この日は、立山登山第四日目。あっというまに最終日です。この日もコース的には楽ちんで、
基本的にはちょっと登った後はひたすら帰るだけ。時間的には余裕シャクシャクです。
さてどうするかと考えた時、やはり薬師沢の周辺だと高山蝶はあまり期待できないし、これは
早めに太郎平まで登ってしまい、ミヤマモンキに再挑戦!あわよくば他の高山蝶も!
という前後考えない計画をさっそく立案、早朝から友人にも早々に別れを告げ、グングン
山を登っていくスタートと相成りました。結果は本編をお楽しみいただければ
と思うのですが、まぁなんせこの日特筆すべきは、そのものすごい酷暑っぷり。
昨日までもかなりの猛暑だったんですが、この日は一味違いました。
高山だっちゅうのに、あんま涼しくない。いや、正確には気温はともかくとして、
陽射しがすごすぎるんです。ジリジリとオーブンの中でグリルされるような気分。
移動距離や時間的には大したこと無かったのですが、一番疲れた〆日となりました。
<1>薬師沢→折立 |
というわけで、朝日の差し上る山道をズンズンと登っていきます。
道端の小さな湿地では、アメンボ類(右)が小さな虫を囲んでお食事会中でした。
ちなみに、これを撮影する時には違和感がなかったんですが、帰ってから図鑑を
みると、ヤスマツアメンボに似てるような……詳しい方、教えて下さい〜☆
あたりの湿地を眺めながらフト気付くと、なんと道端のムシトリスミレの中に、
なんと数株だけまだ花の残っている株があるじゃないですか!
あまり言い状態ではありませんでしたが、憧れの花に出会えて本気で感激しました☆
クロトウヒレン(左)なんぞ見ながら歩くと、かなり近距離でのんびりしてるメボソムシクイ(右)に
遭遇。ちょっとびっくりしましたが、光線状態が悪すぎて写真はイマイチ…
この少し後でびっくりの自体にも遭遇しました。道端でなんか小さな影がチョロチョロしてるので
ネズミ?と思いながらよく見ると、これがなんとオコジョなんです!
慌ててカメラを向けましたが、次の瞬間彼は倒木の上をタ〜ッと走り抜けて消えました。
シャッターを押すことすらできませんでしたが、こちらも憧れの出会いに感激し、
さらにテンションあがりっぱなしのままズンガズンガと山道を登っていくことに。
湿地にはコウメバチソウ(左)がたくさんありました。ここでも小さなコフタバラン(右)に
出会えましたが、今年は多いんですかね。見る目が育ってきたということかもしれませんが。
まだ日が昇りきっていないので、モウセンゴケ(左)は花は開いていない状態でした。残念。
ミヤマアケボノソウ(右)をうっとり見てから、さらに先を急ぎます。
イワウメ?の面白い格好の実(左)も見ることができましたし、オニルリソウでしょうか、
渓流沿いにはこれまた面白げな雰囲気の実(右)も見ることができました。
イワショウブ(左)の咲き誇る湿地には、まだ時間帯が早いということなのか、蝶影はなし。
近くには、面白い赤い実をつけた、その名もアカミノイヌツゲ(右)もありました。
そうこうするうちに、抜けるような青い空を眺めつつさらに登ってくと、
ミヤマモンキチョウ(右)が出現。愛想悪くこの1枚しか撮れませんでしたが…
道中はずっとつぼみだったオヤマリンドウ(左)も数株だけ花をつけていました。
近くでは、ここでもキバナノコマノツメ(右)を何株かみつけました。
そして、案外あっけなく太郎平小屋に到着。荷物を置かせてもらい軽身でさらにうろつくことに。
歩き始めてすぐのこと。木道を歩いていくと、目の前にライチョウ(左)が立っていて
ビックリ仰天。いや、踏みそうな勢いの近距離だったもんで、慌ててバックしてバシバシと撮影。
回りでは幼鳥(右)がうろうろとして盛んにそこらをつついていました。
このあたりでベニヒカゲ登場。警戒心が強くて苦労しましたが、なんとか数枚だけ
撮影できました。開翅を狙おうと粘りましたが、あまりにも暑すぎたからかチャンスは皆無。
♀らしき個体(左)もみられましたが、あまりの強烈な日差しに白トび気味…
ふと気付くと近くをハリオアマツバメ(右)がビュンビュン飛んでいたので、半ば冗談で
カメラを振り回すと、なんとか端っこに写っているのが1枚だけ撮れました。
キレイに晴れ上がったもんで、どちらを見ても絶景状態で、ついついバシバシ撮影しちゃいます。
テン場の小屋の割れた窓には、鳥の古巣(右)を発見。これもキセキレイとかかな?
さらにうろうろしていると、これまたえらいド至近距離にライチョウが登場。
ここまで堂々とされちゃうと、こちらがドキマギしますねぇ。
人の存在を気にしていないのか、それともあまり悪さはしないと信頼しているのか…
そうこうするうちに、ミヤマモンキチョウが登場!でもこれまた警戒心が強い!
さらに日差しが強いので、真っ黒にならないように、白トびしないようにと角度を調整
しかけるとばれてしまう繰り返しで…かなり頑張って取れたのは、♀の飛び出し(左)と、
ミヤマアキノキリンソウでの吸蜜(右)の2カットだけ。むむむむ。
諦めきれずに汗だくになりつつさらにうろうろすると、テヤマリンドウ(左)や
ミヤマリンドウ(右)があちこちで大満開に咲いていて、慰めてくれました。
そうやって歩いていると、またライチョウが登場。
それも、歩いていてフト気付くと真横にいましたという状態なんです(笑
そっと何枚か撮影しましたが、これはテレコンなし+ズームしきってないくらいの距離。
もちろんこれもヒナを見守っている♀でしたが……まぁ、親は強しってとこでしょうか。