寒空の播磨で〜流浪の二日酔い〜 08.12/6

この日は、前夜の忘年会でかなりタチの悪い呑み方をしたのと
夕方から所用がはいったのとの合わせ技で比較的近場の散策に決定。
前々から挑戦してみようと思っていた水生昆虫方面に狙いを定め、
短時間勝負ということで数箇所回ってみました。
嬉しくなるくらいにきれいに晴れ上がってはいたのですが、
どういうわけかものすごく寒くて、胴長はいて水に入るのはナカナカ大変。
そんな状態の中、ブルブル震えまくりながら頑張りましたが、
1つだけ長年の宿題をクリアできたもののそれ以外は総空振り。
お約束のごとくカゼをひいただけの1日となったのでした。とほほ。

<1>赤穂市周辺

  
というわけで、二日酔いでくらくらしつつ、散策をはじめると、見事な紅葉(左)に
秋の終りを感じます。いや、相当寒かったですしね。
んで、夏にも訪れた細流を歩いていくと、まだ咲き残りのヤマラッキョウ(右)を発見。

  
網を入れると、ツチガエルらしきオタマジャクシ(左)がたくさん捕れました。
冬に見れるのはウシガエルだけかと思っていましたが、調べるとツチガエルにも幼体のまま
冬越しする個体もいるんですねぇ。ちょっと意外でした。
んで、もちろんながらイモリ(右)も何匹かご登場。

  
落ち葉のたまっている場所でエイヤッと網を入れると、オニヤンマ(左)がやたら多数。
う〜ん、なかなかうまくいかんなぁと思いつつ、さらにガサッと網を入れると…
網の中に怪しいエゾトンボ系幼虫(右)がはいってました。それも一網で3匹。
おっしゃ!これって、やっぱり、そうですよねぇ♪

  
というわけで、今回の主目的であるハネビロエゾトンボを首尾よくGETです!
昨年追い求めても全然見ることのできなかったのですが、夏に成虫をたくさん見た場所なので
きっとここなら、というヨミがあたりました。いやはや感激ですぅ♪
#これはタカネトンボだと指摘を受けました。あの沢に同局的にいるなんて…#

  
そのあともさらに網を入れると、一回り小さな個体(左)に続いて、
極小サイズの弱齢幼虫(右)も見つかりました。幼虫期間は複数年なんですね。
その後、しばらく網を入れつづけましたが、結局見つかったのはこの5匹のみ。
でも、だいたいどのあたりに多いかは分かりましたので、来年は羽化狙いをやりたいなぁ。
#右はハネビロエゾだけど、左はタカネトンボだと指摘を受けました(^^;)#

  
ちなみに、副産物としては、コオニヤンマ(左)が1匹と、コヤマトンボ(右)がかなりの数
捕れました。この細流ではいずれも見かけたことがなかったのでちょっと意外。
夏には水たまり状態になっていることが多い流れでしたが、こうやって見てみるとやっぱり
沢らしいトンボが住んでいるんですね。なぜかミルン・コシボソが捕れなかったけど。

  
ちなみに、今回一番愕いたのは、ものすごい数が捕れたコバントビケラ(左)。
一網で数十個の巣が捕れちゃう事もありました。すごい多産地なんですねぇ。
粘りに粘って、顔(右)もなんとか撮影成功☆

  
お次に来訪した池では、ヨソゴの実(左)が色鮮やか。真っ黒に熟した
ナツハゼの実(右)は、紅葉した葉とのマッチングがなんとも絶妙です。

  
実のつき方はイマイチでしたが、カクレミノ(左)もありました。
そして、うろうろすると、アキアカネ(右)にも遭遇。まだ元気だネェ。

  
そして、冬の赤トンボといったらやっぱりコイツでしょう!
ということで、キトンボもまだまだ元気でした。今年は暖かい日も多いことだし、
このあたりでも年越個体が見れるんじゃないかナァと期待してますが…

  
池の縁では、松の木上のダイサギ(左)がなんかいい風情。
池の中には、ホシハジロ(右)をはじめとするカモ類がかなりの数います。

  
よくよく見ると、オカヨシガモ(左)やら、ヨシガモ(右)やらもいたので、
デジスコ出してしばし遊んでみたり。なかなかうまいこと撮れませんでしたが。

  
結構愕いたのは、本当にアチコチにいたヌートリア。池をグルッと1周する間に
数十個体見たんじゃないだろうか。ちょっと愕くほどの数でした。

<2>加西市周辺

  
その後、ちょっと所用を済ませてから、加西市の前から狙いをつけていた池へ。
巨大なヒラタケ(左)にちょっとビビリつつ、さっそく網を入れると、
まずは網に入ったのはツチガエル(右)。ごめん、冬眠中でしたかな?

 
なんかいい雰囲気のトウヨシノボリ(左)も捕れました。この個体も顔が短いナァ。
さらに、結構いいサイズのゲンゴロウブナ(右)なんかも捕れたりしたのですが…

  
続けて網に入ってきたのは大量のブルーギル(左)。うわっ、こりゃマズいなぁ。
そう思っていると、小型ながらオオクチバス(右)も捕れて、こりゃダメだと観念。
そして、予想通り、この池ではなにひとつ面白そうな水生昆虫は入らなかったのでした。

  
悔しいので、他の池や水路を巡りますが、これがとっことん成果なし。
なんか謎のヒル類(左)が捕れたのと、冬眠中らしきウシガエル(右)がいたくらい。
あとは、エビ類とかヨコエビとか、えらく貧弱な成果に泣いているうちに日は暮れたのでした。

というわけで、なんだかイマイチな一日でした。
初手のハネビロエゾトンボはかなり嬉しかったのですが、あとは総空振り。
まぁ、二日酔い背負っての短時間特攻ですから当然なんですが(笑
恐らく前夜に、職場の愚痴大会で一人呑み過ぎたのがよくなかったのでしょう。
シゴトもロクにできないくせに、文句いうナ、と神様バチがあたった
という感じなんでしょうかね。たははは。
しかし、地元播磨の水生昆虫は、前々から大の憧れながら、未だに
全く出会えていないモノが多数です。いずれも全国的希少種だから当たり前
なんですが、せっかく近くにいるんだから、一度は逢いたいもの。
寒風が骨身にしみる時期になりましたが、この冬は諦めることなく
挑戦してみたいと思っていますので、どぞ暖かい目で応援ヨロシクです!


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