春・妖精舞う〜オチのついた一日〜07.4/8

ここの日は、久しぶりに鳥観ではなく、虫方面に特攻してみました。この時期の虫というと、
もう相場は決まっているというもの。そう、早春の女神に会いたくなったんですヨ。
恥ずかしながら関西でのポイントには不案内なんですが、地図を睨んで目指した地点には
予想外の大収穫が舞っておりました。怪しげな天候も持ち直し、春日をとおりこして暑い
くらいの本当にいい天気。後で聞くと、なんか今年初の真夏日だったらしいですけど(^^;
久々にのんびりゆったり幸せな時間をすごしたりしたのですが、そこでハッピーエンドに
ならないあたりが、私のワタクシたる所以。見事なオチと涙の着いた結末は本編をお楽しみ
いただければと思います。このHP初の、懸賞金付き企画(?)もありますぞ!

<1>加古川河口

  
まず向かったのは、加古川河口。なんか面白そうな渡り鳥でも来てないかなぁと。
しかし、家を出るときは満面の晴れ空だったんですが、途中からものすごい霧になり、
現地に着くと真っ白。うろうろすると、ハクセキレイ(右)がおどけたポーズを
披露してくれましたが、なんせ驚くくらい鳥影が少なくって、ちょっと唖然。

  
遠くに、頭が真っ黒になったユリカモメ(左)の群れがいたのと、カモメの群(右)が
嬉しかったくらいで、それ以外のカモメ類もシギチ類もいなくて、なんかがっくり。

  
コウボウムギがたくさん咲いていたのが、嬉しい発見で、雌花(左)、雄花(右)とも
たくさん見れましたが、それ以外の海浜植物も花はまだ。むむ、目論見が外れたなぁ。

  
なんか妙にカッコつけてるハシブトガラス(左)を眺めてると、足元にボラの死骸(右)が
やたらあることを発見。ミサゴの食べ跡にしちゃ多いなぁとか思っていると…

  
目の前の浅瀬でなにかもがいている物体を発見。あ、ボラだ。
見ているとなんか三半規管でもおかしくなったのか、ひたすら左旋回に泳ぎながら
やがて浅瀬に乗り上げ、身をよじって脱出する繰り返し。寄生虫でもとりついたのかな?
どうやらこれが骸の山の原因みたいですが、なんかかわいそうですなぁ。

<2>加古川市周辺

  
海岸べりを離れると急に晴れてきました。これなら面白い出会いがありそう、ということで
前日に地図を見てあてずっぽで選んでいた某山の方へ。なんせ高い山に行けば、頂上で
蝶が占有してるだろうという短絡的な思考でしたが、つくとすぐに大満開のナツグミ(左)を
発見。近くには越冬明けのテングチョウ(右)がいて、嬉しくなります。

  
岩場には、ちょっと希算種のイワイタチシダ(左)を何株か発見。ここにもあるのね。
陽だまりには、ニホントカゲのこども(右)がひなたぼっこしていました。

  
コバノミツバツツジ(左)はもうすっかり満開状態。ヤマツツジ(右)もつぼみが大きく
ふくらみ、日差しの中、今にも咲きそうな雰囲気をかもしていました。

  
さて、林床に眼を向けると、ナガバタチツボスミレ(左)が一面に咲き誇っています。
ちょっと色の濃いニオイタチツボスミレ(右)もそこここにあっていい雰囲気。

  
黒っぽい葉っぱ+白い花の正体のよくわからないスミレもたくさんありました。
多分、シハイスミレの白花なんだと思いますが、詳しい方教えて下さい。
#右は極薄いピンクのシハイスミレ、左はシハイスミレ×フモトスミレの雑種
#であるフモトシハイの可能性があるとのご指摘を頂きました。

  
やたらと花の小さなシハイスミレ(左)もありました。マキノスミレとの中間型かな?
ナガバノモミジイチコ(右)も陽だまりの中、白い清楚な花をいくつも輝かせていました。

  
道端には新鮮そうなミヤマセセリ(左)を何匹も発見。ほとんどの個体がニギヤカしく飛び交って
なかなか撮影できませんでしたが、ようやく静かな個体を見つけてなんとか撮影成功☆
近くにはキチョウ(右)なんかも飛び交っていました。

  
そうこうするうちに山頂に到着。力一杯テリを張っているヒオドシチョウ(左)を見たり、
ちょろちょろと飛び交うベニシジミ(右)を追いかけたりしていると、
視界の端になにか鮮やかな縞模様が横切りました。こ、これは!

  
おっしゃ〜! 予想通り出現してくれた、春の妖精ギフチョウです。
良く見ると、数匹が飛び交っていてくれたのでしばしパニック状態に☆

  
走り回りながら周りを見ると、真っ赤な葉が美しいヤマザクラ(左)を発見。
手近なソメイヨシノでは、ルリタテハ(右)が吸蜜していました。

  
わりと警戒心も強いので、四苦八苦しつつ、なんとかアップの写真もGET。
大胆だけど、清楚な色合い。毛深いけど、なんかかわいらしい顔つき。
なんか絶妙のバランスですよね。神様ってセンスがいいなぁといつも思います。


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