噂の姫に会いに〜コンくらべな日〜 09.2/7

この日は、噂の珍鳥を追いかけに、阪神間の某所へ特攻してまいりました。
ちょうど新聞にも載ってしまったということで、相当な人手が予想
されたので、思い切って日の昇る前から現地へ特攻!
しかし、噂の姫は非常に愛想が悪く、もうちょっと近くに来て〜、と
念を送り続ける、コンくらべな一日となってしまいました。
予想以上に鳥屋の人数が多かったのもビックリでしたが、当然ながら
見知った顔も多数で、挨拶会のような雰囲気になってみたり、
予想外のコースで動かれていた人たちにド肝を抜かれたりという1日でした。

<1>阪神間某所

  
というわけで、気合を入れて早朝から某所の池へ特攻!
すると、湖畔のハンノキ(左)が明らかに凍ってます。寒いモンなぁ…
そして、日が昇り始めると同時に、池の水面からはもうもうと水蒸気(右)が
立ち上って、なんとも有限な雰囲気。川霧みたいですが、池霧ともいうのかな?

  
そんな中、うろうろし始めると、さっそく発見!
ヒメハジロ♀です。地味だけどかわいい〜♪
なにげにおそらく西日本初という大珍鳥なので、頑張って撮ろうとしますが、
これがまだ暗い+超逆光+水面の霧で、もうどうにもこうにも状態。
#後日、♂の幼鳥だということが確認されたそうです。ビックリ。

  
アタマ掻き(左)も見せてくれましたが超逆光。さらに、こいつがやたら潜るんです。
水面に出てス〜ッと泳いで、すぐ潜る。なので、デジスコだと追い切れない。
おかげで、潜る瞬間(右)はイヤになるほどたくさん撮れましたけど…
さらに、ようやく日が差すようになってきたなぁと思うと、グングン遠くに
泳いでいきやがるんです。結局この時が最短でした。グスン。

  
あまりにも遠くなったので、諦めてうろうろすると、ハンパなアメリカヒドリ系雑種(左)を
発見。至近距離を泳いでくれましたが、う〜ん、ハーフくらいかな?
さらにウロウロしていると、オオバン(右)も何度も登場してくれます。

  
さらにウロウロしていると、今度は純粋系らしきアメリカヒドリ♂を発見。
朝の日差しの中、アタマの緑色が輝いて嬉しい限り☆

  
見てると二度ほど羽ばたきも披露してくれました。はみ出しそうなギリギリっぷり
でしたが、やっぱり羽はブレブレですね。うまく撮れないもんだ。

  
さて、その後もちょっと状況が厳しそうだったので、ちょっと他の場所で
遊んで時間をつぶそう、ということで移動してきたのは武庫川。
砂底に棲む某水生昆虫を探そうという狙いだったのですが、現地について
みると、なんか以前に比べてやたらめったら泥っぽいんです。
んで、もう少し上流に、と移動した所で原因が分かりました。
数箇所で結構ハデに護岸工事をやっているんです。それで土が流下して
砂地が目詰まりしてるんですねぇ。ということで、僅かに残っていた
良好な砂地の場所でせっせと網を入れると大きなカマツカ(左)に続いて、
こちらもかなりいいサイズのイトモロコ(右)を発見!

  
驚いたのは、一角で次々と捕れたズナガニゴイ。
小型の個体ばかりでしたが、短時間で7匹もとれました。好環境なのか?

  
ちなみに、リリースしてもすぐ目の前でのんびり泳ぐ個体(左)もいたり。
おかげで、生態写真チックな物が撮れました。感謝。
でも、それ以外に捕れたのは、アブラボテ(左)とカワムツばかり。むむむ。

  
二枚貝はというと、タイワンシジミ(左)がやたらと多数。かつてはたくさん捕れた
カタハガイ(右)はようやく1個だけでした。やっぱ環境が悪くなってるようですねぇ。

  
んで、水生昆虫はというと、地道なものばかりがやたら多数。
まずは砂地に多いモンカゲロウ(左)と、模様が派手なミツトゲマダラカゲロウ(右)。

  
ヤゴ類が多かったのも嬉しい成果でした。ということで、なにげに
久しぶりのオジロサナエ(左)と、ダビドサナエ(右)。

  
オナガサナエも捕れました。面白かったのは結構大きな終齢(左)のほかに、
小さな弱齢(右)も捕れたんですが、こちらはえらく黒いんですよね。そういうものなの?

  
1匹だけでしたが、小さなヒメサナエ(左)も捕れました。ここにもいるんだ〜。
そして、小型で色の濃く、アオハダトンボっぽいヤゴ(右)もGET。
夏にきたことがなかったのですが、また再訪してみようかナァ。
んで、目的の某水生昆虫は今回も空振り。よっぽど数が少なくなってるんでしょうか…

  
さて、気を取り直して先ほどの池に戻ると、林の中でルリビタキ♀(左)を発見。
先ほどの、ハーフ・アメリカヒドリ(右)ものんびり泳いでいたので、バシバシ撮影。

  
さて、肝心のヒメはジロ君はというと、朝イチよりはだいぶ遠いもののまぁまぁの距離に
なっていたので、とりあえずバシバシと撮影。といっても、相変わらずよく潜るので
デジスコだと「画面に入った、ピントあわせた、潜った、波しぶきだけ撮れた」が8割(笑
ちなみに、当然の展開ながら、知り合いの鳥屋さん達が大量に来訪されていて
各方面で近況報告会になっていたのが、なかなか楽しい雰囲気でした。

  
ちょっと近づいて来たなぁと思ったら、羽ばたき(右)も披露してくれて、
素晴らしいシャッター連射音が鳴り響きますが、デジスコだとこれが限界。トホホ。
そうこうするうちに、これまた見知った方々が来訪されたのですが、
お話を聞くと、朝一で山口に出ている某ド珍鳥を撮影してから、高速で5時間かけて
ここまで来たんだとの話に唖然呆然。いやぁ、なんともスゴすぎます。
いやはや、鳥屋のビョ〜キというのも根深いものですナ。

  
そんなこと言っていると、目の前にやたらと色の薄い、アメリカヒドリ♀っぽい
個体が泳いできたので、大騒ぎしながらバシバシと撮影しまくり♪
全体の羽色や嘴の黒色部などからみてほぼ間違いないと思いますが、ちょい自信ナシ。
図鑑では正確には腋羽を見ろとありましたが、そんなこといわれてもネェ。
あっていれば、この日は♂♀両方とも見れたわけですね。あとハーフもか。

  
そんなこと考えていると、今度はやたらと色の白いオナガガモ♀(左)も登場。
これは、アメリカオナガガモ……って、そんな種類ないね。でも面白い色合いだなぁ。
その後もしばらくボ〜ッと姫待ちしてると、カイツブリ(右)が一直線に飛んでったり。

  
んで、気を抜いていると、今度はヒメハジロ(左)が飛んでいきました。当然、
飛び出しどころか飛翔もロクに撮れず、なんとかこの1枚が残ったのみ。
これでまたはるか遠くに行っちまいやがったので、さすがに諦めて移動し始めると、
目の前にエナガ(右)が登場。夕陽にお腹を照らされていい雰囲気でした。

〜おまけ〜

  
恒例の自宅水槽から、イトモロコ(左)とズナガニゴイ(右)。
武庫川はまだまだ狙いたいものが多いのですが、いついっても新顔には会えませぬ。
ってか、いつもの場所は年々環境が悪くなっていく雰囲気。
支川とか攻めていかなきゃいけのかもしれませんねぇ。

というわけで、一応姫にお目通りも叶い、楽しい一日でした。
ちょっとばかり愛想が悪かったのがシャクに触りますが、現地でお会いした凄腕級鳥屋さん
によれば、この種類はもっともっと愛想が悪いのが普通なんだから、
こんなに近いのは本当に珍しいとのこと。え〜、そんなもんなんですか。
そんな風に思っていましたが、この姫、さらに予想以上に気まぐれらしく、
この前日と翌日は行方不明だったそうで、かなり遠方から来て空振った人もいたとか…
そうなると、この日一発でお目どおりかなったのは幸運だったのでしょう。
しかし、なんといっても驚いたのは「山口からの直行組」。
そうなんですよね、それも可能なんですよね(^^;
ただなかなかそういう発想は出てこないだけのことで…
まぁ、鳥屋の世界というのはかようにクレイジーなやからの巣窟ということに
なりますが、そこでしっかり山口情報を仕入れていたのはヒミツです(笑
ちなみに、この話、翌日のさらに驚く展開に繋がるわけですが、
それがなにかは翌日分を、乞うご期待ということで!


次へ⇒

topへ⇒