四国ヤゴ修行A〜特産種巡り〜 09.12/30

この日は、四国ヤゴ修行第2日。
ということで、久しぶりの特産種に挑戦ということで足摺岬まで
足を伸ばし、あれこれと挑戦してきました。
前日とはうって変わって、どんより小雨もパラつくスタートで、
肝心のヤゴもなかなか見つからずに四苦八苦しましたが、
なんとかかんとか久しぶりにその姿を拝むことができて一安堵。
でも、その後の挑戦では、これまた不思議なほど
成果のない、またぞろ中途半端な一日となったのでした(^^;

<1>足摺岬周辺

  
というわけで、早朝から足摺岬を歩くと、あちこちに大満開のアシズリノジギク(左)が
目に付きます。あちこちにヒノキバヤドリギ(右)が着いていたのにもちょい仰天。

  
海辺では、まだ咲き残っていたボタンボウフウ(左)がありました。
タケクマラン(右)もあちこちで見事な実をつけていて、なかなか壮観です。

  
うろうろすると、オオキンカメムシの集団越冬を発見!
でも、ちょっとばらついていて、いかにもな大集団写真は捕れませんでした。

  
なんとかいい感じに撮ろうと努力しますが、逆光がひどくて…
そのうち、鈴なり状態の写真というのも一度は撮ってみたいモンですね♪

  
さて、沢の中をうろつくと、初手からクロスジヘビトンボ(左)を発見。
青色型のサワガニ(右)なんかもいますが、肝心のヤゴはほとんど捕れませぬ。

  
それでも、落差脇の石をめくっていくと、なんとかシコクトゲオトンボを発見!
でも、なにがあったのか尾鰓が全くない個体なんです。それでダイジョブなんか?
その後もう1個体追加するも、同様に尾鰓は全損状態。むむむ。

  
沢を変えることにして、移動し始めると、立派なオオタニワタリ(左)を発見。お見事だなぁ。
ジョウロウグモの巣にかかって死んでいるジョウロウグモ(右)も見つかりました。

  
お次の沢では、次々とヤマトヌマエビ(左)は捕れるものの、やはり成果僅少。
でも、粘っていると、ようやく尾鰓も完全なシコクトゲオトンボ(右)を発見!

  
というわけで、嬉しくなったのでバシバシとドアップ撮影も敢行。
気温があがり始めたので、湧き上がる水蒸気でレンズが曇ってしまい
なんとも中途半端なものしか捕れなかったのが残念ですが…

  
さて、さらに頑張ると、アサヒナカワトンボ(左)や、極小サイズでしたが
ミルンヤンマ(右)といったあたりも見ることができました。

  
そして、比較的大きな落差の下の、いかにもという砂だまりに網を入れると、
ようやくミナミヤンマがご登場!しかも亜終齢(左)と終齢(右)のセットです!

  
というわけで、なんとか宿題がコンプリできて嬉しい限り♪
それでは、ということで調子に乗ってさらに攻めますが、これを最後に
まぁったく成果が出ないんです。う〜ん、挑戦する場所を間違えたのかなぁ…

  
ちなみに、近くの石の下で、こんな虫(左)が捕れました。水生昆虫か
どうかすらよくわかりませんが、甲虫系かな?分かる方ご教示を!
近くでは、こちらも名前がわかりませんが、かわいいアザミ類(右)も咲いていました。

  
諦めて移動し始めると、ものすごい立派な実をつけたオオムラサキシキブ(左)が
あったり、何故か道端に普通に咲いているアゼトウナ(右)があったりもしました。

<2>トンボ公園周辺

  
さて、お次に移動してきたのは、トンボ公園近くの小さな池。
池の周りを飛び交うベニシジミ(左)や、タコノアシの枯れ穂(右)なんぞみつつ、
また無心に網を入れますが、これが徹底的にギンヤンマしか捕れないんです。
わりと環境のいい場所なはずなんだけど、なんでじゃ?

  
悔しいので他の谷で挑戦しよう、ということでうろうろすると、
河川敷に、珍品・マイヅルテンナンショウの保護区を発見。枯れ残りの葉(左)だけで
なく、立派に色づいた実(右)を見ることもできました。
でも、その後も成果ナシ。こりゃぁ、やっぱ再挑戦するっきゃないなぁ、
ということで、昨日に続いて、トンボ公園に遊びに行くことに♪

  
んで、さっそく水路沿いなんかで網を振るってみると、ちょうど水辺の草を
すくうようになるからなのでしょう、キンヒバリが次々に取れてちょいビックリ。
むかしは、夏に鳴き声を頼りに探しては、どんなに粘っても見つからない、と
嘆いていたのが嘘みたいに、かなりの数を見ることができました。

  
ヨモギハムシ(左)ものんびりしてたのでドアップ撮影に挑戦。
その後、湿地を攻めると、初手から遭遇したのは、なぜか浮いていた
コガタノゲンゴロウの死骸(右)。ナマンダブツ。

  
この頃から、いきなりものすごい暗雲が空を覆い尽くし、いかにも風味な
強風が勢い良く吹き付けてきて、今から荒れますよ、という空模様に。
めげずに頑張るも、捕れるのはマルタンヤンマ(左)や、シオヤトンボ(右)くらい。

  
のんびりと佇んでいるミナミカマバエ(左)を横目で見つつ、さらに網を入れますが
あとはタベサナエ(右)がいくらか捕れたくらいで見事な惨敗。
ヤゴ展には何一つとして展示を増やすこともできず、すごすごと退散したのでした…

というわけで、やや中途半端な一日でした(笑
まぁそれでも、本命の四国特産2種はばっちりGETしましたから、
居残りの成果は十分というところでしょう。
ヤゴ展に寄与できなかったのだけが心残りではありますが…
しかし、今回も杉村さんにはイロイロと深い哲学話をお聞かせいただき、
誠に勉強になりましたが、やはりその中で一番そうだよなぁと思ったのは、
現在の人の生き方が自然と切り離されすぎているという話ですね。
一番根っこである一次産業が、全く顧みられないほどに軽視され、
証券だかなんだか、所詮はそこから派生したに過ぎないものをこねくり回して
いるやからが一番お金を持ってエラそうな顔をしているというのは、
やっぱり根本的にどこか大きなトコが間違っている気がします。
だって、結局自然から何かを取って来ることでしか何も始まらないんだから
その根源の部分がもっと大事にされてしかるべきだと思うんですけどね…

さて最後に、毎度ながらご覧いただいている皆様にオススメです。
トンボ王国は、やはり何度行ってもアレコレと発見のある面白い施設です。
トンボ好き、魚好き、自然好きなら、是非一度遊びに行ってみてください!!
特に、魚好きの皆さん、疑いようもなく日本一マニアックな施設である
四万十川学遊館「あきついお」に是非一度ご来訪いただき、
渓流魚から海水魚まで、ピラルクからゴマハゼまで、ド普通種から珍品まで
全てが数名のスタッフによって管理されているという、分かる人には分かる
信じられない状態を是非一度のぞいてみてください。驚きますから。
館内も館外も、「分かる人」にはビックリがたくさん待っている場所ですよ♪


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