3連休の最終日は、初日に来訪し損ねた鶴見川の源流を訪ねることにしました。
2年前に実家に越してくるまで、6年近く、フィールドとして歩き回った場所です。実は、それ以降、
なぜだか気恥ずかしくてこの辺りを歩き回ることがなかったんですが、ずっとお世話になっていた
都立公園の事務所にもご挨拶せねば、ということで重い腰を上げてみることにしました。
<1>鶴見川源流 歴環地区〜小山田緑地〜源流の泉 |
まず来訪したのは、「図師小野路歴史環境保全地域」。とても良好な谷戸環境が残っている
場所です。歩くとすぐ、真っ赤に紅葉したメギ(右)を発見。昔フィールドにしていた頃には
全然気付いていなかったんですが、こんなところにきちんとあったんですねぇ。
もっとビックリしたのは、水路脇で見つけたウラジロ(左)。この辺りではかなり稀産種で、
かつて結構探したけど空振りだったんですが、ビックリは身近にあるもの、でしょうか。
近くにはアカフユノハナワラビ(右)も見つけることが出来ました。
この手は当然場所はマル秘なのですが、サイハイラン(左)や、エビネ(右)なども
やっぱり見つけることが出来ました。健在を確認できてちょっと安心。
ジャノヒゲ(左)や、ヤブムラサキ(右)などの、地味ながら、はっとするほど
美しい実をみつけるのも、冬ならではの楽しみかもしれません。
ミヤマガマズミでしょうか。真っ赤な実を満開につけた樹(左)もありました。
近くの神社では、アキノギンリョウソウの実(右)が、やっぱり健在でした。
その後、隣接する都立小山田緑地に来訪。ここでは5年間警備員を勤め、本当にいろいろな
ビックリと感動を体験し、自然を見る力を養うことのできた、私にとって一種の聖地です。
歩き始めると、池の脇にタコノアシのものすごい大群落(右)を発見。このタコノアシ、隣接する
湿地が改修される時、採って来たタネを私が蒔いたものなんです。なんとも感激。
さらに歩くと、雑木林にトラツグミ(左)を発見。相変わらず野鳥の姿は豊かでした。
近くにはコウヤワラビの素敵な枯れ穂(右)も発見。味わい深い形ですよね。
"みはらし広場"では、当地名物のナンバンギセルの実(左)も見つけれました。
広場では、なんだか戦隊モノらしき番組の撮影も行われていてビックリ。
管理所に挨拶をして、さらに緑地の中を歩くと、なにげに関西ではみることのできない
ヤマユリの実(左)や、超満開のトキリマメの実(右)などを見ることが出来ました。
この地方特産のタマノカンアオイ(左)もたくさんありましたが、落葉が深いので、あまり良い
写真はとれずに残念。アサザ池まで歩くと、真っ赤に熟したウメモドキの実(右)にも会えました。
近くの池では、最近誰かが放り込んだという"アマゾンフロッグピッド "(左)がまだありました。
ちなみに私、これをトチカガミの幼植物と断言してハジをかいたばかりです(笑)。
その近くでは、熟したカキを一心不乱につつくメジロ(右)にも会えました。
その後、本当にひさしぶりの"鶴見川源流泉のひろば"に来訪。
コンコンと湧き出す湧水を見ながら、懐かしい風景に静かに感動しました。
最後に、最近ちょっと整備されたという最源流部の森を歩いてみました。
凍りつきそうな湿地に、ヨゴレネコノメの葉(右)を見つけ、こちらも健在を喜びました。
面白かったのは、薄紫色が本当に鮮やかな、キササゲの実(左)。
近くの休耕田には、なんとここにもタコノアシの大群落(右)を見つけてしまいました。
というわけで、わりと短時間の来訪でしたが、やっぱりたくさんのビックリと感激がありました。
昔懐かしきフィールドの、ちょっとした変貌と、圧倒的に変わらな自然を再び見ると、
この場所でいろいろな経験を積めた自分を、本当に幸せだったな、と感じます。
また、季節を変えていつまでも、何度でも再訪したいと思うと共に、この自然が
いつまでも健全でい続けてくれるようにと強く感じた一日でした。