雨の但馬で〜働き者に福来たる?〜07.7/1

この日は、先週のリベンジ。懲りずに但馬に突撃しました。
目的は、山地性ゼフ+ウスイロの保全活動。天気予報もなんとか大丈夫そうだし、
今回こそはウハウハになるんじゃないか。そんな身勝手な想定の元、大いに
期待を膨らませていたのですが、前夜に現地に着いた頃にはかなりの雨。むむっ。
そして、目覚めるとものすごい濃霧&時折小雨も混じる状態でもう唖然。
ちょっと、天気予報の責任者、出てらっしゃい!
というわけで、なぜかここんとこ但馬の晴れ間とは全く縁がないわけですが、
そんなワタクシの呪縛をうけ、ウスイロの保全活動も濃霧の中、全身ずぶ濡れで
大変難儀をすることになりました。皆様、どもども、大変すいませんm(_ _)m
でも、その最中にもビックリのラッキーがあったりして、まぁ、マジメに
働くといいことあんだなぁ、とか本気で思った、そんな1日でした。

<1>三川山周辺

  
というわけで、どうしようもない濃霧の中、とりあえず長竿を持ってウロウロ。
さすがにこの日はほかの蝶屋さんには会いませんでしたが、まぁそりゃそうだよな。
満開状態のマタタビ(左)を見たりしつつ歩くと、前回見つけたホウライカズラ?(右)を
発見。でも、全く花芽の大きさが変ってない…天気悪い&冷える日が続いてるから?
#後日判明したところによると、ムラサキマユミのようです。意外です(笑

  
アチコチ叩きまくると、ようやくウラクロシジミ(左)が出現。わりと新鮮な個体で逆に
ビックリしましたが、1枚撮ったらすぐに飛んで消えました。その後も頑張るとウラクロや、
エゾ?ってのが数個体出たんですが、下には止まらずに崖の方までフラフラ飛んでくんです。
その中には、ボロボロでしたが、フジミドリ♂までいたのでもう悔しくて悔しくて…
キンモンガ(右)だけは次々と下に落ちてくれるんですが、これじゃぁ嬉しくないなぁ。

  
諦めて帰ろうと思いつつ、車を停めていたあたりでもう一度叩くと、なんとここで
登場したのはフジミドリシジミ♀。ちょっと高い場所に止まったのですが、再度叩くと
低い葉上に止まってくれたので大喜びでバシバシと撮影。超ラッキー!

  
喜びつつ下山すると、途中で今回もヤマドリ♂(左)に遭遇。毎回見るんですが、なかなか
まともに撮影できないんですよねぇ。んで、山麓で再度ちょっとだけゼフ探し。
ムラサキシキブ(左)の花なんかは満開でしたが、ゼフはさすがになかなか見つかりません。

  
イケマ(左)の花も咲き始めていましたし、マタタビ(右)も咲いているのを見つつ、
おそらく晴れれば各種ゼフがテリ張りそうなあたりをひたすら叩きまくり。

  
でも、落ちてきたのは、オオヤマカワゲラ類?(左)と蛾くらい。むむぅ。
周辺のヤマアジサイ(右)なんかは霧の中で妖艶な雰囲気ですが、ゼフはムリかなぁ。

  
そう思ってると、梢をなんかゼフがちょっと飛んだので再度気合を入れますが、
結局それっきり。ナツツバキ(左)がつぼみをつけていたのと、サンカクヅル?(右)の
花があったのがちょっと成果かな、そんなこと思いつつハチ高原へ急ぐことにしました。

<2>ハチ高原周辺

  
ハチ高原に着くと、もはやどないもこないもないほどの一面のものすご〜い濃霧。
そんな中、背丈ほどの草むらの中で調査用ポールの補修をしますが、草の中に埋もれきった
ポールを探すとあっという間に全身ずぶ濡れ。白花のノアザミ(右)なんか見れましたけど…

  
ササユリ(左)も重たげに頭を垂れていました。数m先が霞むほどの霧だったもんねぇ。
そうこうするうちに、霧にかすむ草むらから、ウスイロヒョウモンモドキ(右)出現。
これまた発生直後らしきピカピカの♂でした。やはり季節は遅れているようで…

  
ずらっと群生しているウツボグサ(左)など見つつ、次なる生息地へ移動すると、
ヒメキマダラヒカゲ(右)がぼんやり佇んでたりしました。まぁ、肌寒かったしね。

  
歩いていると、足元からウスイロヒョウモンモドキ(左)出現。
これは、この状況は、本日羽化個体じゃないか?ということでみんなで蛹殻を捜そうと
試みますが、やはり見つかりません。ウスイロはいったいどんな場所で蛹になるんだろう?
草むらにはギンイチモンジセセリ(右)も何匹かひらひらと舞っていました。

  
調査をすすめると、時折ウスイロヒョウモンモドキが出現しますが、全てピカピカの♂。
それも4個体だけで、もしかしたら♀はまだかもしれないという状況でした。
そんなこと思いつつ、汗かきながら斜面を登っていた時です…

  
突然ゼフが飛びました。うわっ、ジョウザンミドリシジミだ!
慌ててカメラを向けると、目の前でパカッと水平開翅(左)して、すぐに飛び去りました。
慌てておいかけようとすると、すぐ近くに別の個体(右)がいることを発見。

  
ドキドキしながらカメラを向けると…グングンと翅を開いてくれたじゃないですか!
それもよく見ると本当にピカピカの完品で、もう大興奮しながらバシバシと撮影。
これはもしかしたら今日とか羽化したばかりの個体かも知れませんねぇ。
「まじめに働くといいコトあるでしょ?」というOさんのセリフに大きくうなずき、
満ち足りた気分になりながら、残りの区間の調査を続けたのでした。

  
調査&打ち合わせが一通り終わってから、雨の中でしたがOさんに某ポイントを
ご案内いただきました。うっかり雨よ上がれ、んでもって晴れちまえ、そう念を送りますが
それが悪かったのか現地に着くとかなりの雨。でも、かなり詳細にポイントを教えて
頂いたので、期待は高まります。近日中に晴れそうだったら、絶対に挑戦するぞ☆
サルナシの実(左)と、なんだか優雅な色合のヤマアジサイ(右)が印象的でした。

  
色鮮やかに咲いていたオカトラノオ(左)を見つつ、最後にこっそり雨の中で竿を出して
そこらを叩いてみましたが、当然ゼフなど出るはずもなくただずぶ濡れになっただけ(笑
諦めての帰路に田舎道を進むと、キジの交通事故死体(右)を見たのがちょっとビックリでした。

というわけで、またもや霧と雨に囲まれましたが、なかなか楽しい一日でした。
いやぁ、マジメに働いてみると、幸運がついてくるんですねぇ。
こんな天気だったのに、ゼフ3種ですもん。それもジョウザンはピカピカだし♪
まぁ、今回最大の目的としていた某ゼフは見れませんでしたが、下見もバッチリできたし
きっと次回はなんとか撮影できると信じることにしましょう☆
しかしまぁ、今年のワタシは但馬と縁がない。4回来ていますが、3回は大雨。
残り1回も高曇り程度まででしたので、晴れたことがないことになりますね。
来週のウスイロの観察会も、現在のところ週間天気予報は絶望的な宣告をしてますが、
これが私の呪縛によるものだったらイヤだなぁ、と本気で風水か何か見てみようかと
悩み始めている今日この頃です。お天気の神様、なんとか頼んますよ!


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