春雨の昆虫館で〜のんびりした日〜 10.4/11

この日は、深夜&早朝地元探究+昆虫館再びという贅沢プラニング。
まずは惨敗中の春蛾探しからスタートしての盛りだくさんコースの予定でしたが
予想外(そして予報外)にも早朝からひたすらしっかりとした春しぐれ。
しかも結構強い雨がひたすら型に降り続くんです。
しょうがないので二度寝して、のんびり昆虫館で過ごしてみましたが、
雨の中でも結構お客さんの入りも多く、雨の隙間で探索するとこんな日でも
チョコチョコと発見が続いたり、のんびりゆったり楽しい時間となり、
やはり昆虫館周辺の底力はスゴいゾ、というのを再確認した1日でした♪

<1>昆虫館周辺

  
というわけで、まずは前屋に昆虫館に戻っていく途中の高速SAから。
深夜のSAを順繰りに巡っていきますが、最初のうちは見つかったのは
エグリヅマエダシャク(左)や、クロフオオシロエダシャク(右)といった程度。

  
それでも粘ると、オオトビモンエダシャク(左)も発見。
これまたなんとも不思議なフォルムのツマアカシャチホコ(右)なんかにも出会えます。

  
なかば諦めかけたころ、ようやく発見したのはオオシモフリスズメ。それも2匹。
春の3大臣の中で、何故かしらこいつだけは縁があるんですよね。

  
というわけで、とりあえず1匹を近くの枝にとまらせると
しばらくかなり勢いよくバサバサと羽ばたいて、やがてフワッと飛んでいきました。

  
もう1匹も樹に止めてみたら、こちらはノシノシとのぼっていったあげくに
枝先で不思議なポーズをご披露。これまたなんか芸達者ですな。

んで、その後深夜に地元に到着。
ついでにそのまま佐用町昆虫館周辺で春蛾探し!と意気込んだのですが
びっくりしたことにフラフラと昆虫館まで来ると灯りがついてる(^^;
んで、近づくと付近にはブラックライト多数のライトトラップが設置されていて、
「どもっす!」と学生さんたちが2名ほど出てきたので唖然(笑
「あまりイイもんは来てませんね」ということでしたが、他の1組は夜から
ゲンゴロウ採集に行っている(!)ということだったりとか、
いやはやそのパワーに圧倒されてしまいました(^^;

  
悔しいので昆虫館を後にして周辺をウロウロすることに。
(これが致命的な失敗だったということは後で判明するのですが…)
すると、いつみても不思議な妖艶さのあるアオバシャチホコ(左)や、
ここでもご立派な雰囲気をかもし出しているトビモンオオエダシャク(右)なんぞ発見。

  
さらに粘ると、ちょいとかわいらしいカシワキリガ(左)やら、ツマアカシャチホコ(右)
なんてあたりのかわいらしい小物も何匹か見つかりました。

  
こいつも奇妙な色合いで大好きな、モントガリバ(左)もいました。
そんでもって、この場所でもオオシモフリスズメ(右)を発見!
あとで捕獲して自慢しようと思っていたら、いつの間にかいなくなっていたんですが
これもまた後程ビックリな顛末がついてくることになります(笑

  
んで、この場所のトイレをのぞきこむと、あやしいツチハンミョウ類を発見。
あとで聞くとオオツチハンミョウ♀らしんですが、とりあえず嬉しくてバシバシ撮影♪
その後も粘るも成果なく、とりあえず諦めて帰還することに…

そして翌朝。日の空ける前から目覚めて再挑戦…の予定でしたが
予想外かつ予報外の大豪雨でコリャだめだモード満開。
一応全てのポイントを回れども、三大臣どころか全く成果がなかったので、
諦めて昆虫館に顔を出してみたところ…


そこにはなんと採れたてのイボタガが展翅してあるじゃないですか!
「あ、あのあとすぐにそこの壁にとまってました」、とのこと。
おまけに、いつの間にかいなくなったはずのオオシモフリスズメも、彼の手で回収されて
いたということがわかって二度ビックリ。やはり玄人には叶わない……

  
さらにビビくったのは、水槽にシマゲンゴロウ(左)に加えて、なんと
コガタノゲンゴロウ(右)まで展示されていたので驚いていると、
「いやぁ、あいつらあの時間から島根行ったらしんす。んで徹夜で捕ってきたとかで」
……え、えとえと……わ、若いって素晴らしいですねぇ(-_-;

  
さて、周辺を散策すると、大珍品のハリマイノデ(左)は新芽がすくすく成長中。
いつの間にやら、イチリンソウ(右)も結構大満開です。雨で閉じてはいますが…

  
さてさて、館の中をのぞくと、展示中のゲンゴロウがいきなり愛を育み始めて
ちょいとビックリ。こんなステキなシーンなかなか見れませんぞ♪

  
面白かったのは、しばらく撮影していると、横恋慕したらしき♂がやってきて
必死で割り込もうと頑張るんです。それも相当しつこく(^^;
そんなわけで、しばらくドタバタ劇を堪能することが出来ました(笑

  
よく見ると、気の早いオオカワトンボ(左)が再び上陸中。今度こそ羽化してくれるのか?
ご立派なサイズのムラサキトビケラ(右)ものしのしと闊歩していてイイ感じです。

  
ガムシ(左)もなんかのんびりとしておりました。こちらも展示中のハンミョウ(右)も
峡はだいぶお元気な感じ。この展示、密かに人気の出ているんですよね〜。

  
その後、昨日採集されたというヒメツチハンミョウ (左)と、先ほどご進呈した
オオツチハンミョウ(右)の展足中の標本を撮らせてもらったり。
水分の多い種類なんですが、上手に標本にする方法があるそうでビックリしてみたり。

  
さて、少し天気が回復したので、周辺を散策すると、ルリデライヌワラビ(左)も
かわいらしい若葉を広げつつありましたし、小株でしたがヤマルリソウ(右)も発見。

  
山のほうにすすむと、タチツボスミレ(左)やら、ケクロモジ(右)やらといった
あたりも次々と見つかって、嬉しくなってきます。

  
前回とは違う場所で、ハリママムシグサ(左)を再び発見。結構この時期からでも
見れるんですねぇ。ニホンヒキガエルのおたまじゃくし(右)も見つかりました。

  
うろうろすると、キンシベボタンネコノメソウを発見!
久しぶりの出会いで嬉しくなりましたが、数株しか見つからなかったのが残念!

  
さらに奥に行くと、ここでもハリママムシグサ(左)に出会えました。
近くのムロウテンナンショウ(右)はまだ花芽状態でしたから、スタート時期には
ちょっとした差があるらしいというのも面白い発見でした。

  
さて、昆虫館まで戻ると、はるか遠い稜線をサシバが何度か飛んだ(左)ので
あわててデジスコを出してみたら、遠すぎてボロボロですが、証拠写真(右)もGET。
そろそろ夏鳥もシーズンインで賑やかになってきそうですね〜♪

というわけで、雨の中でしたが、なかなか楽しめた一日でした。
肝心かなめの春蛾についてはニアミス失敗という体たらくでしたが(^^;
オオシモフリスズメは何度も会うのに、のこり2種については
とことん縁がありません。どなたか遭遇確率の高い場を知りませんか〜?
しかし、毎度ながら佐用町昆虫館は、こんな雨の早春でも
周辺をちょいとうろつくだけでこんなにも出会いが詰まっているんだから
ほとほとすごい場所だと感嘆いたします。
周辺の自然が豊か+歴史のある植栽+創意工夫された展示
この三重奏がなせる技というトコロでしょうか。
もうしばらくすると、周辺の山々もさらに賑わいが濃くなっていって、
館の周りを飛交う虫影も増えていくことでしょうし、
瑠璃寺辺りをふくめ、いくつかある周辺のポイントとセットで回れば
濃密なる一日になることは間違いなし。
ぜひぜひ一度、遊びにきてくださいましな〜〜(^-^)〜♪


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