黒部渓谷への旅 〜2日目:ドシャ降り編〜05.08/15

 A 仙人峠〜阿曽原小屋 <帰路編> 

  
ドシャ降りの雨&突然の霧に心砕かれ、ギブアップしてからしばらくは
雪渓の周りの花をじっくりと撮影してまわりました。まずは、濡れぼそったウラジロタデ(右)

  
カライトソウ(左)もいくつもありましたし、名前のよくわからないアザミ系の花(右)も
咲いていました。他にも、ゼンテイカ、タテヤマウツボグサ等々の小さな花畑。

  
ゆっくりじっくり観察しながら道を戻り始めると、不思議な雰囲気のサンカヨウの実(左)や、
タテヤマアザミ(右)等々、やはり見落としていたものが多数みつかります。

  
小さな株でしたが、バイケイソウ(左)も花をつけ始めていましたし、ソバナ(右)は
いたるところで満開になっていました。

  
再度雪渓をわたろうとすると、近くにオオバミゾホオズキ(左)を発見。
雪渓の上にはマルバマンサクの花(右)が落ちていてビックリしました。低地では3月初旬の花
なのですが、まだ咲いているのか、それとも雪の中に冷蔵保存されていたものでしょうか。

  
色鮮やかなタカネアオヤギソウ(左)もみつけることが出来ましたし、
繊細さと勇猛さを兼ね備えたヤグルマソウの花(右)も数箇所で見ることが出来ました。

  
ヤブデマリ?(左)の赤い実も何箇所かで見れました。しかし、いつまでもやまないドシャ降りに、
見下ろす谷の沢の流れもかなり勢いが強まっています。

  
各所でみることができたウドの花(左)と、崖のところでみつけた、
タカネアオヤギソウとタカネシュロソウの中間のような色合いの個体(右)。
この辺りでついにデジカメにも異変が。なんとレンズの内側が曇り始めたんです。
まぁ周辺は湿度200%、カメラ自体も相当濡れちゃいましたし……

  
デジカメがぶっ壊れないかとドキドキしながら歩くと、この日3種類目のチョウ、
ヒメキマダラヒカゲ(左)を発見。近くにはイワギボウシの大株(右)もありました。

  
林の中では、ユラユラと不思議な雰囲気のキノコを2種類見つけました。
多分、ベニナギナタタケ(左)とキソウメンタケ(右)だと思うんですが、自信ナシ。

  
そこここに咲いているヤマアジサイ(左)や、ミヤマトウキ?(右)などを撮影しているうちに、
阿曽原小屋への急な下りに差し掛かります。すでに道は小川状態。

  
ミヤマハタザオ?(左)を観察した辺りで、阿曽原小屋に最着陸。
ビックリ顔の友人と、呆れ顔の御主人に出迎えられました。
2泊目の宿代を払おうとすると、「こいつの友人なら身内みたいなもんだ」と、ズブ濡れ男に同情の
視線を注ぎつつ、半額近くまでマけて頂いた太っ腹のご主人。本当にありがとうございました。
一休みしてると、ようやく雨が上がりやがって、雄大な景色が嬉しいやら腹ただしいやら(笑

  
まぁ、早く戻ってきた御褒美としては、まだ日のあるうちに温泉に浸かれるという
嬉しさがあります。ここの温泉は露天風呂で、小屋からは5分ほど林の中を下った場所にあって
1時間交代で、男性の時間と女性の時間が切り替わるシステム。
小さな山の湯につかって、他の客の山談義を聞くと言うのは
なんとものんびりした満たされた時間です。

その後、晩飯を食べ、ズブ濡れのあらゆる荷物を乾かしつつ、荷物を再整理して、
ズボンの着替えをもってこなかったことを呪っているうちに、雨の中を歩いた疲れでしょうか、
この日は友人と杯を交わすこともなく、沈むように寝てしまいました。


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