<2>三重県中部の海岸 |
さて、皆と別れた私は、前々から気になっていたとある海岸まで足を
伸ばすこととしました。到着すると、ウミネコ(左)があちこちにたむろっています。
波打ち際ではコアジサシ(右)が漁を繰り返してましたが、マトモに撮れるはずもなく(^^;
とりあえず歩き始めると、ハマボウフウ(左)があちこちで咲いており、
ちょっと奇妙な形の実(右)もいたるところで見ることができました。
一株だけ、咲き残りのハマヒルガオ(左)も発見。数株でしたがハマニガナ(右)も見れました。
ただ、全体に海浜植生としてはそんなに豊かではない印象かな?人出も多いし。
ポツポツとだけ見つかったビロードテンツキ(左)を撮影してると、すぐ近くに
小さなエリザハンミョウ(右)を発見。小さすぎるのでクローズアップレンズ重ねて拡大撮影☆
そして、嬉しいことに1個体だけでしたが、カワラハンミョウも見れました☆
何が嬉しいって、毎年見てる鳥取砂丘の個体群は「日本海側亜種」なんですが、ここのは
「太平洋側亜種」なんです。すいません、マニアックな話で。
確かに比較すると上面の黒紋が大きいですね。あと、この個体だけかもしれませんが
鳥取砂丘産に比べて明らかに小さかったです。これもクローズアップレンズ重ねてるくらい。
このあと、面白い出会いがありました。
地面を這いつくばってカワラハンミョウを撮ってると少年が近づいてきて「何してんの?」。
「虫撮ってんだよ」というと、覗き込んだ彼は「カワラハンミョウか。このあたりは多いよね」
……ちょっと待て、おまえシロウトじゃねぇな(^^;
彼はやたらと生きものに詳しい不思議な少年で、この浜は毎年ウミガメが来るとか、
自宅でヒバカリを飼ってるとか、面白い話をいろいろ聞かせてくれました。
「そういえば亀の死骸があったよ」というので、ウミガメかと思って案内してもらうと、
ヌマガメ系の死骸(左)だったりもしました。これは…アカミミガメなのかな?
近くにはハダカイワシ類?という死骸(右)も発見。
波打ち際には、これまたいいサイズのガザミの死骸(左)を発見。少年と話しつつ
海岸をうろつくと、そこここでヤマトマダラバッタ(右)が飛び跳ねたりしました。
さらに探すと、ヤマトマダラバッタのなんともかわいいミニサイズの弱齢幼虫(右)も多数発見。
不思議な色合いの中齢幼虫(左)もいましたが、これもヤマトマダラなのかなぁ?
やがて、そろそろ帰らなきゃ、と言いつつ引き返す少年に礼を言うと
「このあたりはとても面白い場所ですからまたいろいろ探しに来てくださいね」
…なぁんか大人びた不思議な少年でした。またいつか会えるといいなぁ(=^^=)
すぐ近くの水田地帯まで移動すると、途中で近くにアオバト(左)が登場!
じつは密かに初撮影なので感激しましたが、車を停めてこれを1枚撮った次の瞬間、
後から勢いよくクラクション鳴らされてしまってオジャン。
水田地帯ではギンヤンマ(右)が珍しくとまっていましたが、風が強くてほとんど
撮影できず。なんか、ちょっとシマラナイ展開が続きます。
水田地帯に来たのは、少年が「このあたりトノサマガエルよりダルマガエルの方が多いよ」
なんてこれまたマニアックなことを教えてくれたから。でも探せども見つかるのは
トノサマガエルの子ども(左)ばかり。上陸直後の個体(右)がいたのは嬉しかったですが…
そのあたりには、シロバナサクラタデ(左)がかなり満開。ウミネコの死骸(右)なんかも
拾ったりしましたが、そうこうするうちに日が沈んでタイムアップ。
さすがに真夏の日差しの中歩き続けてもんで、ヘロヘロになりつつ帰路に着いたのでした。。
途中で眠気覚ましにSAにたちよると、該当にやたらと虫が集まっていました。
まず目をひかれたのは、色鮮やかなアオイラガ(左)とギンスジアオシャク(右)。
じっくりみると、死骸でしたが、オオヨツスジハナカミキリ(左)を発見。
クロカミキリ(右)なんて、そこらなかにいて、うっかりすると踏みそうなくらい。
そして! すごかったのはこちら。
なんと、キンヒバリ長翅型(左)や、シマゲンゴロウ(右)までいるじゃないですか!
もう小躍りを通り越して、一人ルンバを踊りつつカメラを振り回す奇人約1名になったのでした。
というわけで、翌日の撮影分から、キンヒバリ長翅型(左)と、シマゲンゴロウ(右)。
ちなみに、見る人が見れば分かりますが、キンヒバリは一晩であっけなくお亡くなりに
なっちゃいました。二度とない機会だったのに…またあのSAへ探しに行かなきゃ。
というわけで、本来の狙いであったキリシマは、輝く舞は堪能しまくったけど、
宝石は遠くにキラめくだけで、手にすることはできなかった、そんな感じの一日。
デジスコの充電切れ(!)なんてバカな失敗もあって、ちょいベソかきそうでしたが、
でも、あれやこれやと面白い発見や、出会いもたくさんあった一日でした。
ご案内いただいた皆様、本当にありがとうございました☆
でも、宝石はやはり近くで溜息をつきながら堪能したいもの。次回こそは、絶対!
そして、ノゾピーさん達とは、ちょっとした企画も現在進行中です。
また、この不思議なカルテットが登場するかも? ま、乞うご期待ですゾ♪