台風の中で@〜愛知花探し編〜 11.9/3

この週末は、ご存知の通り超大型の『台風12号』が近畿圏直撃。
さすがのバカも大人しくしてるだろう、っていう声もいくつか聞こえてきましたし、
実際そうするつもりでもあったのですが、なんとも説明しにくい
諸事情にて、自宅にいづらくなったのでやっぱり脱出(笑
「関西直撃なんだから東海はダイジョブだ」
という何の根拠もない思い込みと同時に、ふと久しぶりに
矢場トンのわらじとんかつが喰いたいぞ、という理由だけで突っ走り、
金曜の夜のうちに愛知入りしたのですが、イイカゲンな
予想はわりと当たったようで、雨はほとんど降らずに済んで一安堵。
でも、激薄暗い条件の中、常にキョ〜レツな風が吹き荒れているわけで、
相当しつこく粘ったけど、ろくな成果がない1日となったのでした。
まぁ、あとでニュースとか見てると、あの中で遊べてただけラッキーですかね(笑

<1>葦毛湿原周辺

  
というわけで、やってきたのはお久しぶりの葦毛湿原。
歩き始めると、道端にガンクビソウ(左)があったり、湿地の中にはミズギボウシ(右)が
咲いていたりしますが、強風にあおられまくって撮影はマジで難儀しまくり。

  
少し早いかナァと思っていたシラタマホシクサは、ものの見事に咲いてました。
いやぁ、何度観ても壮観ですよね。花とか興味ない人も一見の価値ありですよ。

  
サワシロギク(左)もイイ感じで咲いていました。そして、もう咲いてるだろうと思ってた
イワショウブ(右)は、まだまだものすごい小さな花芽の状態。ありゃ〜?

  
トウカイコモウセンゴケ(左)もまだパラパラと咲き残っていましたし、少し遠かったですが、
かろうじて花の残ったモウセンゴケ(右)も発見。なんかハンパな状態やナァ。

  
ケシンジュガヤ(左)もあちこちにありましたが、今回もカガシラは見つけれず。なぜ?
ハンゲショウ(右)もありましたが、後で調べるとこれって誰かが植えたんですね。

  
それではということで今回の大本命、ミミカキグサ類をじっくりチェックしますが、やっぱり
すぐに見つかるのはミミカキグサ(左)とホザキミミカキグサ(右)ばかり。

  
ムラサキミミカキグサ(左)は、目が慣れてくると、あちこちに群生が見つかって
逆にビックリ。ここのは特に小型のが多いから、普通の視線じゃ見つからんよナァ。
そうやって地面を凝視してると、ふと見つけたサギソウの咲き残り(右)が
ものすごい巨大な花に見えてちょっと驚いたりとか。すでに2花しか咲き残ってなかったけど。

  
うろうろすると、かなりビックリしたのは、あちこちでもんのすごい元気に
繁茂しているコタヌキモ。超希少種ですが、ここのものは誰かが勝手に持ち込んだ
ものだそうで……それでもこんだけ旺盛に増えるってのがおもろいよなぁ。

  
ミカヅキグサ(左)も群生してました。おやっ?と思ったのは、極小サイズでしたが、
湿地の中で見つけた不思議な植物(右)。これってなんだっけ?

  
ミズギク(左)もすでにすっかり時期遅れで、手近な場所にはこの1株だけでした。
あとは、ヒメシロネ(右)があったくらいで、あまりこれぞという成果はなし…

  
それでも、とシツコク何度もウロウロして、ほとんど人もいませんから、
最後には木道に寝そべってゆ〜〜っくり見て行ったところ、結構アチコチで
ムラサキミミカキグサ(左)なんぞあるなぁと思っていたら、ふいに
1花だけ、小さな小さなピンク色の花(右)を発見。
おお、あこがれ続けたヒメミミカキグサじゃないですか!
大感激しましたが、なんせ極小サイズだし、おまけに花が開き切ってない株で
わかりやすく撮れないし、風は轟々うなってブレまくるし…
さらに、本当に恥ずかしいハナシなんですが、なんとか数枚撮ってから
ホンの数分だけ回りをうろついて見てから戻り、さぁ再度腰をすえて撮影、と思ったら
もう見つからないんですよ。泣きそうになりつつ10分くらい探したのに〜
#ようやく実物を見ることが叶って気付きましたが、サイズが全然違いますね。
#これはホザキミミカキグサの色違い株のしかも花芽のようです。トホホのホ。

  
やがてとうとう雨も降ってきたので、退散しようとすると、道端に
閉鎖花をつけているタツナミソウ類(左)を発見。コバノタツナミ?
林の中では、メスアカフキバッタ(右)なんかにも逢えました。

  
しばらくすると小降りになったので、近くの山へ。すると駐車場にはなぜか
セスジササキリモドキ(左)やら、ヤマクダマキモドキ(右)やらが見つかります。

  
歩き始めるとギンツバメ(左)にも遭遇。実はこの場所の狙いは何度も外してる
ステゴビルだったのですが、何度かニラの花(右)にドキッとさせられただけ…

  
石灰岩地を歩くと、ヤマタニシ?(左)やら、オオケマイマイ(右)やら、
なんか面白そうな貝類に次々と遭遇。一度陸産貝類も真面目にやりたいよなぁ。

  
なぜかスギの樹皮の隙間でかくれているアオマツムシ幼虫(左)も発見。
オオキツネノカミソリ(右)にも逢えましたが、なんせ風にあおられ続けてて…

  
タゴガエル(左)ものんびりと歩いていましたし、超小型のかわいらしい
オオケマイマイ(右)も発見。でも、狙いの花たちはなかなか見つからず。

  
そうこうするうちに、山頂(左)に到着。もんのすごい強烈な風の中歩きますが、見つかるのは
カワミドリ(右)くらいで、ここでも期待していたような花は皆無。
しばらく山の上でゴロリと転がって、吹き荒れる風と黒雲をながめてみたり。

  
なぜか岩の上に1株だけメハジキ(左)が咲いてたのがなんか不思議でした。
あたりの岩を見ると、クモノスシダ(右)なんかもなにげなく隠れています。

  
ここでもメスアカフキバッタ(左)を発見。林の中に戻ると、そこではフキバッタ類の♂(右)
を見つけましたが、これもメスアカの♂なのかな、それとも別種なのかな?

  
ちょっとうれしかったのは、ものすんごいお久しぶりのヤマホロシ。
強風の中、薄暗い木陰の花を撮影するのはホンキでタイヘンでしたけどね。

  
その後はしばらくかなり強烈な雨になったので諦めて一休みし、そこから
ドンと大きく移動して、一度は行ってみたかった「壱町田湿地」に
足を伸ばしましたが「雨天につき公開中止」(笑
悔しいので近くの水田をうろつくと、ミズワラビ(左)やら、アブノメ(右)
やらといったあたりが見つかったのがかろうじての成果かな?


んで、そのまま足を伸ばして、ひさしぶりの「矢場とん」でわらじとんかつ。
わたしゃ食いモンにはあまりこだわりがないんですが、
なぜかこれは定期的に食べたくなるんです。まだの人はぜひお試しを♪

ってなわけで、さすがに超大型台風の中でしたから、
どうにもこうにもでしたが、その割には遊べた1日でした。
さすがに成果的には僅少でしたが、一瞬だけ(笑)ながら、憧れの
ヒメミミカキグサに逢えたのがよかったかな?
どうせ他に転戦できないしとヒタスラ粘った成果というわけで、
結果的には台風のおかげといえるのかもしれません。
ちなみに、今回の自分的ハイライトは、山の上で眺めた台風雲ですね。
ここのところシンドイことが多かったので、そうやって空を呆然と見てると、
すごく不思議な感覚なんですが、風や雲はチッポケな自分を、そのままの形で
気にせずにいてくれるような、そんな気分になって落ち着きました(笑
しかし、当日はそんなにヒドい状態にならなかったから実感しませんでしたが
台風12号は近畿圏直撃時に、本当に記録的被害をだしたようで
気楽に遊んでいた自分は本当にラッキーだったみたい。
思い起こしてみれば、過去にも同じような記憶が何度かあるけど、
これは幸運ということなんでしょうか、それとも単なるバカってことなんでしょうか(笑


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