再・BoninなGWD〜想定外の幸運〜 11.5/3
  
<2>小笠原・母島 続き  

  
さらに汗だくになりつつ歩いていくと、小さな沢に到着。
休憩しながらのぞきこむと、沢の中にはなんかいい雰囲気のテナガエビ類が
たくさんいました。このあたりは選択肢が多すぎて種類はわからんなぁ。

  
ヤマトヌマエビっぽいの(左)に加えて、トゲナシヌマエビとかの類(右)も
いたのでバシバシ撮影。こちらもどうせ種類なんてわからないんですけどね。

  
相かわず極小サイズのオガサワラオヨギカタビロアメンボ(左)もあちこちにいました。
近くでは、こちらも固有種のオガサワラハチジョウシダ(右)も発見。

  
ここでちょいとビックリな事態が発生。上の方でコロコロとかわいい声が
してるなぁと思ってのぞくと、そこに居たのはなんとオガサワラカワラヒワじゃないですか!
今やアカガシラカラスバトよりも希少と言われている鳥との出会いに
感激しまくりましたが、結構な傾斜の林の中で、デジスコを出す余裕はサッパリなく
FZ100+テレコンで辛うじて証拠写真を数枚だけGET。アップで撮りたかったなぁ。

  
タコノキを見ると、きれいに齧られた実(左)がいくつも目に付きました。
オオコウモリかと思うと、鳥もこうやって食べるんだそうで。すごいよなぁ。
近くのオガサワラビロウの葉柄をなにげなく引っぺがすと、その中に
カミキリ系幼虫(右)がいてビックリという一幕も。このて喰うのっているんだねぇ。


その後は、うっそうとした森の、道なき道を歩き続け、時々簡単な作業のお手伝いをしつつ
といった感じの時間をすごしていたのですが、数箇所目で海岸沿いの崖上を歩いていた時です。
なにげなく、離れた場所のセンダンに目をやった私は、小さなハチが飛んでいるのを発見。
ミツバチではないから固有種のハチかな?となにげなく1枚撮影して
モニターで拡大して見た次の瞬間、脳髄にガツンというようなものすごい衝撃。
ふと気付くと、自分でもどこから出たのかと思うような大きな声で絶叫していました。
「す、す、すいません、セセリが出ました〜〜!」
そう、すでに諦めきっていたオガサワラセセリとの感激の出会いの瞬間だったのです。

  
面白かったのは、とりあえず撮らなきゃとアタマ真っ白になって焦ってる自分と、
「わぁでかい声出たねぇ、ってスイマセンってなにがすまないんだか」と、その自分を
白けたように見ている自分と、なぜかその瞬間、自分の中に2人の自分が同時出現したこと(笑
そんな不可思議な状況の中、とりあえず斜面を駆け下りてバシバシと撮りますが
これがメッチャ敏感かつ素早くて、ピョンピョンと花を飛び移ったと思うと
そのままビュンと遠くに飛び去りやがって…結果はこんなショットが数枚だけ。
でも、もう逢えるはずもないと思い込んでいたオガサワラセセリと出会えたのですから
アタマ真っ白。目を血走らせながら周辺のススキ原を探し回ることに。

  
どこを探してもその姿はなく、先ほどのが千載一遇の幸運か、と諦めた頃、
ふいに先ほどのセンダンの葉上にピュイと飛んできたオガサワラセセリが、ほんの短時間だけ
そこでテリを張ってくれたんです!もう息が止まるかと思いながらそっと
手を伸ばして、数枚だけでしたがアップ撮影にも何とか成功。
いやはや、まさか2種とも逢えるなんて、すでに期待なんかしてませんでしたからビックリ。
運命のイタズラで、この植生調査に着いてこなかったら出会えなかったのだから
いやはや、本当に恐ろしい偶然と幸運ということですね。
ちなみに、当然ながら保護の観点から詳しい場所のお問い合わせには応じかねる
わけですが、それ以前に、なんか鬱蒼とした林の道なき道を抜け、藪こぎしての到着だったので、
ここが何処になんだかさっぱり理解できてません。ということでご承知置きを(笑

  
その後も周辺をうろうろしてみるも、タツノツメガヤ(左)やら、
シマクグ?(右)やらといった地味な植物が見れた程度。ちなみにワタシが瞬間沸騰して
走り回ってしまっている間、星さんたちは着々と調査を進められておりました。
そっか、スイマセンは戦線離脱しますという無意識の宣言だったのかも(^^;

  
星さんたちと合流して歩き回ると、ちょうど大満開のオガサワラクチナシにも遭遇。
近づくと甘いいい匂いがして、これまたちょっと嬉しくなりました♪

  
林の中をつっきっていると、途中で実をたくさんつけたハハジマトベラ(左)も発見。
モクマオウの葉を素材に使用した鳥の巣(右)も見つかりました。メジロかなぁ?

  
その後はしばらく林の中をウロチョロしたので、撮ったのはコヤブニッケイの葉(左)くらい。
汗だくでようやく海岸部に出ると、テッポウユリ(右)がかわいらしく咲いてたりします。

  
かわいらしい風情のグンバイヒルガオ(左)もアチコチで咲いていましたし、
そういえば久しぶりにお会いするハマナタマメ(右)にも遭遇。

  
面白かったのは、あちこちにココヤシの実(左)が流れ着いていたこと。さすが南国。
アオウミガメの産卵跡(右)も見れたり、最後まで楽しい発見が続きました。
んで、ここで植生調査の方は終了。いやぁ、なんともハードだったけど
つれてきていただいて、本当に本当に良かったなぁ♪

  
んで、懲りないワタシは、宿の前ですぐさまカブに飛び乗り、もう1遊び。
すると、最初に足を伸ばした林の中では、なんとまだ開花中のムニンシュスランに
出会えたんです。いままで花の終わった株ばかりだったからこれは嬉しい限り! 

  
あたりでは、セイロンベンケイソウ(左)のかわいらしい花も見れました。
さらに林の中をあるくと、いい感じの倒木を発見。とりあえずひっくり返してみると
まずはおもしろげなクモ類(右)が御登場。これはコアシダカグモとかかな?

  
おおっと思ったのはこちら。お名前はわかりませんが、よくよくみると、
ブドウの房のような形の卵をくわえているんです。こうやって孵化まで守るのね。


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