タヌキの大群旅@〜四国トンボ巡り〜07.6/16

思えばきっかけは突然でした。友人のメールの「近日中にどこか、ミナミヤンマかヒメヒカゲでも
狙いに行こうと思ってるんだ」との一言に、ミナミヤンマなんて羨ましいなぁ〜と思いつつ、
「四国行くなら現地で合流しちゃうか。そしたら翌日地元でヒメヒカゲ案内しまっせ」などと
軽薄な返事を思わず返したんです。すると前々から我が地元の某トンボを見たがって
いた友人は即座に反応。そして、この時期の高知ならあれが見れるんじゃないか、いや
あそこまで足が伸ばせるかも、地元ならあんなものもみれるし、これも狙えるぞ、と、まぁ
スンばらしい皮算用合戦がはじまったのでした。友人曰く「タヌキが何匹いても足りないなぁ」。
というわけで、どうしようもない期待を胸に膨らませまくり、何十匹ものタヌキを背負って、
一路四国へと向かうことになったのでした。ちなみに友人は金曜夜の飛行機で到着し、
一泊してるところを、夜中に到着した私が、早朝5時に彼を叩き起こして幕明けとしたのですが、
彼曰く「こんな強行陣になるとは想像もしなかった」という無謀極まりないスケジュールの旅は、
折からの天気予報士の悲壮な宣告も見事打ち破り、本当に濃密な内容となったのでした。
久しぶりの3ページ編でお届けする初日、さぁてタヌキはどれくらい捕れたンでしょうか?

<1>足摺岬周辺

  
さて、まだ朝日も充分に昇りきらないうちに到着したのは足摺岬。そこここに
アオノクマタケラン(左)咲き誇る林の中を歩き始めると、モロコシソウ(右)が咲いていたりしました。

  
オオハンゲ(左)もたくさんあったのですが、なんせ暗くて撮影は難航…
おもしろかったのは、たくさんいたサワガニ(右)。このあたりの個体はえらく白いのね〜

  
うろうろすると、アメイロカミキリ?(左)がいたり、なんか特徴的な
きれいな殻模様のマイマイ類(右)がいたり、さっそく発見が続きます。

  
そして、狙いの沢へ到着。目的は、もちろんミナミヤンマ!
でも、意気込んで歩き始めてすぐ、友人が見つけたのはなんとシコクトゲオトンボ(左)!
ここで見つかるとは思わなかったので仰天しました。よく見ると、しっぽの曲がった
ちょっと羽化不全風の個体(右)もいて、暗い中四苦八苦しながら撮影。

  
撮影してると、なんか濡れ細った風のホシベニカミキリ(右)も出現。沢沿いの
シダの葉上には、なぜかキマワリ(右)が鎮座していたりもします。
突然、近距離をサンコウチョウが飛んだりもしましたが、撮影チャンスはありませんでした…

  
そして、沢沿いをさかのぼると、驚くほど次々とシコクトゲオトンボが出現。
♂(左)、♀(右)ともしっかり撮影することが出来て大感激☆

  
ところが、本当に次々と現れるんです。こんな個体数が多いなんて…
10分もたつと友人と「あ、またシコクトゲオだよ」なんて、なかばジャマ者風の扱いにまで
ランクダウンするくらいで、あっという間の価格大暴落ってな感じでした。

  
さて、沢沿いをうろうろすると、なんかかわいらしいキノコがたくさんあります。
友人に名前を教えてもらったはずだけど、何一つ覚えていない鳥頭なワタシ。

  
なんか大型のキノコ(左)もありました。友人曰く毒はないけど上手くもないとのこと。
近くの崖にはホソバコケシノブ(右)が一面についていてビックリしました。
このあたりで、足元の高さ10cm程度ものすごい低い場所から、大型のトンボが飛び立つという
場面に二度遭遇。おそらくミナミヤンマなんだろう、という推測はするものの、いくら探せど
それらしい姿はなく、諦めて別の沢を探しに行くことにしたのでした。

  
引き返す道中でも、シコクトゲオトンボは多数。ちょっとはれてきたこともあって、
わりと明るい場所で、♂(左)、♀(右)とも撮影できて、しっかりと満足♪

  
沢沿いのモロコシソウ(左)を撮影していると、友人が見つけてくれたのは、
開花中のオモト(右)。相変わらずウソ臭い構造の花ですな〜。

  
なんか殻が面白い質感のマイマイ類(左)なんぞ見てると、目の前にサワガニ(右)が
ぶらさがっていて仰天したりしました。このあたりのサワガニは木に登るのね。

  
大群落で、これでもかとばかり咲き誇っているアオノクマタケラン(左)を見ながらうろつくと、
ビロウ群落のところに到着。よく見ると花の名残(右)があったりしました。

  
近くには、なんかおしゃれなヒゲナガガ類?(左)を発見してドアップ撮影に挑戦。
そして、沢沿いでふと脇をみると、なんと羽化中のトンボ(右)を発見!
これはミナミヤンマだぁ!と叫びましたが、よくよく見るとオニヤンマなのでした。
人騒がせだなぁ。でも、こんな場所にもやっぱりオニヤンマもいるんだね。

  
なんだかかわいらしいキセルガイ類(左)を見たり、葉の上でぼんやり佇んでいる
キュウシュウチビトラカミキリ(右)を観察したりしますが、木蔭+風があるので撮影は超難航…

  
友人が枯れ木をゆすると、サツマゴキブリ(左)がどさっと出現。相変わらずキレイだな☆
毎回連れて帰って飼おうと思うんですが、家族の反対が目に見えるので断念してます(笑)
林を抜けたあたりにはフキバッタ類幼虫(右)もいました。セトウチフキバッタかな?


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