島根突撃〜雪に泣いた日〜 08.12/7

この日は、前々から企んでいた、島根への突撃です。
いくつか魅惑的過ぎる鳥情報をGETしたので、いそいそと計画していたのですが
前日がちょっと家族イベントがあったので、出発したのが夜中の3時。
しかも、下記にちょろっと書いたように、トンでもない予想外の展開があって
ほぼ完徹で現地に特攻するハメになってしまい、
ヘロヘロで動き回ったら、空も天気予報を裏切った分厚い雲だったりして
余計に疲れてしまうという悪循環的条件。
それでも、ヘソの下に力入れて頑張ってみたら、案外と面白い成果が
続いた一日でもありました。何事も気合で頑張ってみるモンです。

<1>宍道湖周辺

本編に入る前にちょっとした前哨編的小噺から。
前夜3時にウチを出て、一路高速を飛ばしていると、途中の電光掲示板に
「米子道チェーン規制中」の文字。え、マジで?
そんなこと想像もしてなかったのでチェーンを積んでいない!
というわけで、泣きながら延々と引き返してチェーンを取りに帰るハメに…
その結果、チェーン規制区間に到着したのはすでに夜が明けた頃。
それでも車を止められ、「今すぐチェーン巻きなさい」と言われたので巻いたのですが、
朝の日差しにすっかり雪の解けた道に、チェーンのジャラジャラいう音が
空しく寂しく響くばかりで、しょうがないので次のSAですぐさまチェーンを外してみたり。
なんか、初手から無駄足踏みまくりで相当にヘバりぎみのスタートになったのでした。

  
それでも、気合を入れてウロウロすると、さっそくコハクチョウの群れ(左)を発見。
そして、いきなりすぐ近くに登場したのはコチョウゲンボウ♀(右)じゃないですか!
すぐに飛ばれたので数枚しか撮れませんでしたが、寝不足のアタマがシャキッとしたり。

  
ウロウロすると、さっそくマガンの群れ(左)に遭遇しました。しかし、予想以上に数が多く、
あちこちに群れがいる感じなんです。すぐ側にいた幼鳥(右)をバシバシ撮ったり
してみましたが、他の種類は全然混じっていないようで残念。

  
それでは、ということでさらにうろうろしていると、これまた近くの電線の上に
今度はコチョウゲンボウの♂を発見!
アップで撮れるのは初めてなので大興奮してしまいました。
ドン雲りの空抜けですから、ロクなショットになりませんでしたが、大満足!

  
さらにうろうろすると、今度はハイイロチュウヒ♀がブンブン旋回してくれたんです。
どうやら畑にいる小鳥類を狙っているらしいんですが、結構近い距離でも
飛んでくれたので、なんとか数枚証拠写真をGET。暗くてブレてるけど。

  
しばらく眺めていると、あぜ道に止まった(左)ので、大慌てでデジスコを出しますが、
すぐに他の鳥屋の車が急接近したので飛んでしまい、後ろ姿だけしか撮れませんでした。
水田では、タゲリ(右)もかなりの数がいて、のんびり餌とり。

  
面白かったのは、水路脇にいた2羽のダイサギ(左)。かなりサイズが違うんです。
ということで、足の色を見ると左が亜種チュウダイサギ、右が亜種ダイサギなんですね。
じっくり見比べる機会はなかなかなかったので、いい勉強になりました。
ちなみに、亜種ダイサギ(右)は、太ももが肌色なのが特徴なんだそうで。

  
そうこうしていると、なにが起きたのか、遠くで一斉にガン類の群れが飛び立って、
大げさに言えば黒雲のごとく旋回をはじめました。う〜ん、見事な光景だ♪
そう思っていると、比較的近くに下りてきたので、いそいそと近づいて、じっくり観察。

  
アイリングのあるマガン(左)がいて、すわカリガネかと結構ビビッたりしました。
そんなことしつつ、うろうろすると、ちょっと離れた場所に白い影(右)。
おっしゃ!噂のハクガンとの遭遇です。
しかし、マガンの群れの中でも、こいつは目立って本当に分かりやすいナァ。

  
そう思っていると、ハクガンはあっという間にマガンの群れの中に埋もれて見えなく
なってしまったので、待っている間にマガンの群れの中をじっくり観察。
すると、今度こそ正真正銘のカリガネを2羽発見!
しかし、これがひたすら地面をつつきまわしていて、ほとんど顔を上げないまま
チョロチョロ動き回りやがるんで、すぐに見失ってしまう。
かなり粘って、なんとかこの2枚が撮れただけでした。とほほ。

  
さて、反対側に回って物陰からそっとデジスコを出してみると、
すぐ近くにハクガンがいて、なんとかアップのショットも数枚だけ撮れましたが
こいつも同じくほとんど顔を上げないままウロウロしやがって、
すぐさまマガンの群れの中に背中だけ見えてる状態になったあげくに、
ズンズンと遠くに歩いていってしまいます。なんていうか、愛想のないやっちゃナァ。

  
しかたないので諦めて、さらに周辺をうろうろすると、あちこちでタゲリ(左)に遭遇。
猛禽に追われたらしく、群れが飛ぶ(右)姿も何度も見れました。

  
そして、タゲリを飛ばした張本人のノスリ(左)もなんとか撮影。
そして、なんといっても愕いたのは、近くの電線の上を見上げた時(右)。
ムクドリの群れかと思いきや…これほとんどがホシムクドリじゃん!

  
というわけで、10羽以上のホシムクドリの群れに、感涙したのでした。
このあたりは毎年ホシムクドリは越冬しているらしいのですが、なぜか私は今まで
一度も会えたことがなかったので、なんとも嬉しい限りなのです☆
ま、黒い鳥にドン曇の空抜けでですから、写真はどうしようもなかったんですけど(笑

  
さらにうろうろすると、コハクチョウの群れ(左)にも何度か遭遇。
他の種類がいないかとじっくり探そうとしますが、ここのやつらは、田んぼの泥に
顔を突っ込んで(右)餌とっているので、くちばしが見えないんです。種類わかんないじゃん!

  
いきなり目の前に飛んできた幼鳥(左)にちょっとビビッたりしていると、
あぜ道に怪しい影。よくみるとヌートリア(右)が潜んでいたのでした。多いナァ。

  
その後さらにうろうろして、飛び交うマガンの群れなんかを撮って遊びますが、
チャンスはかなり多いものの、なんせ暗いのでなかなか上手くいきません。

  
ここでまたハクガン(左)に逢えましたが、次の瞬間には草むらの中に消えました。
その後もウロウロしますが、ほかにいくつか情報をいただいていた珍鳥は全く見つからず
体力的にも限界になってきたので、まだ早いけど諦めて引き返し始めると
哀れむように、また近くにコチョウゲンボウ♀(右)が出てくれて、
少しばかりハッピーエンドな〆括りとなったのでした。

  
ところが!
米子辺りまで戻ってきたら、メチャクチャ晴れてんです。なんでやねん!
振り返ってみると、宍道湖周辺だけに分厚い雲。ナンノタタリダロウ…
んで、悔しいのでちょっとうろうろしてみましたが、トビ(左)は多いものの、
他の猛禽等は少ない雰囲気。ここでもホシムクドリ(右)に逢えたのは嬉しかったけど。

  
よく見ると、大山(左)は真っ白に雪をかぶって、ものすごくいい風情。
そうこう思っているうちに、雄大な夕陽(右)があたりを支配し、
なんか壮快な気持ちになりつつ帰路に着いたのでした。

というわけで、ハプニング続きでしたが楽しめた一日でした。
狙いの鳥には空振りしたものも多かったのですが、猛禽類をはじめ
面白い出会いが続いたので成果は充分。
初手のチェーン騒動はナミダものでしたし、宍道湖周辺の
局地的悪天候はいっそ笑えるくらいではありましたが、
最後に雄大な大山を見れたのでそれで充分に報われた感じかな?
宍道湖周辺は、他にも面白そうな鳥の話がいくつもあるので再挑戦したいトコロ。
ちなみに、島根西部在住の友人より、米子道は雪でよく困るけど、
広島経由でウチに遊びに来て、そのまま行けば雪は問題ないヨ、
などとそそのかされているので、厳寒期の魚捕り挑戦を兼ねて、
また近いうちに実行することになりそうです。
そん時は、ピッカリと見事な晴天で頼みますよ、神様♪


次へ⇒

topへ⇒