地のアザミである、キセルアザミ(右)も数花だけ咲き始めていました。