大いなる徒労〜日帰り宮崎旅〜12.8/4

ここ日は、前々から企画していた大遠征企画。
ここのところ毎年恒例化しつつある、真夏の「いないはずのもの探し」です。
そもそも当たる確率コンマ以下ですから行くだけムダですが
ちょいとストレスが溜まったときってこういう遠出がしたくなんのよね〜
ということではるばる700km強の旅に出たわけですが
以下に記すような、ギャグ漫画以下のすんばらしい展開に
もう唖然呆然。涙も出ねぇ、っていうか笑うしかねぇ。
大発見するどころか、スタート地点にもさっぱり立てる状態でなく、
挙句の果てに、日帰りするハメになるという素晴らしき展開だったのでした。

<1>宮崎県某所

  
まず最初に、この日を象徴する、ケータイのyahoo天気予報を写した写真から。
この日は、なんせこれが全てでした。
前もって『全国的に晴れマーク』だったもので、安心し、なおかつ
日差し対策だけ万全にして向かったわけですが、
現地に近づくにしたがって雲がえらく分厚くなってくる……
不安になった私は、全国版(左)を見た後で、九州を拡大(右)してから
力一杯のけぞりました。なんで宮崎だけ雨マークやねん!
いや、確認を怠ったのが悪いんですが、こんなこと有るなんて想像します(ToT)!?

  
というわけで、最初の目的地である某山はこんな濃霧の中(左)。
そして横殴りで雨交じりの強烈な風。いやマジどないせいっちゅうねん。
それでもやけくそで歩いてみるとあちこちに満開のノリウツギ(左)があるので
とりあえずそこらを見ながら登ってみることに。だって悔しいし。

  
しばrかう登ると、この山の名物、ミヤマキリシマの群落(左)があちこちに
目立つようになり、よくよく見るとその中には花の残った株(右)も見つかります。

  
さらに登っていくと、パラパラとですが、花の残ったミヤマキリシマが目に付くようになり、
これはこれで楽しいかな、などと開き直りつつ考えたりしたのですが、
登り始めてまだ10分程度の地点で、急斜面のガレ場を登ろうとしたところが、
上からの強烈な吹き降ろしの風で、冗談抜きで歩けど歩けど前にさっぱり進まない(笑
途方にくれつつ地元の玄人さんとお話していると
「あ〜ダメダメ。ここ登っても次の尾根路がこの風じゃゼッタイに歩けないよ」
…ということで、いきなり本日のチャレンジ終了というすばらしい事態に(ToT)。

  
涙濡れつつ、車のあるほうに戻ってくると、途中でアサギマダラ(左)も登場しましたが、
強烈な風に揺られまくっていて、でブレブレの写真だけしか撮れなくてこんな程度。
でも、なんと車のすぐ近くまで戻った時、すぐそばからふわりとルリシジミ類(右)が
飛んだじゃないですか!これは神様が最後に奇跡をくれたのか!
と盛り上がりましたが、遠めで1枚撮るとこれはサツマシジミ。しかもすぐ消えるし。

その後も悔し紛れにしばらく駐車場で待機するも、天候が回復する雰囲気は皆無。
まぁそもそも山に登れたところで、狙いは吹き上げの蝶なわけで(笑
ということで、諦めて翌日狙う予定のポイントまで大移動することに…

  
しかし、そちらの山の方も、山麓の時点で濃霧で呆れてしまったのですが、
さらに登っていくほどに雨が強くなり、山頂は前が見えないくらいの強烈な豪雨(ToT)
悔し紛れに傘差して歩いてみると、オトギリソウ(左)やら、タニソバ(右)やら発見。

  
テリハアカショウマでいいのかな?面白げな花(左)もありましたし、
早くもコウヤボウキ(右)が咲いていたりという発見もありましたが、
当然ながらしばらく粘れどもなにひとつ蝶影なんぞ見つからず。ま、そうやわな。

  
しょうがないので山麓をウロウロしてみることにすると、ボロッボロの
チャマダラエダシャク(左)が登場。どないしたん。
あとはうろうろすれど、かわいらしいサワガニ(左)が登場したくらい。

  
あとパラパラと咲いていてくれて嬉しくなったのはモミジコウモリ。
当然ながら薄暗い林縁に咲いているので、四苦八苦しながらの撮影になりましたが。

  
ご立派なウバユリ(左)も数花だけ咲き残っていました。
気になったのは道端にあったおもしろげな葉(右)。モミジバカラスウリとか?

  
小雨な時間帯には、パラパラとヘリグロツユムシ(左)もご登場。
ミヤマカワトンボ(右)も飛びまくっていましたが、これがなかなか撮れないくらいの雨風で…

  
さらに探索範囲を広げると、早くもアキノタムラソウ(左)が咲き始めていましたし、
当然お名前は分からないながら、おもしろげなアザミ類(右)も発見。

  
こちらはチダケサシでいいのかな?かわいらしい花(左)もパラパラありました。
小雨のタイミングでは、クロコノマチョウ(右)に続いて、小柄で色が薄くて、もしや…
と期待するようなルリシジミ類も1度だけ登場しましたが、ノンストップで
フワフワと梢に消えて行ってそれっきり。こんちくしょい。


その後、ふたたびどうにもならんくらいの大雨になったので、早々に諦めて、
予備で考えていた別ポイントへ、大移動してやろうと企みましたが、
これが高速乗ってすぐにわかりやすい事故渋滞にどっぷり捕まって(ToT)
これが1時間くらいまったく微動だにしないくらいの状態で心底ぐったりしたのですが、
途中でパトカー、消防車、救急車と通り抜けていくのを眺めてから
ようやく先頭にたどり着くと、完全に燃え尽きてフレームだけのワゴンが(@_@;)
まぁ、これでここから次のポイントとまで移動したところで到着が
夕刻になることが決定したので少々ひるみつつ、翌日の天気予報を見てみると…
…ちょいと待てや!ここは明日も雨でも納得するけど、
他の目的地も全て明日は雨マークに変身してるやないか(>_<)!!
…というわけで、腹が立ったのでそのまま日帰りすることにしたのですが、
さらにむかつくことに、そのまま高速を30分も走ったら晴れてんですよね。
神様、ワタクシはいったい、どんな罪を犯したというのですか(T"T)

  
さすがに1日で宮崎往復は体力的にキョ〜レツで、所々で仮眠とりつつ移動すると、
途中のSAではツマキエダシャク(左)やら、サザナミスズメ(右)やら
面白げな蛾がわんさかいる場所を発見。こりゃ面白そうじゃわい。

  
えらく黄色味の強いオオミズアオ(左)もいましたし、ちょいとボロでしたが
ご立派なクチバスズメ(右)なんかも登場したりします。

  
こりゃ面白い!と思ったのは、骨組みのクロス点に巣を作っていたツバメの夫婦(左)。
壁に作るイメージしかなかったけど、こんな場所もありなんですねぇ。
などと思いつつ、あたりの外灯(右)を見上げると…おや、これはスゴイ状況じゃん!

  
というわけで、この場所では早くもヤママユガが大量発生していて、ブンブンと
そのあたりを飛び交っているとなかなかすばらしい状態。
えらく褐色味の強い個体(左)から淡い個体(右)まで多数見ることができて、
この何一ついいことのなかった1日のささやかな〆としたのでした。

ということで、なんとも言葉にならない1日でした。
あとで冷静に考えると、沖縄あたりを通り過ぎた台風の余波だったんでしょうが
なんでまた挑戦エリアだけあそこまでピンポイントに
しかも徹底的かつ絶望的な大豪雨じゃなきゃいけないんスか、神様(ToT)
まぁ、そうはいっても今年はいっさいいい噂はなかったみたいだし
どうせ頑張ってもまず間違いなくノーヒットだったんだろうけど、
最後の最後にとんだ小さいルリシジミ類はもしかして…
とか妄想が走ってしまうのも、やむなきところ。
まぁ、今回は来年の挑戦への下見だったということにしておいて、
「前回のあの苦労が今回につながったのだ…」というナレーションを
感涙とともに流せるように、次こそ神様、なんとか頼んまっせ☆


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