雨オトコ君臨A〜予想外の霧雨〜07.5/20

この日は、ウスイロヒョウモンモドキの保全活動第二日。天気予報によれば大陸からの高気圧が
流れ込み、全国的にお天気は回復して行楽日和とのこと。それでは、ワタシの雨オトコとしての
悪評も晴らせるに違いない、そう思っていたのですが、早朝目が覚めたワタシは仰天しました。
一面の分厚い雲。山頂を見ると昨日以上に濃厚な霧がとりまいており、よくみると細やかな
霧雨が限りなく降り続いています。ちょっと、天気予報の責任者、出て来い。
昨日Yさんに言われた「鬼門ですね」というセリフが早朝から頭の中をガンガンと跳ね回り、
マジでワタシが帰ったら天気が回復すんじゃねぇかとも考えましたが、ちょっとやそっとで
回復しそうもない空模様の中、ここで雲海を置き土産に仕事もせずに帰るわけにもいかず、
相当にうしろめたい気分に満たされつつお手伝いをした一日でした。でも、最後にはなんとか
晴れ間も戻ってきたので、一安心。ようやっと、オンブオバケの効力も、少ぅしだけ収まったかな?

<1>ハチ高原周辺

  
朝、目覚めたワタシは我が目を疑いました。すっごい霧。山という山がすべて真っ白で、
形もまるでわからないくらい。慌てて外に出てみると、細かい霧雨がかなりきつく降ってます。
嗚呼、こりゃ、ほかの人が目覚めたらなんていわれるんだろう(>_<)
そんなこと思い悩みつつウロウロすると、オキナグサ(右)も霧雨にぬれていました。

  
うろつくと、林床にルイヨウショウマ(左)を数株発見。ユキザサ(右)も
咲いてて、ちょっと嬉しくなりますが、そんなこと思っている場合じゃありません。

  
完全に濡れてしまっていますが、クルマムグラ(左)もありました。
ユズリハ(右)も地味な花を満開につけています。どこに花があるんだかわかります?

  
天然記念物のヤマドリゼンマイ(左)も伸び始めていました。
フウロケマン(右)もありましたが、もう霧雨でグチャグチャ状態。

そうこうしているうちに、皆さんが起きて朝食の時間。外を見てため息をつく方多数。
「ここまでとは思いませんでした」との、お褒めの言葉もかなり頂きました(^^;)
打ち合わせ等で時間をつぶした後も霧はあがらず、大変後ろめたい状況のまま、
とりあえず山頂に移動して作業開始。濃密な霧の中、作業は難航いたしました…

  
作業がほとんど終わった頃になって、ようやく霧が晴れ始めました。遅いっちゅうねん。
道端には、ヤナギ系の花(右)もありましたが、これはなんて種類だろう?

  
スズタケでしょうか、小さなタケノコ(左)がたくさんあって、家人の土産にと収穫
していた人もいらっしゃいました。道端を見ると、昨日に引き続き、アケノボスミレ(右)が
たくさんあって嬉しくなります。う〜ん、まだ晴れてこないので、色がでないなぁ…

  
よくよくみると、ニオイタチツボスミレ(左)やら、フモトスミレ(右)やら、
スミレ類は結構いろんな種類がありました。じっくり探すと、面白いなぁ。

  
さて、ようやく日が差してきたので、幼虫調査。しかし、オミナエシには幼虫の食跡(左)は
あれども、幼虫自体は探せども全然見つかりませんでした。どこに隠れてんだい?
あきらめて場所を移動すると、木影にクルマバソウ(右)の大群落を発見。こりゃ見事☆

  
付近のミズナラ(左)はたくさんの花をぶら下げていました。思わずゼフ幼虫探しをしましたが、
結果は空振り。そして、ホソバシロスミレ(右)も1株だけみつけることができました。

  
面白かったのは、道端にたくさんあったこのタンポポ類。当日教えていただいたところよると、
但馬にはカンサイタンポポがなく、すべて稀産種とされていたヤマザトタンポポなんだとか。
てことは、君もなのかな。確かに普通のに比べると、苞の部分がやたら膨らんでますが…

  
無事にすべての作業も終了し、ちょっとだけ汚名も挽回できつつ、解散と相成りました。
集合地点には、たくさんのオキナグサ(左)があるので、ついでに花の正面アップ(右)も激写。

    
アカハネムシ類(左)もいました。緑の葉上の赤のコントラストがきれいですなぁ。
帰路には、名物の棚田(右)が水を張られて、広がり始めた青空を映しこんでいました。

  
その後、近くの休耕田で、今年も大満開のオカオグルマ(左)を見てから、この時期必ず
訪れる草地に向かうと、満開のレンゲツツジ(右)が出迎えてくれました。

  
この場所での狙いは、カシワ林のゼフ幼虫。でも当たったことないんだよなぁ…
ということで、今年も色鮮やかな毛虫(左)がみつかっただけ。むむむ。
がっくりしていると、近くにツバメシジミ(右)が登場。真っ黒な♀でしたけどネ。

  
クルクルと縮れた枯れ葉の中に、ちいさなゴマフカミキリ(左)を発見。
草地には、アオウスチャコガネ?(右)もいたので、ドアップ撮影に挑戦してみました。

  
草地の中を探すと、ちょっとホコバスミレっぽい株(左)があったり、スミレのくせに
葉がだらんと寝ている株(右)があったり、なんか勉強し始めたばかりの頭にはどうにも
混乱をきたすものが多数。でも、どっちもいわゆるマスミレかな?
やっぱ奥が深くて、ワタクシにはいささか手ごわすぎますなぁ。


次へ⇒

topへ⇒