ウスイロ作業日〜いきなりの真冬日〜 10.11/3

この日は、ハチ高原のウスイロヒョウモンモドキ生息地の作業日。
一気に冬支度に向かっている生息地での、
調査用器具なんかの撤収と、地元で大切に育てていただいた
オミナエシの自生地への植栽、という2本柱です。
ハチ高原も今年は足を伸ばし損ねたままになっていたので
久々の来訪にちょっとワクワクしつつ、
ついでに但馬あたりの冬鳥や迷アカネも探しちゃおうと意気込んでましたが、
やはり11月のハチ高原は、もうすでに真冬の気配濃厚。
普通にしてるとメチャ寒いし、作業していると暑いし、ってな雰囲気で、
つい10日前に八重山にいた身としてはタイヘンでした(^^;

<1>ハチ高原周辺

  
とりあえずまずは、恒例の前夜トライアルから。この日は、時期的にはさすがに
遅すぎるとはわかっていたものの、挑戦し損ねていた秋蛾狙いで数箇所回って
みることに。でも、結局見つけたのは、ヒメヤママユが1匹だけ。
まぁ、一番密かな期待をもってたあたりに行った頃には気温6℃とかでしたから(^^;

  
諦めて、最後にダメもとでいつものコンビニによると、そこはなぜかそこそこ
蛾影が多くて逆にビックリ。ということで、クヌギカレハ(左)やら
アカエグリバ(右)なんかを見つけて、密かに興奮してみたり。

  
この場所でも、ヒメヤママユは2匹来てました。そうか、そんなシーズン
なんですね。あとの楽しみは、フユシャクという季節の到来なのか。

  
驚いたことに、ボッロボロでしたが、キマダラオオナミシャク(左)も登場。
お久しぶりのスカシカギバ(右)も見つかったり、少し楽しめましたが、
その後適当に道端で宿にしたら、予想外の寒さで少々へこたれたり。

  
さてさて、翌朝すっかり寝坊してあわてて移動していくと、道端にツグミ(左)が
たくさんいて、季節の移り変わりを感じます。ふとなにげなく
水田地帯を眺めてたら、その中にハチジョウツグミ(右)がいてビックリ!
次の瞬間に飛んで逃げられちゃいましたが…

  
周辺では、まったく近づけなかったけどノビタキ(左)も多数。
相変わらず名前が良くわかりませんが、おもしろげなアザミ類(右)もありました。
え〜〜と、下向きの花で、ばらついて咲いてるから…???

  
さて、急いでハチ高原に向かうと、道中の崖でジンジソウを発見。
おや、植栽か?とか思っていると、あちこちに結構な数が見つかります。

  
ふと見上げると、崖の高いあたりでは、大群落(左)もあったので自生ですね。
恥ずかしながら、このあたりにあるなんてはじめて知りました。
近くでは、何度も見てもステキなクジャクシダ(右)も多数ついてていい感じ。

  
道端でひなたぼっこ中のヒメヤママユ(左)も発見。なにしてんのこんなとこで。
さて、ハチ高原に到着して山道を歩くと、あちこちにノコンギク(右)が大満開で嬉しくなります。

  
ゴマナ(左)もありましたが、さすがにすでに花は終わりかけの風情満点。
そして、ビックリしたのは、あちこちに登場していた人口雪(右)。そっか、そんな季節か。

  
というわけで、楽しみにしていたウメバチソウは、ほとんどがすっかり花の終わった株(左)
でしたが、さらに歩いていくと、パラパラとまだ咲き残っているエリア(右)も見つかります。

  
探してみると、そこそこ花盛りな雰囲気の株(左)もなんとか撮影成功。
意外だったのは、ススキ原の中、そこら中に飛び交っていたノビタキ(右)。多いなぁ。
そうこうするうちに、少々遅れて皆さんに合流し、まずは頑張って作業開始。

  
一息ついて周りを見渡すと、一面の銀穂(左)がなんともステキでした。
この場所のご神木、トチノキの大株(右)もすっかり黄葉していて、いい雰囲気。

  
さて、お次の作業は、オミナエシの植栽。ということで、
地元で育てていただいた立派な苗(左)をお預かりし、その育成状態に感嘆しつつ
生息地に持って上がることに。ふと見ると、貴重なオミナエシの葉を
モシャモシャと食っている、ナシケンモン(右)を発見。お前のために育てねぇぞ(^^;

  
さて、作業を開始しようとすると、咲き残りのウマノアシガタ(左)があったり、
なぜかヒョコヒョコとヤマアカガエル(右)が登場したりします。
んで、その後、小雨降りしきる中、植栽用に生息地周辺に穴を掘る作業にいそしみますが
これが結構な重労働で、運動不足なワタシは結構ヘロヘロに。

  
そんなこんなしていると、途中でいきなりルリタテハ(左)がふらふらと登場。
おおっ、と思いつつ裏側(右)からも撮ろうとしたら、これが羽化不全な個体で
二度ビックリしました。これって、この時期になって羽化したってことですよね?

  
草むらの中には、大満開のセンブリ(左)があったり、この季節でもまだ
元気なセイヨウノコギリソウ(右)が見つかったり、ささやかな出逢いは続きます。

  
えらくご立派なリンドウ(左)にも逢えました。その後もひいこら言いながら、
いろんな場所にオミナエシを植えて(右)作業完了。
来年は、このオミナエシを足がかりに、もっと生息地が広がってくれるコトを祈るばかりです。


その後、すこしだけ時間がとれたので、ここんとこの北風で飛来アカネが
来てるだろうと、大急ぎでいつもの海辺の草地へ。
しかし、何の因果かハチ高原は晴れてきていたのに、目的地では
まだしっかり雨が降っていて、赤トンボの姿なんぞ皆無。
日没寸前に雲の切れ間から、雄大な夕陽が一瞬見えたのが感動的な
だけのオチになってしまったのでした。今年はこっち方面本当に縁ないなぁ…

というわけで、ちょいと寒さがコタえましたが、
あれこれとささやかな出逢いが楽しい一日でした。
ちなみに夜中の気温が6℃とかだったわけですが、これって
考えてみたら10日前の西表島と30℃差ということです…日本は広いなぁ(^^;
それはさておき、頑張ってたくさん植えたオミナエシで、ウスイロヒョウモンモドキが
いつかたくさん乱舞してくれるのを期待しちゃいますねぇ。
しかし、最近地図をにらんだりしていると、ハチ高原周辺はあれこれ
楽しそうな場所が多い。まだ狙い損ねている生きものも
たくさんいるし、来年はもっと足しげく通い、かつ探索範囲を広げなきゃ
などと改めて決意してみる今日この頃です。
実は、ちょぉっと諸事情でバカな遠出がしにくくなる予感がしておりますので、
(一部の人が期待するようなウワついた理由ではございませんので悪しからず)
今後は近場のフィールド徹底探求が多くなる予感濃厚。
その時には、但馬日帰り特攻を多めに組み込もうかなと今から計画中です☆


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