おぼんthe山紀行@〜弥陀ヶ原から室堂平〜06.8/12

<1>弥陀ヶ原〜天狗平 続き 

  
沢沿いの登り道がおわると、そこら中にチングルマ(左)の咲く、素敵な場所に到達。
湿地の中には、一面敷きつめたようなモウセンゴケの葉(右)もありました。

と、ここで、空がにわかに掻き曇り、笑ってしまうようなものすごい雨。
同時に、そこら中で雷鳴とどろき、すぐ上空を閃光が飛び交います。
しかし、ここはチングルマ咲き乱れる平地。もちろん隠れる場所なぞ皆無。
「ここらで一番高いのは俺だからまずダメだ。あとはよろしく頼む」
なんて思わず兄弟にメールしちゃうくらい、しばらく本気で焦りまくりました。

  
しばらくすると雷雨がおさまり、小雨になったので、少し安心して散策を再会すると、
ズダヤクシュ(左)や、オオヒョウタンボク(右)などにさっそく会えます。

  
イワショウブ(左)はわりと少なくて、この一群くらい。天気のせいで蝶が全く
寄ってなかったのが本当に残念。ベニヒカゲがよく集まる花なんですけどねぇ。
近くでは、淡いピンク色の、いわゆるタテヤマチングルマ(右)も見つかりました。

  
チングルマのまわりには、コイワカガミ(左)が賑やかに咲き乱れ、そこここに
 ヨツバシオガマ(右)も群落もあって、ちっとも歩が進まりません。

  
アオノツガザクラ(左)や、ツガザクラ、クロマメノキ?(右)など、
面白い格好の低木も次々登場します。

  
黄色が鮮やかなヤマガラシ(左)もポツポツ咲いていましたし、クネクネした雰囲気が
独特なミヤマハタザオ(右)なんかも登場。

  
クロクモソウ(左)の咲き乱れる渓流沿いの岩場では、一株だけでしたが
キバナノコマノツメ(右)も現れました。やっぱ黄色いスミレはドキッとしますよねぇ。

  
沢沿いには、一花だけしか咲いていませんでしたが、オオバタケシマラン(左)が
まだ残っていましたし、ミツバノバイカオウレン(右)の群落もありました。

   
さらに登っていき、室堂付近にいくと、そこここに雪が残っていて、高山帯まで来たんなぁと
実感します。その辺りでは、岩場にミヤマダイモンジソウ(左)があったり、ウサギギク(右)が
やたらとたくさんあったりと面白い発見が続きました。

<2> 室堂平周辺

  
そうこうするうちに、室堂に着き、さらにいつの間にやら地獄谷方面に到着。
硫黄で黄色くなった岩から立ち上る湯気、不思議な色の流れ越しの立山連峰。うん、見事。

  
うろうろすると、道中には少なかったイワツメクサ(左)がたくさんみつかります。
近くには、かわいいエゾシオガマ(右)なんかも発見。

  
ハクサンイチゲ(左)は数箇所でしたが、見事に咲き誇っていました。そして、個人的に
一番嬉しかったのは地味な高山植物、ミヤマタンポポ(右)との出会い。

  
色鮮やかな主張をする、シナノキンバイ(左)も見れましたし、かわいいタカネナナカマド(右)
などなど、本当に高山植物は山盛りで素敵な場所。しかし、さすがはバス直付けの観光地、
カップルやら子供連れやらがニギヤカでちょいとばっかり閉口。むむむぅ。
そして、この頃からキレイに晴れ上がったのですが、先ほどまでの天候のせいなのか、
蝶なんか全然いないんです。時々ヒョウモン系の蝶が高速で横切っていくばかり。

  
そんなことはないはずだ、としつこく探し回ると、予想外にライチョウに遭遇。
母親(左)と、子供が3羽(右)でしたが、かなり距離があって、撮影的にはイマイチでした。

  
この日お世話になるのは、”ロッジ立山連峰”。とりあえず荷物を置いて、さらにうろつくと、
嬉しいことに、咲き残りのハクサンシャクナゲ(右)なんかを発見。日も暮れなずむ頃、
まで粘りましたが、蝶は全く出現せず、スゴスゴと宿に戻ったのでした。

というわけで、本来の目的である高山蝶はどこへやら。予想外の悪天に
一時は身の危険を感じつつも、高山植物はおなか一杯楽しめた一日でした。
しかし室堂は、サンダルのおねぇちゃんもたくさん歩いてたり、どうにもこうにも騒がしくて、
ちょっとゲンナリ。また、どうも、昆虫狙いであれば弥陀ヶ原あたりで粘った方が正解だったようで、
大変悔しい限り。まぁ、初めての場所ならそういうこともあるでしょうや。タハハハ。


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