酷暑の6連休C〜五色ヶ原→薬師岳〜07.8/14

<2>信州各所 続き

  
ガレ場っぽい辺りをぐんぐん進んでいくと、面白い雰囲気のトウヤクリンドウのつぼみ(左)が
あったり、何度見ても清楚でいい感じのミヤマリンドウ(右)がそこら中に咲いていたりします。

  
そうするうちに面白そうな雰囲気の池に遭遇。見てみると、アキアカネ(左)が何組も
産卵してました。避暑に来るだけじゃなく、ここで一生を過ごす個体もいるんですね。
オオルリボシヤンマもぶんぶん飛んでいたので興奮しましたが、私のコンデジでは飛びモンが
とれるはずもなく、相当に粘りまくって、超証拠写真(右)が1枚だけ。トホホ。

  
そして!ここで大いなるびっくりが待っていたのでした!
フワフワと飛んでいるベニヒカゲ(左)を目で追いながら、なかなか近くに来ないなぁと
一人ゴト言ってると、遠くで黄色&白い影が何度も舞うじゃないですか。
こ、これは!もう時期的にダメだろうと諦めていたミヤマモンキチョウじゃないですか!
かなり粘ってると、一度だけ遠くに静止(右)しましたが、それっきり。
登山道を外れてお花畑やハイマツ林に踏み込むわけにもいかず、なんとも歯痒い
思いをしましたが、きっとどこかでまたチャンスはあるに違いないとムリヤリ納得(>_<)

  
さらにエッチラ歩いていくと、道端にミツバノバイカオウレン(左)が多くなり、
アオノツガザクラ(右)のかなり大きな群落も見ることができました。

  
ツガザクラ(左)もポツポツとありました。こちらもなかなかキュ〜トですね☆
ミヤマキンバイ(右)もあちこちに群落を見ることができました。

  
さらにすすむと、尾根近くにひょっこりと小さな池があってビックリ。
そこでは、今度はルリボシヤンマ(左)が飛んでいて、しばらく粘るとなんとか証拠写真も
撮ることに成功。みなもにはヒメキマダラヒカゲ(右)の骸が浮いていたりしました。

  
さらにしばらく歩くと、少しずつ天気が悪くなって、ついには霧が出る状態に。
そんな時、いきなり目の前に登場したのがこちらのライチョウ。めっちゃ近くてビックリ。
堂々と登山道の上で自己主張しまくったあと、尾根向こうに消えていったのでした。

  
もちろん、まわりには可愛らしいヒナ(左)が3羽もいました。イワヒバリ(右)も出現しましたが、
この直後くらいから霧が吹き込んできて、撮れるのは真っ白な写真ばかり…
しばらくしてから振り返ると、遠くの雪渓の上でライチョウの親子がお食事会してました。

  
ガレ場には、いろんなスゲの仲間もありました。名前はよくわかりませんが、
おそらくショジョウスゲ(左)と、イワスゲ(右)かなと思いますが、あってる度は20%くらい?
イワスゲは憧れのタカネヒカゲの食草。幼虫でもいないかと探すもそうそうラッキーは
転がっているはずもなく、あてなく敗北したのでした。あまり時間も使ってらんないし。

  
ミネズオウ(左)もだいぶ花の残った株がありました。ちょっと面白かったのは、
そのあたりにあった糞(右)。ちょいデカめなんですが、さすがに2000m超のガレ場だし、
おそらくはこれはオコジョの残し物なのでしょうか。こんな場所にもいるんですね。

  
さらにガレ場を歩くと、チシマギキョウが目立つようになります。
いやぁ、いかにも高山植物!って感じで、何度見てもかわいらしい花ですよね。

  
さらにガレ場の尾根筋(左)をひたすら頑張って歩いていくと、ついに薬師岳に到着!
いやぁここまでの道のりは長かった…などと汗を拭きつつ感慨に浸ってみたり。
ふと見ると薬師岳のお堂の周りを舞っている蝶がいるので、大興奮しながら追いかけると、
標高2,926mの山頂でテリを張っているのは、なんとヒメアカタテハ(右)なのでした。…おい。
多分、ライバルに比べて頑張りすぎちゃうか?こんなとこまで♀は来ンぞ…

  
ここからは下りなので、余裕綽々で進んでいくと、ふと岩場に小さな蛾(左)を発見。
高山蛾なのかな?タカネヨモギ(右)が面白い雰囲気の花をつけていたりします。

  
タカネヤハズハハコ(左)もあちこちにありました。淡いピンクがかわいいですね。
背丈の低いミヤマコゴメグサ(右)もパラパラと見つかります。

  
シラタマノキ(左)のカワイイ花に感激してたりすると、これまた見事に咲き誇った
ウサギギクの群落(右)を発見。なんかミニ・ヒマワリといった風貌で大好きな花です。
そうこうするうちに、わりとあっけなく薬師岳山荘に到着!予想より早くまだ3時過ぎ。
写真撮りながらのわりには、結構いいタイムじゃないかなぁとニンマリしてみたり。
荷物を置いて、再度散策に出るべく小屋のおじさんに「タカネヒカゲとかどのあたりが
多いですか?」と聞くと、一言「う〜ん、もう遅いんじゃないかなぁ」。
あぁ、やっぱりそうなんですね。

  
さて、散策するにも周辺は一本道、明日進む方に下っていくと、帰路の登りもつらいし、
ということで、先ほどの来た方向に戻り始めると、ミヤマキスミレ(左)の小群落を発見。
#日本で一番高所に咲くスミレ、クモマキスミレだとのご指摘を頂きました。
そして、ハイマツ帯をズンガズンガ進んでいたときのことです。
ふいにすぐそばに割と大柄な茶色の蝶が止まりました……うわぁ!タカネヒカゲじゃん!
瞬間でパニックになりましたが、こいつがなかなか敏感で、しばらく追いかけて
ようやく撮れたのは、右の写真1枚だけ。このあと奴は崖地をさぁっと舞い降りつつ、
そこらのオンタデでなんと吸蜜をはじめたので、私も慌てて飛び降りるようにして
追いかけはしましたが……さすがに途中で命の危険を感じて諦めました(^_^;
あんな場所をフラフラ飛ぶなんて反則だと思わんかね、キミぃ。

  
失意に浸りつつ、さらにうろうろしますが、雲が厚くなってきて蝶影はこれっきり。
そのかわり、近くをうろついてくれたのはイワヒバリ。ただ、暗い中であまりに
チョロチョロするので、撮影は難航。一度なんかほんとうに手の届きそうな距離(右)に
来たんですが、慌ててしまってピンボケでした。チャンチャン。

というわけで、ハードコースでしたが、楽しい一日でした。
もちろん、かな〜りヘロヘロになったけど、なんか成し遂げたという達成感、そして
これで友人に会えるという安心感もあって、心地よい疲労感。
とはいっても、メシ食って6時過ぎには寝てしまうほどヘバりはしましたが(笑
高山植物も堪能できましたし、ライチョウもばっちりで、なによりも
憧れの、そしてほとんど期待していなかったミヤマモンキ・タカネヒカゲに
会えたというのはかなり画期的な成果!今年の季節の移り変わりの遅さゆえの
ラッキーなのでしょうが、頑張った自分への神様のご褒美みたいな気もして、
明日もヘバらずにもっと頑張ろう、なんて疲れた頭で決意してみたり。
なお、予告っぽくなりますが、これが翌日のラッキーの前兆だったんですよ☆
むふふふ。乞うご期待ってヤツですかね(>_<)♪


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