天中殺な沖縄旅A〜水没な日〜 10.2/12

この日は、沖縄天中殺旅の第2日。初日で見事な大空振りを
果しましたから、「人生は結局プラスマイナスゼロになる説」を信奉する私と
しては、昨日の大きなマイナス分がなにがしかのプラスとなって
返ってくるんじゃないか、もしかしたらハイイロガンは北帰行をあきらめて
昨日までの場所にヒョコヒョコ帰ってくるんじゃないか、
というような見通しの甘すぎることをひそかに考えていたのですが、
本当の天中殺はこの日に訪れたのでした。
まず、天候がもうどうにもならんくらいの大豪雨からのスタート。
そして、まさかまさかの一大アクシデントまで、
もはや涙も出ない、素晴らしき展開の一日だったのでした(笑

<1>沖縄本島北部

  
というわけで、気合を入れて早朝から動こうとしたらこんな景色(左)。
写真をやっている方はご存じだと思いますが、雨足を撮ろうと思ったら、かなりの
豪雨でなきゃいけないわけですが、こんなくっきり撮れてますから…
鳥方面はもちろん、ヤゴ捕りも厳しすぎるなぁと泣きべそになりつつうろうろすると、
あちこちで雨に濡れたヒカンザクラ(右)が慰めてくれました。

  
少しだけ勢いが弱まった時をねらってヤゴ捕りに繰り出すと、水田地帯では
あちこちにセリ(左)が咲き、トゲミノキツネボタン(右)なんかも見つかります。

  
気合いを入れて水路に網を入れてみると、一発目で捕れっちまったのはこちら。
なんともご立派なサイズのモザンビークティラピアです。たははは。

  
そのご、小さいながらもタイワンキンギョ(左)が出現したり、ヒナハゼ?(右)が
登場したりという素敵な展開がありましたが、テンジクカワアナゴらしき
大きなカワアナゴ類を捕獲して興奮した際に、容れものごとひっくり返して
しまってオジャン。いやまぁ、手もかじかもうという豪雨でしたから…

  
なんか面白そうなテナガエビ類もたくさん捕れました。この手の識別は大変難しいので
調べれる気がしませんが、普通のミナミテナガエビっぽいかなぁと夢想中。

  
小さなモクズガニ(左)はかなりの数を発見。大型個体も捕れましたが、
撮影する前に逃げられました。んで、肝心のヤゴはというと、まず大きな
あたりでリュウキュウギンヤンマ(右)なんてあたりが網に入ります。

  
あとは、お約束なハラボソトンボ(左)やら、タイリクショウジョウトンボ(右)
なんてあたりは結構ゴロゴロと。あんまり嬉しくはないわけですが。

  
おもしろかったのは、流れの強〜い部分でだけ捕れたタイワンウチワヤンマ(左)。
その場所は君のイメージとはえらく違うんだけど、なんでまた?
いまいち識別のよくわからない、オオシオカラトンボかな?という個体(右)も
みつかったりしましたが、狙いのヤゴは一向に捕れません。

  
今回悩んだのはこちら。タイリクショウジョウに似て若干細身で頭がとがらず、
前回はこいつがヒメトンボだとおもっていたのですが、今回は明らかに
サイズがでかすぎて違うぞというのがバンバン捕れまして…只今勉強中。

  
さてさて、小雨になったので、昨日の水田地帯周辺をうろうろすると、
ナス科系の面白そうな花を発見。お名前は調べてもよくわかりませんが…

  
近くには、さらに奇妙な格好の花もありました。タデとかの類にも似た
感じですが、こちらもお名前は不明。そもそもどのあたりのお仲間なんだろう…
んで、この日もやっぱりハイイロガンは見つからないのでした。シクシク。

  
お次にやってきたのは、少し山のほうにある大きな池。タヌキアヤメの枯れ穂?(左)
なんぞ見つつ網を入れていくと、なんかおもしろげなエビ類(右)も発見!

  
ここでもタイワンキンギョ(左)が捕れました。幻に近いと思いきや案外いるんですね。
んで、初手から網に入ったのはなんとオオキイロトンボ(右)で、狂喜乱舞!

  
しかし、その後も網を入れていくと、これがひたっすらオオキイロトンボばかり
何十匹も捕れるんです。最初は嬉しかったけど、こうも続くとちょいとげんなり。
でも、とがった眼とオシリのトゲが、なんともイキなやごですよねぇ。

  
さらにねばりまくると、1匹だけアオビタイトンボ(左)も捕れましたし、
リュウキュウベニイトトンボ?(右)もGET。でもおまけが余り続きません。

  
少し奥まった方に行くと、鉄錆色のバクテリアにまみれていましたが、ここでも
撮れたのはオオキイロトンボ(左)と、アオビタイトンボ(右)。

  
あとは、数ミリの極小サイズのイトトンボ類(左)も捕れました。正体は調査中。
驚いたのは、網を振り回していると、ふわふわとタイリクショウジョウトンボ(右)が
飛び立ったんです。そうか、このじきでもまだ成虫は見れるんだなぁ。

そして!
ここで悲劇は起きたのでした。
さらなる獲物を狙って奥まった池を攻めていた時です。股下まで水深のある
結構深めの池だったのですが、数歩進むといきなりなにかを踏み抜いたように
両の足が空を切りました。
あわててあがきはしましたが、足がかりがどこにもないので次の瞬間には
肩までガボッと水中に没し、寒空の中泳ぐ羽目に!


泣きながら陸上に上がり、すべての装備を脱ぎ捨ててなんとか被害を
食いとどめようとしましたが、全身ずぶ濡れは当然ながら、
そんな時に限ってウェストポーチにデジカメをいれていたもので
当然ながらそいつはオシャカ!おまけに今回は着替えを持参してない!
……人間絶望すると涙も出ないということがよくわかりました(ToT)

幸いにして、SDカードを引っこ抜くとデータは無事。
おまけに一応カバンの中に予備機を入れていたのでこの後撮影が続行できない
という最悪の事態は防ぐことができ、さらにずぶ濡れのまま最寄りのコンビニに
駆け込むと、すぐ横の衣料品店で\1000なりの格安ズボンと、
裏に設置してあるコインランドリーを勧めていただき、万事解決。
でも、胴長が完全水没で、さらによく考えると網も池の中で行方不明。
というわけで、ヤゴ挑戦はこの時点で強制終了となったのでした(^^;
(まぁ機材的な問題がなくても続ける気がしなかったとは思いますが…)

  
んで、コインランドリーにあらゆるものをつっこんでいる間に、悔しいので
近くの水田地帯をうろつくと、初手から登場したのはなんとジャワマングース(左)。
さすがにすばやくて遠めからのこの1枚で逃げられちゃったけど。
水路を覗き込むと、タシギ(右)ものんびり採餌していました。

  
フラフラと水田地帯をながすと、ダイサギ(左)やらチュウサギ(右)やらに遭遇。
とりあえず撮影が続けられている幸せをかみしめながらシャッターを切ります(笑


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