この日は、友人を案内して地元を練り歩こうという丸秘企画の発動です。
関東に住む友人は、当然ながら西のほうにいる虫の中には憧れのものも多く、その辺を
まとめて案内しようという、題して「地元名産ご案内旅」。あれやこれやと皮算用を重ね、
最初の目的地に設定したのは、三草山。でも、前日、日が暮れるまで足摺岬を練り歩いたので
到着はAM2時。でもワタシは朝5時には飛び起き、意気込んで歩き始めたんですが…
一日遊び倒した後で友人曰く「君のタフさには呆れた。一人だったら途中で放棄してるよ」
あ、サイですか、大変失礼致しました(^^;)。単に前後とか全く考えないだけなんですが…
というわけで、全体力を使い切るまであちこち飛び回った一日、結果的にせいかもかなり濃密に。
なったのでした。梅雨の晴れ間もちょうど当たったし、まぁ、メンツもなんとか保てたかな?
<1>三草山周辺 |
というわけで、早朝から三草山へ突撃。しかし、思ったよりも木々の密度が高くて、
友人と一緒に「これは見つかる気がしないなぁ」としばし呆然。
でも気を取り直して歩くと、ササユリ(左)や、マムシグサ?(右)などに会えましたが、
あちこち練り歩き倒しても全然成果があがりません。生息環境としてはいいんでしょうが…。
ねばること約1時間。諦めようかという雰囲気が流れた頃、ようやく発見。
大変新鮮なヒロオビミドリシジミ♀です。よかった、空振りは何とか避けれたぞ〜♪
気を良くしてねばると、下草にヒロオビミドリシジミ♂を発見。
でも、これがなんかえらく元気のない個体で、あっさりと手乗りになるくらい。
とりあえず日のあたる場所に置いてみました(左)が、どうも覇気がありません。
しょうがないのでほっといてうろつくと、今度はこれまた新鮮なアカシジミ(右)を発見。
諦めきれずにうろうろすると、超新鮮な♂(右)を発見!これは開翅するまで粘ろう!と
心に決めましたが、日が当たり始めると、いきなり梢まで飛んで消えました。そんなぁ…
さらにうろうろすると♀(右)もいましたが、他にはなにもみつからず、しかたないので
先ほどの覇気のない♂を手乗りにしてしばらく遊んでたりすると、他のカメラマンが来て、
なんかいました?と聞くので、てのひらの上の♂をお見せしてから、草の上に乗っけたところ…
その途端、その方のカメラの前で、ふわ〜っと開翅を始めたんです。
大慌てで我々も混ぜていただいてバシバシ撮影。う〜ん、うまく色が出ません(^^;
よく見るとこの♂はちょい羽化不全気味なのかな?左前翅先端の燐粉がなかったりします。
クロナガタマムシ?(左)なんか見ていると、さらに数名の方が来訪。よくみると、
「ノゾピー蝶観察・撮影の部屋」のノゾピーさんじゃないですか!久々にご挨拶して、状況を
お伝えしましたが、どうもこれ以上は成果がなさそうと判断し、友人とともに別ポイントに
移動することに。道中では産卵中のオナガバチの仲間(右)なんかもみれました。
ちなみに、あとできくと、この日はウラジロミドリ・ウラナミアカがすぐに出現したとの
こと。ありゃりゃ、もう少しだけ粘っとけばよかったかなぁ、失敗失敗(^^;
車に戻る途中では、サトクダマキモドキの幼虫(左)がいたり、シュレーゲルアオガエル(右)
が佇んでいたりしましたが、目星をつけていたクリの木にはゼフは皆無。おっとっと。
ちょっぴり開翅してくれたナミヒカゲ(左)や、なかなか近くには近寄らせてくれなかった
メスグロヒョウモン(右)なんかを見て〆とし、一路我が地元へと車を走らせたのでした。
<2>たつの市周辺 |
さて、お次に来訪したのは自宅から車で数分のポイント。さっそく彼の一番の狙いである
グンバイトンボ(左)が出現し、感動していただけました。近くにはハグロトンボ(右)も
けっこういましたが、そっか未熟な頃はヤブに集まるという点では似てるんですね。
嬉しいことに、交尾個体も見つかりました。なにげにワタシも交尾中ははじめてなので、
ゲシゲシと撮影。木影で暗い+風で揺れるのでブレブレ写真の量産になりましたが…
川沿いには、なんとモリアオガエルの卵塊(左)がありました。こんな場所にもあるのね。
羽化直後のマイマイガ(右)も見つけましたが、撮れたのは裏側からだけ。
そのあたりには、セスジイトトンボも飛んでいました。ということで、
♂(左)、♀(右)ともバッチリ撮影。何気にこのグループは色鮮やかで大好きなんですよ。
ヨウシュチョウセンゴボウ(左)がなぜか水辺に咲いていたりもしました。
#「ヨウシュチョウセンアサガオ」です。なんか名前がごっちゃになっとるゾ…
そして、ここでもアカシジミ(右)に会えたりしましたが、愛想なくすぐ飛ばれちゃいました。
けっこうビックリしたのは、大群落をつくっていたこちらの植物。
オニルリソウに似てますが、こんな場所にあるんだっけ?外来種?現在調査中です。
ヒトツバハギ(左)も大満開に咲いていました。そして、面白かったのは、悠然と泳いで
近づいてきたアオダイショウ(右)。そっか、暑い日だったからね、泳ぎたくもなるよね。