秋高く但馬の高原にて〜女郎花植栽参加〜06.10/9

<1>ハチ高原周辺 続き 

  
さてさて、この日の目的のひとつは、ウスイロヒョウモンモドキの食草である、
オミナエシの植栽。地元の方々が育てていただいた立派な株(左)を見てると嬉しくなります。
それでは、地元の方々に越冬幼虫を見ていただこう、ということでプロ数名に混じり
頑張って幼虫探しをしましたが、すでに草刈後の枯葉だらけの状態では到底ムチャ。
今年も謎の卵塊(右)を見つけただけで、空振りにおわりました。トホホ。

  
まわりには、ヒカゲノカズラ(左)がやたら多数。草むらの中には、交尾中の
セグロイナゴ(右)も顔を覗かせましたが、うまく撮影させてはくれませんでした。

  
道端には、オオバアザミ?(左)や、ホクチアザミの咲き残り(右)なんかの、
かわいい花もたくさんあります。一度アザミ系もみっちり勉強してみたいなぁ。

  
この日もりっぱなリンドウ(左)がそこここに咲いていました。そして、湿地っぽい場所では
葉が赤くてちょっと細い株(右)も発見。もしかしてホソバリンドウとの中間型?

  
センブリ(左)は驚くくらいの大株がたくさんあります。都市近郊では絶滅寸前なのに…
ナギナタコウジュ(右)もみごとな群落をいくつか見ることができました。

  
湿地には、アカバナ(左)が1株だけまだ咲いていましたが、他の株はすべて
ユニークな綿毛(右)の姿になってしまっていました。

  
このあたりでも、ウメバチソウの大群落(左)がいくつもありました。
そんな中でみつけた、咲きかけの花(右)が可愛かったのでおもわず激写☆

  
オオウラギンスジヒョウモン(左)や、ミドリヒョウモン、ヒオドシチョウなども
姿を現しましたが、なかなかシャッターチャンスは訪れないまま。草地では、
ササユリの実(右)をいくつも見つけることができました。

  
そんな草地をじっくりみると、イナゴモドキ(左)やら、カンタン(右)やら
かわいいあたりが次々見つかります。やっぱり秋は鳴く虫ですな♪

さて、今回の主題であるところのオミナエシの植栽ですが、ものすごい株数なので、
最初は終わるのかしらと思ったりしましたが、人海戦術の元、意外にも
30分ほどで全部終了。でも、頑張りすぎて写真を撮り忘れてたことが後で発覚(笑

  
イベントが無事に終了した後、何名かでかつてウスイロが生息していたという草地を
訪ねてみました。しかし、到着してみると、荒れ放題の草地にゲンナリ。
薄暗い林床に、マツカゼソウ(左)やアケボノソウ(右)があったのがわずかな成果かな。

  
最後に一人で、別の草地を来訪。うろうろするとベニシジミ(左)も低温型になっていて、
秋の深まりを実感。帰化植物のホソバウンラン(右)もまだ咲いていました。

  
ちょいと色の濃いツリガネニンジン(左)も発見。そして、この季節ならではですね、
ツルグミ(右)の花が大満開に咲き誇り、甘い匂いを撒いていました。

  
そのあたりで、ヒタキ類の混群(左)が飛び交っているのを発見。かなり逆光気味で
つらかったのですが、まずはかわいいノビタキ(右)から。

  
そして、エゾビタキ(左)に続いて、サメビタキらしいやつ(右)も発見。
 大いに盛り上がり、デジスコを取りに行こうと走り出したのですが、その途端に
 オフロード自転車の練習の方が出現。熊よけのつもりでしょうか、でっかいベルを
 ぶらさげた彼が「ジャランジャランジャラン」と大音響を響かせて通った後、
当然 のようにヒタキ達は姿を消してしまっていたのでした。なにすんだよぉ(ToT)

  
ここに来た理由のひとつは、秋型のツマグロキチョウが撮影したかったから。でも、
カワラケツメイ(左)は立派な実をつけているのですが、肝心要のツマグロキチョウは
全く姿を現さず、残念。草地をうろつくと、長い産卵管のみごとなオナガササキリ♀(右)
を発見。マツムシの声も一面に響いていたので、しばらく粘りましたが、
やっぱりこの日も姿を見つけることはできずにギブアップしたのでした。トホホ。

というわけで、なかなか面白い1日となりました。
なにより、ウスイロヒョウモンモドキの名前と貴重さが、地元の方々にもかなり浸透している
ということが大きな実感として伝わり、大変嬉しくなりました。本当に心強い限りですね。
この日、オミナエシを植えた場所はちょうど条件のよい場所で、既存産地のすぐ近くでも
ありますので、来年にはきっとかわいい幼虫が見れるんじゃないかな、と期待しちゃいます。
そして、やっぱり但馬は面白いですね。来年はもっと密度濃く挑戦しなきゃいけませんな☆
#くどいようですが同地のウスイロヒョウモンモドキは公園法の改正により
#H18年7月から採集禁止になっています。何卒ご協力をお願い致します。


次へ⇒

topへ⇒