懲りない挑戦〜丹後アカネ再トライ〜 09.10/31

この日は、懲りずにまたアカネ修行に行ってまいりました。
いや、なんといってもこれだけ飛来アカネのいい噂の多い年は珍しいので…
今回は、もしかしたら友人をご案内するかもしれない
ということも視野に入れて、丹後のいつもの場所に再挑戦。
どうしようもない肌寒い曇天だった前回とはガラリ180度うってかわって、
今回は歩いているだけで汗だくになりそうなドピーカンでしたが、
予想以上に狙いの飛来アカネは数を減らしており、
こんな”夏日”といいたくなる天気の中でも、
秋の深まりと、迫り来る冬の気配を深く感じた1日でもありました。
そろそろ、トンボや蝶のシーズンは最終盤になるんですねぇ(^^;)

<1>丹後地方各地

  
まず早朝にやってきたのは、ここんところ通い詰めている但馬の湿地。
この日も狙いのものは姿をあらわしませんでしたが、驚いたことに、なんと
リュウキンカらしき葉(左)を発見。こんな場所にもあるんですねぇ。
なんかよくわからない怪しいシソ科系植物(右)にも逢いましたが、この後
下界に下りると、ド快晴のはずなのに薄暗くなるほどの濃密な霧が一面を覆って
しばしビックリ。このあたりって、こういうことがよくあるんでしょうか?

  
さて、いつもの水田地帯に到着すると、ここらへんも霧が出ていたのか、
あちこちに水滴がまとわりついていて、特にチカラシバなんて、なんともイイ雰囲気。
しばし見惚れましたが、これじゃトンボは活動できないよなぁ。

  
それでも、とおもいつつウロウロすると、たっぷりむかごのついた
ヤマノイモ(左)を発見。こいつはなかなか美味でした♪
山裾にはコウヤボウキ(右)も大群生していたりします。

  
よく見るとけっこうきれいな、ヨコジマオオハリバエ(左)も発見。
そうこうするうちに、ようやくアキアカネ(右)が飛びはじめましたが、これがまた
数は少ないくせに、めっちゃくちゃ敏感で本当に全然近づけません(^^;

  
うろうろすると、もさっと咲いているミゾソバ(左)がなんともお見事でした。
近づいてみると、イチモンジセセリ(右)はたくさん花に集まっています。

  
クマバチ(左)も何匹か来てましたし、秋型のかわいいキタテハ(右)も
いましたが、あとはひたすらツマグロヒョウモンばかり。オマエら、多いなぁ。

  
さて、この日はちょうどそういうタイミングだったのか、水田のいたるところで
アキアカネが産卵していました。ちょっと狙ってみようともしたのですが、
数が多くて落ち着いてくれないのでロクに撮れずにギブアップ。
ま、今回はこれが主眼じゃないですから、あまり粘りまくってもしょうがないし…

  
水田にはあちこちにタウコギ(左)が群生していました。
うろうろしていると、小さくて怪しいアカネが飛んだので、ドキドキしながら駆けつけると
マユタテアカネ(右)だったりという一幕も。この場所じゃ滅多に見ないのになぁ。

  
などと思っていると、今回は正真正銘、本当に怪しい個体が登場。
しかし、これが本当に落ち着きなく、かなりの時間チョロチョロと飛びまくるんです。
必死で長時間追いかけて、ようやく低い草に止まったのを数カット撮りましたが、
敏感で全然近づけない上に、地上20cmくらいのところをチョロチョロと飛んでいるくせに
上空10mくらいの場所を飛ぶアカネを見つけては急上昇して喧嘩しにいきやがるので
汗だくになったあげくに、とうとうアップは撮れないままにロスト。
拡大すると、タイリクアキアカネ♂のようですが、もうちょっと愛想よくてもいいだろうよ(>_<)!

  
その後はさらなる成果はなく、交尾中のアキアカネ(左)なんぞ見つつウロウロすると、
ようやくオナガアカネ♂(右)が登場。しかしこいつもものすごい敏感で、
この1枚撮った次の瞬間、数十メートル先までドヒュンと飛んで消えやがりました。
その後、さらにウロウロすると別の場所でもオナガアカネ♂を見るも
こちらは証拠写真すら撮らせてくれずに一直線に逃避。厳しいなぁ…

  
ヘロヘロになりつつ歩いていると、セイタカアワダチソウに怪しい影。
おやおや、なんとクモガタヒョウモンじゃないですか!
ちょいとボロでしたが、秋口にこの場所で見たのはお初で、少し嬉しかったり♪

  
水路を覗き込むと、ぼ〜っとクサガメの幼亀が浮いていたりしました。
拾い上げてバシバシ撮りましたが、こいつよく見ると甲羅の後端がえらくギザギザに
なっているようにも見えるような…もしかしてウンキュウだったりしますか?

  
さらにウロウロすると、先程よりさらにボロのクモガタヒョウモン(左)を発見。
2匹もまとめて見れるなんてちょいとビックリですが、このあたりは多いのか?
早くも水田の中に、タゲリ(右)が何羽か飛来していたのも驚きでした。

  
なんだか妙に黒っぽいアシナガバチ類(左)もいました。
図鑑見てもイマイチどれにあたるかわからないけど、キボシアシナガバチの範疇なのか?
こちらも名前はわかりませんが、なんかおもしろげな雰囲気のゴミムシ類(右)も発見。

  
その後もウロウロしましたが、飛来アカネは再登場しませんでした。
そのかわり、おおっ?と思わせられたのはこういった辺り。
それぞれ1カットしか撮れずに逃げられちまったんですが、色も雰囲気もいかにも
怪しいながらも、どうやらアキアカネの範疇みたいなんですよね。
悩んでいると頭痛くなったのでギブアップして、別の場所へ移動することにしました(^^;

<2>ハチ高原周辺

  
というわけでやってきたのはハチ高原。ちょっと晩秋のハチ高原の
雰囲気を味わってみよう、ということで…
うろうろすると、さっそく小さな沢に、ダイモンジソウがあってビックリ!
当然ながら花は完全に終わりかけでしたが、感激しました☆

  
近くには、たくさんの実をぶら下げたコマユミ(左)にも遭遇。
湿地には、真っ赤に色づいたヌマトラノオ(右)がなかなかお見事です。

  
と、あるいていくと頭上に怪しい影。カラスに追われてブワッと登場したそれは…
うわっ!この大きさ、この体型、イヌワシじゃないか!
ということで感激しましたが、こいつが意地悪なことに、太陽のすぐ側
ばかりを飛ぶもので、ド逆光はもちろんのこと、あまりにまぶしすぎてロクに
画面にも入れれずに、こんなのが数カット撮れただけでした。
それでも、この場所での出会いはなんとも感激です♪

  
さて、一面の枯れススキ(左)なんぞ見つつ登っていくと、
道端に1つだけ咲き残りのリンドウ(右)を発見。

  
ウメバチソウ(左)も、ポツリポツリとだけ咲き残っていました。
すっかり紅葉した葉のアキノキリンソウ(右)なんてものにも遭遇したり。

  
真っ赤な実をぶら下げているナカカマド(左)なんぞ見つつうろつくと、
センブリ(右)はほとんど完全に花が終わっていて、季節の深まりを感じます。

  
オオタチツボスミレ(左)が1花だけ狂い咲きしていたり、
フワリとヒメアカネ(右)がご登場いただいたりといった、ささやかな出会いもありました。

  
こちらも見事なドライフラワーになっているホクチアザミ(左)をみたり、
枯れ野原の中にたたずむウドの実(右)を見たりしましたが、
期待していたセセリチョウ系幼虫は、さすがに探す時期が遅すぎたようで空振り。
それでも、秋深まるハチ高原もイイモンだなぁ、と幸せな帰路となったのでした☆

というわけで、狙いの飛来アカネは、見るには見れたんだけど
という結末でした。やはりかなり数は少なくなってきているようなので、
秋が深まっているということなのか、あちこち分散していっているのか…
いずれにせよ、今年はアチコチでいい噂があるので、
懲りずにもうしばらく粘って頑張ってみようとは思っていますが(笑
でも、その後の秋のハチ高原で、あくせく走り回らずに
のんびり秋の野山を歩くのもいいもんだなぁとつくづく感じてみたりしました。
写真は極小数になっちゃいそうですが、秋の枯れ野巡りもやってみようかなぁ♪
ちなみにこの翌日は、後輩の結婚式があったので野外探求はお休みしました。
私が前日に奮発して作った20個のテルテルボーズも空しく、
当日は嵐のような雨だったのですが、二人の心に残る、とっても幸せな式でした♪
Oさん、いつまでも末永くお幸せなご家庭を築いてくださいネ☆


次へ⇒

topへ⇒